ペアリングワイン

ワインで家飲みをさらに楽しむ方法3選

温度帯やコルクの抜栓時間、合わせる料理や飲み頃によって同じ1本でも大きく味わいが異なる、まるで生き物のようなワイン。

レストランへ行けば、ソムリエがそのワインにあった最適な環境でグラスにサーブしてくれますが、ワインの味わいは刻一刻と移り変わるもの。その一瞬の味わいしか分からないのは、大変もったいないものです。

そこで、家飲みだからこそできる、1本のワインをもっと堪能できる方法をご紹介します。

温度帯で変化するワインの味わいを楽しもう

ワインのおいしさが最大限に引き出される温度帯として、スパークリングと白ワインは冷えたもの、赤ワインは常温のものがおいしいとされています。

スパークリングはやはりキリッと冷えたものがおいしく感じますが、白ワインと赤ワインは必ずしもそうとは限りません。白ワインの場合、温度帯が低めであると、口当たりが良く、さっぱりとしたフレッシュさが楽しめます。もし、樽熟成などバニラやナッツのようなニュアンスを持つ白ワインであれば、冷やしすぎると樽感が浮いて感じるかもしれませんが、温度帯が上がってくるにつれ馴染んできます。

温度帯が上がるにつれ全体的にボリューム感が出てきて、華やかな香りが楽しめます。味わいがぼんやりとし、まとまり無く感じた場合は、また少し冷やしてみましょう。

赤ワインの場合、温度帯が低めであれば味わいが引き締まり、さっぱりと飲みたい方におすすめです。温度が低いと渋みを感じやすいですが、温度帯が高くなるにつれ渋みがまろやかになり、甘みを感じる柔らかい印象になります。白ワインと同じく香りも華やかになってくるので、ボリューム感を楽しむこともできます。

ワインを冷やすときは、ウォータークーラーに入れて冷やすか、冷蔵庫に入れる場合は冷えすぎない野菜室などがおすすめです。冷えた状態~常温に戻る過程で、ワインの味わいや香りが変化し様々な顔を見せてくれるので、お好みの温度帯を見つけて楽しんでみてくださいね。

一度に飲み切りはもったいない!ワインは数日間楽しめる

ボトルを1本購入すると、なかなか飲み切れないとお悩みではありませんか?ビールや日本酒は、開けた瞬間が一番おいしいですが、ワインはそうとは限りません。むしろ、1度に飲み切ってしまうのはもったいないほど2~3日目がおいしいワインもあります。

渋みが強い赤ワインなどは、デキャンタージュをして空気に触れさせてから飲む場合もあり、空気に触れさせることはワインを開かせることにも必要な工程となります。

1日目抜栓してみて、ワインの渋みや固さを感じた場合は、ぜひ翌日、翌々日に飲んでみてください。味わいがまろやかになり、香りも豊かに開きます。

ワインが抜栓後どれくらいで開くかは、ワインによって異なるので、毎日少しずつ飲みながらワインの変化を味わうのも楽しみ方の一つです。

赤白ワインともに1~3日間、渋みのしっかりとある赤ワインであれば5日間ほどおいしく飲むことができます。

グラスで変化する味わいの変化

丸みを帯びたブルゴーニュグラス、細長い形状のフルートグラス、程よいカーブのボルドーグラス、赤ワイングラスより小さめの白ワイングラス。これほどの様々な形状のグラスが存在するのは世界中の飲み物の中でワインだけと言っても過言ではありません。

グラスの形状によって味わいが異なるというのは、普段の食卓であまり体験することがなく、イメージがつきにくいものですが、ワインを楽しむにあたって意外と侮れないのがこのグラスの形状です。

適したグラスによってワインの味わいが整うのはもちろん、口への広がり方、量、速さによっても感じ方が異なります。

■ボルドーグラス
ボルドーグラスは、ボルドーワインのようなしっかりと強いワインを楽しむワインです。チューリップ型とも言われ、ほどよいカーブを持ち、香りや味わいを整えてくれます。口に含んだときも全体に広がるのが特徴です。

■ブルゴーニュグラス
ブルゴーニュグラスは、その名の通りブルゴーニュワインのような綺麗で繊細なワインを楽しむグラスです。ボウル部分が非常に広く、空気に触れさせしっかりと香りを引き出します。また、甘みを感じやすく酸味を感じにくい舌の先端部分にグラスを持っていきやすい形状で、酸味のしっかりあるブルゴーニュワインに適しています。

他にも、温度変化を最小限に抑えたサイズの小さめサイズの白ワイン、泡立ちが美しいシャンパングラスなど、用途に合わせて幅広いグラスがあり、ワインの味わいを上手に活かしてくれます。

グラスにあったワインを注ぐのも良いですが、同じワインを違うグラスに注いで、飲み比べを楽しむのもおすすめです。

ワイングラスがないという方でも大丈夫!普段使っている形状の異なるグラスを使用して飲み比べてみてください。ワインならではの楽しみ方を発見できるはずです。

まとめ

同じワイン1本でも、翌日には味わいが違ったり、温度帯で変化したり、驚くほど様々な顔を持ち私たちを楽しませてくれます。

ときには固くて飲むにはまだ早かったり、難しく感じることもありますが、きれいに開いたワインを味わった感動はひとしお。

ぜひ自分好みの味わいを見つけ、素敵なワインライフを楽しんでくださいね。

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山下 美月

ワインインポーターを経てライターへ。ソムリエ兼管理栄養士。
食にまつわるあらゆることが大好き。
得意なことは、飲んだワインを人に例えること。
おいしいワインと料理で素敵なワインライフを彩りましょう! 山下 美月の記事一覧 

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