ペアリングワイン

春はやっぱりピンク色!明日から使えるロゼワインの豆知識

日本の春はとても美しい景色に溢れていますよね。

桜の蕾が一斉に開き日本中の庭園、並木道、様々な場所の景色が華やかなピンク色に染まります。

この桜を愛でるお花見という文化も海外ではなかなか見られない習慣なので大事にしたいものです。

いま、世界的なロゼワインブームが席巻しており、その桜前線ならぬ"ロゼ前線"は日本にも到来しています。

特に春、美しい桜の下でのピクニックや桜の見えるレストランのテラスでは、その花びらと同じく淡いピンク色のロゼワインを楽しまれる方が増えてきているようです。

ところで、そもそもロゼワインって何?他のワインとどう違うの?どうしてピンク色なのかなと疑問に思われる方も多いと思います。

今回はそのロゼワインについて製法やペアリング、オススメワインをご紹介します。

一つだけじゃないロゼワインの造り方

ロゼワインと言ってもその製法は一つではなく、大きくは以下に説明する4つに分けられます。

同じように見えても色や味わいは製法によって様々。

目の前のロゼワインのグラスを傾けながら、そのワインがどこでどのように作られているか思いを馳せてみるのも面白いですね。

◆浸漬法(Short Maceration)
浸漬法は赤ワイン製造のプロセスから作る方法です。

黒ブドウを潰し「醸し」という工程で、果汁に漬け込まれた果皮の色が発酵が始まることで液体に移りやすくなります。

そして、程よいピンク色に液体が色付いたところで果皮や種から果汁を離します。

その後その果汁を白ワイン同様に発酵させることでロゼワインが作られるのです。

色の濃淡はワイナリーのスタイルによって決められるので、その色みや味わいのバラエティは豊富です。

◆セニエ法(Saignee)
セニエ法は浸漬法と似ていますが、果皮から引き抜く果汁は全てではなく何割かに留まるのが特徴です。

これは赤ワインの製造過程で副産物としてロゼワインを作る製法となります。

ブドウの破砕後、破砕した果汁の何割かを引き抜くと(この引き抜いたものがロゼワインになります)果皮の量に対して果汁の割合が減ります。

セニエでは醸し工程の前に液を引き抜くのが一般的です。

残った果汁を醸し、豊富な果皮からのタンニンや色が抽出されるとより凝縮感のある赤ワインが作られるのです。

フランスのボルドーを始め世界の様々なエリアで作られる最もポピュラーな方法となります。

◆直接圧搾法(Pressurage Direct)
白ワインベースの製造法です。

黒ブドウを破砕して圧搾すると果皮の色がほんのり果汁に移り淡いピンクになります。

これを発酵させてロゼワインを作ります。

セニエに比べて色は淡く明るいのが特徴で、より白ワインに近いロゼとなります。

フランスではプロヴァンスやラングドック、アメリカのカリフォルニアなどで多く行われる製法です。

◆混醸法(Blending)
黒ブドウと白ブドウを一定の割合で混ぜて混合し搾汁、これを発酵させてロゼワインを作ります。

基本的にこの方法はEUでは認められていませんが、シャンパーニュのロゼワインでのみ使うことが認められています。

チリやオーストラリアをはじめとした、ワインにおける新世界と言われる国々では手頃な価格で楽しめるロゼワインに使用されているようです。

この方法で作られるものは果実風味が豊かなロゼワインとなります。

世界のロゼワイン

ロゼワインはその名の通りバラ色のワインを指します。

現在、世界的なロゼブームが到来しておりその品質は格段に高くなっています。

その可愛いピンク色と気軽さで、ワインをあまり飲まなかった若い世代からの人気が高くなっているようです。

今では世界中で作られているロゼワインですが、今回はその中でも特徴的なエリアをご紹介しましょう。

◆フランス プロヴァンス/ロワール
プロヴァンスはワイン大国フランスにおける最大のロゼワイン産地です。

地中海に面した暖かいエリアでカリニャン、サンソーなど多くのブドウ品種でロゼワインが作られます。

プロヴァンスの名物料理ブイヤベースなど魚介によくマッチしたフルーティでフレッシュ、辛口で軽やかなワインが多いのが特徴です。

またロワールのアンジュー地区もポピュラーなロゼワイン産地で、フランスの北方に位置しカベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランからエレガントなロゼワインを作っています。

辛口のロゼ・ド・ロワールの他、半甘口のカベルネ・ダンジュー、グロローから作られるロゼ・ダンジューがあり、辛口のワインが苦手な方に喜ばれるワインです。

◆イタリア プーリア州
プーリアといえばイタリア半島をブーツに例えた時の”かかと”に位置する州です。

ここではVino(ワイン)といえばロゼワインを指すほど一般的なワインになっています。

プーリアはイタリアで初めてロゼワインが瓶詰めされたエリアであり、この地のボンビーノ・ネロで作られるワインはイタリアで最も高い品質等級であるDOCGにロゼとして初めて認められたワインです。

◆アメリカ カリフォルニア州
アメリカのカリフォルニアで特徴的なロゼワインがホワイト・ジンファンデルです。

え?ホワイトだから白じゃないの?と思われるかもしれませんが淡いオレンジがかったピンク色をしたロゼワインの一種です。

ジンファンデルという黒ブドウ品種から作られ、チェリーの弾けるフルーティさが感じられます。

半甘口で作られることが多く、しっかりした果実感があるのでそのまま冷やして飲んでも、カジュアルに氷を入れてカチ割りワインにしても美味しく楽しめるワインです。

アメリカでは、その他様々な品種でロゼワインが作られており、ほんのりと淡いピンク色をしているワインを、頬を赤らめた色のワインという意味で「ブラッシュ・ワイン」と呼ぶこともあります。

ロゼワインと料理のペアリング

ロゼワインの知名度が上がってきているとはいえ、日常的に選んで飲まれている方はまだ少なく、どんな料理に合わせて良いのかイメージがつかない方も多いのではないでしょうか。

実はロゼワインは比較的どんなお料理にも合わせやすい優秀なワインなのです。

それは白ワインと赤ワインの要素を併せ持ち、様々なお料理に寄り添うことができるからです。

合わせやすいものを考えるならば、彩りも味わいも明るく豊かな春のお料理はまさにベストマッチですね。

魚介にも肉にもよく合いますし、幕の内弁当のような料理のバラエティに富んだものや、ニンジンやトマト、アスパラやブロッコリーのようなカラフルな緑黄色野菜を使ったお料理もオススメです。

ロゼと似たピンク色を持つサーモンや桜鱒、エビやカニを使った海鮮のお料理は定番のペアリングです。

また、和食では天ぷらや焼き鳥には塩もタレも通して楽しめます。

オールマイティに使えるワインなのでぜひお気に入りのペアリングを探してみてくださいね。

おすすめのロゼワイン4選

ロゼワインは手頃なものが多く、多くは2,000円前後で購入することができます。

ここでは春にオススメなカジュアルに楽しめるもの、辛口から甘さのあるもの、スティルワインとスパークリングワインも合わせて4つをご紹介します。

①プンジローザ ロゼ(PUNGIROSA Rivera)
イタリア、プーリアで土着品種であるボンビーノ・ネロを100%使用した品質の高いロゼワイン。

野バラやチェリーの繊細なアロマと爽やかで果実味のある味わいです。
http://www.rivera.it/en/wines/gli-autoctoni-castel-del-monte/pungirosa
産地:カステル・デル・モンテ(プーリア)/イタリア
格付等:D.O.C.G. Castel del Monte Bombino Nero
品種:ボンビーノ・ネロ
味わい:辛口
生産者:Rivera
参考価格:1,280円

②シュマン・デ・サーブル ロゼ・ダンジュ(Chemin Des Sables Rose D'anjou)

フランス、ロワールの主要品種カベルネ・フランを主体としたロゼワインスパークリング。

ラズベリーやチェリーに柑橘のニュアンスが加わったフレッシュなアロマ。

シルキーな泡と酸がキリッと利いた爽やかな味わいにほんのり甘さが感じられるワインです。
https://fr.sauvion.com/
産地:ペイ・ナンテ(ロワール)/フランス
格付等:AOC Anjou
品種:カベルネ・フラン、ガメイ、ピノ・ドーニス、グロロー
味わい:中辛口発砲
生産者:Sauvion Et Fils
参考価格:1,780円

③ベリンジャー・ホワイト・ジンファンデル(Beringer White Zinfandel)

アメリカで人気のブラッシュ・ワイン。カリフォルニアで有名なジンファンデルから作られています。

適度な甘さがありハンバーグやアジア料理のような味のしっかりした料理にぴったりです。

レッドチェリーやイチゴのような赤いベリーのアロマと甘酸っぱく爽やかな味わいが楽しめます。
http://www.sapporobeer.jp/product/wine/L280/
産地:カリフォルニア/アメリカ
品種:ジンファンデル
味わい:中甘口
生産者:Beringer
参考価格:1,280円


④嘉-yoshi-スパークリング ロゼ ブリュット

日本を代表するワイン用ブドウ、マスカット・ベーリーAを使用したロゼスパークリングです。イチゴのような瑞々しいフルーツのアロマと弾ける泡が爽やかで、その香りの特徴から和食にもよく合うワインです。
https://takahata-wine.shop-pro.jp/?pid=110112608
産地:山形県/日本
品種:マスカット・ベーリーA
味わい:辛口発砲
生産者:高畠ワイナリー
参考価格:1,845円

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平山 智予

日本ソムリエ協会ワインエキスパート、日本ドイツワイン協会連合会ドイツワインケナー、英国WSET LEVEL3 Award in Wine、ワイン検定ブロンズ&シルバー講師
オーストラリア大使館主催イベントの公式ワイナリーサポートや、恵比寿のミシュラン・ピグブルマンでのソムリエール経験のほか、クリエーターとして日本ワイナリーを撮影し大丸東京にてVRドームスクリーン展示を行う。
特にカリフォルニアワインを愛し、毎年現地に赴いてワイナリーの方々とワイン談義をするのを楽しみにしています。 平山 智予の記事一覧 

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