ペアリングワイン

世界で一番高価なワインがスペインに!地元料理もこっそり紹介

世界一高価なワインがスペインで作られています。アマゾンで見たら25,000ユーロ(約300万円)。

筆者はもちろんトライしたことはありませんが、とても興味深いので調べてみました。

ワイン醸造所はマドリードから170km

世界一高いワインはクエンカ県ラス・ペドロニェラス(Las Pedroñeras)のワイン醸造所があります。

ラス・ペドロニェラスはマドリードから南東に約170kmにある村で人口約6,500人の村です。

ラ・マンチャと呼ばれるこの地方は空気がとても乾燥しているエリアです。

昔からいろいろなワインが作られてきました。この世界一高いワインはイラリオ・ガルシア(Hilario García )さんのワイン醸造所で作られる「el Aurumred Oro 」というシリーズです。

Oroとはゴールドのことで、Oro以外にシルバーとホワイトがあります。

▶︎公式サイト

なぜワインの値段がこんなに上がったの?

「el Aurumred Oro 」の主原料であるぶどうは特別な栽培方法をしています。

そのため、もちろんもともと「自信作」ではありました。しかし、いきなり何百万円もの値段をつけていたわけではありません。「el Aurumred Oro 」は最初は4,000ユーロ(48万円)でした。

このお値段でもなかなかトライできないくらい高価ですが、アメリカ合衆国でワイン好きの方たちの間で話題になり、オークションにかけられるようになったのです。

この時、4,000ユーロで売られていたワインがなんと約18,000ユーロ(216万円)で取引されました。

するとお金儲けを目的に大量に買い占めようとする動きがあったため、醸造元での値段を17,000ユーロ(204万円)にしたのです。

それでもオークションにかけられ最近の最高額は300,000ユーロ(360万円)で落札されてしまいました。

イラリオ・ガルシアさんの農園はそんなに広くありません。そのため、丁寧に作って極上のワインを提供しようとしています。

「el Aurumred Oro 」は年間300本のみ作られ、150本は販売し、残りの150本はさらに熟成されるべく保存しています。

世界一高価なワインのぶどう栽培の秘密は何?

ぶどうは特別な栽培法で作られているそうですが、一体何が違うのでしょうか?

●オゾン水を利用
第一に他の農園と異なるのは水です。水はオゾン水を使っています。実は日本でも農業のオゾン水利用が注目されています。

オゾン水はオゾンガスを溶かした水で除菌効果が高く、ニオイが残りません。うどんこ病など植物にダメージを与える病気から守り、根腐れも防ぎます。

オゾン水を使えば農薬を使わずに農作物が健康に育ちます。オゾンは殺菌力がありますが、ご存知のように化学式は酸素原子が三つ繋がった形で、放っておくと酸素になるため、無害です。

●イオン交換を最大限に生かした土
肥料をたっぷり与えてもマイナスイオンが増えてしまうと、根がうまく肥料を吸い取れなくなるそうです。

そのあたりの理論はよくわからないのですが、土の塩基交換現象というそうです。その現象をうまく利用して土を理想的な状態にすることで、ぶどうはしっかり栄養素を吸い取り甘いブドウが作れます。

●マイナスイオンたっぷりの環境
森林浴や滝めぐりなどでマイナスイオンがたっぷりある環境でリフレッシュする人も多いのではないでしょうか?

マイナスイオンは、血液浄化、細胞の活性化などの効果があるといわれていますが、どうやら植物にも影響があるようです。イラリオ・ガルシアさんの最高級ワインを作るブドウにはマイナスイオン発生装置を利用してマイナスイオンたっぷりの環境を作っているそうです。

ラス・ペドロニェラスのグルメ料理

上質のにんにくが栽培されてきたラス・ペドロニェラスではにんにくをどの料理でもたっぷりにんにくを使います。

その中でも良く食べられる「ガスパチョ・マンチェゴ(ラ・マンチャ風ガスパチョ)」を紹介します。

ラ・マンチャ風ガスパチョですが、ガスパチョといえばアンダルシアのトマトを使った冷たいスープをご存知の方も多いでしょう。

しかし、ここでいうガスパチョはパスタの一種です。日本で作る場合は貝殻型のマカロニで代用しましょう。

ラ・マンチャは質素で素朴な人たちが住む土地ですからインスタ映えの料理ではありません。

▼材料
ぶつ切りのチキン 600g
オリーブオイル
にんにく 12片
マッシュルームなどのきのこ 250g
よく熟したトマト 2個
パプリカ 半分
ピーマン(緑) 1個
サフラン、タイム(好みで)
貝殻型のマカロニ 300g
スープ(固形スープを溶かしたもので) 200cc

▼作り方
にんにくは薄切り、その他の野菜類はざく切りにします。マカロニは固めに茹でておきます。

フライパンにたっぷり目のオリーブオイルでにんにくを炒め、香りが上がってきたらチキンを入れて色づくまで炒めます。

にんにくとチキンを取り出し、おさらに置いておきます。フライパンにトマトとピーマン、きのこを入れてよく炒めます。

全体に柔らかくなったらスープと肉類を足して火が通るまで煮込みます。この時、サフラン、タイムを好みで入れます。

最後にマカロニを足して味をなじませます。

世界一高価なワインはラ・マンチャの小さな村で

▶︎公式インスタグラムより

世界一高価なワイン、「el Aurumred Oro 」を紹介しました。

醸造の仕方もきっと特別なのでしょうが、ぶどう作りの時点でかなりこだわりがあるようですね。

スペインのアマゾンで購入できるようですが、日本にも送ってもらえるのでしょうか?

気になります。ぜひ一度試してみたいワインです。

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吉原 久美子

スペイン在住20年で現在アンダルシア在住。
アンダルシアにて調理師免許を取得し、スペイン中を歩き回っています。
クラシック音楽とワインを楽しむ毎日。 吉原 久美子の記事一覧 

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