ペアリングワイン

エスニック料理とワインの乙なペアリング

皆さん、このジメジメとした季節に食べたくなるものと言えばなんでしょうか?

素麺、蕎麦、冷やし中華など「日本の冷麺」も最高ですが、個人的には夏に近付くにつれてエスニック料理が無償に食べたくなります。「私も!」という方は少なくないのではないでしょうか?

日本で言うエスニック料理とは、タイ料理やベトナム料理、インド料理など東南アジア諸国の料理を総じて表現することが多いですね。

はじめは少々躊躇していた人も、一度ハマると抜け出せない程のファンになってしまった、という方も多いと思います。

エスニック料理レストランにいくと、お料理と一緒にオーダーするのは、大抵すっきりとした東南アジアビールではないでしょうか?

もちろんビールとの相性もとても良いですが、ワインとのペアリングも捨てがたく、以外にもエスニック料理にマッチします。

最近では、輸入食品ショップで家でも簡単に作れる味付け調味料のセットなどを手に入れることが出来るようになり、気軽に家でもエスニック料理を楽しめるようになりましたね。

マンネリしがちな、食卓に月に1度でもエスニック料理を取り入れてみると楽しいものです。

ということで今回は、お家でも楽しめる「エスニック料理×ワイン」のペアリングをご紹介していきます。

ホームパーティーやこれからの季節BBQの副菜に、さっと出せば注目されること間違いなしです♪

エスニック料理とワインのペアリングポイント

お料理とワインのペアリングを考えるときに、是非参考にして頂きたいのは、メインの「食材」と「味付け」です。

和食であれば、出汁を基調とし、野菜や肉魚、素材そのものの味わいを引き出すものが多いので、ワインも香り味わいともに主張が強すぎないものの方が好まれます。

一方で、バターやクリームをふんだんに使うフランス料理のメイン料理などは、ワインもある程度コクがあるものが好まれます。

エスニック料理はどうでしょうか?調味料では、ナンプラーやチリソース、ココナッツミルクなど酸味や甘味がベースのものが多く、食材ではパクチーやレモングラスなどのハーブ類、レモンやライムなどの柑橘果実、ナッツなどが多く使われ、和食とはまったく異なったものです。

それでは、エスニック料理に合うワインペアリングを見ていきましょう。

エスニック料理 × 乙なワインペアリング4選

今回は、比較的日本でも馴染みのあるエスニック料理に焦点を当ててペアリングをご紹介していきます。

実際には、まだまだ日本では馴染みは少ない現地ならではの絶品料理が溢れています。

中級編はまた別にご紹介したいと思いますのでお楽しみに!

①パッタイ × ロゼワイン

「タイ風焼きそば」とも称される、米粉ヌードルでつくられるタイの代表的料理。濃いめの味付けにレモンをギュッと絞ると、爽やかさが一層増して夏にピッタリのエスニック料理です。

ナッツがトッピングされることで一気に和風麺類との違いが感じられ、東南アジアの雰囲気が増すのでおすすめです。

【おすすめペアリングワイン】

▶︎TK Pinot Noir Rose Te Kairanga

・原産国:ニュージーランド
・産地:ワイララパ
・品種:ピノ・ノワール
・容量:750ml

パッタイ自体の味付けは、タマリンドという東南アジア特有のフルーツから造られるペースト、パームシュガー、ナンプラーなどが原料で、甘酸っぱさと濃厚さが決めてです。

合わせるワインは、白ワインも良いですが、中程度のボリュームとスッキリさを兼ね備えたロゼワインがおすすめです。

特に、ピノ・ノワールがベースで造られるロゼワインは適度なタンニン(渋み)を持ち合わせているので、濃いめの味付けのパッタイにもピッタリです。

ご紹介するのは、ニュージーランドの北島ワイララパ地方のピノ・ノワール。熟した苺やラズベリーのような果実の香り、口に含むと広がる果実味とタンニンからくるふくよかな味わいが特徴です。

パッタイのしっかりした味わいにもうまく調和する、そんなワインです。

②サテ × ピノ・ノワール

発祥はインドネシアのジャワ島と言われていますが、マレーシア、シンガポールなど東南アジア諸国で食べられているエスニック風の焼き鳥です。

私自身も、マレーシアを旅行した際にその美味しさにハマってしまい、追加オーダーしたほど(笑)。日本人の舌にも合い馴染みやすくお酒が進む味です。

【おすすめペアリングワイン】

▶︎Old Coach Pinot Noir Seifried Estate

・原産国:ニュージーランド
・産地:ネルソン
・品種:ピノ・ノワール
・容量:750ml

しっかりとスパイスが効いたサテには、果実味とタンニンとバランスが良いピノ・ノワールがおすすめです。

ワインの風味が力過ぎると、淡泊な鶏肉に対して力強さが勝ってしまうので、ライト~ミディアムタイプの赤ワインを合わせてみてください。

サテに添えられた濃厚なピーナッツソースにも、ピノ・ノワールの柔らかいタンニンがうまくマッチします。

ご紹介するワインは、ニュージーランド南島タスマン海に面するネルソン地域のワイン。

プラムのようなしっかりとした果実味、ほんのりと紅茶のようなニュアンスも感じるミディアムボディ味わいです。

このワインの絶妙なボリューム感と果実味が、サテととても良く合います。

③ヤムウンセン × ソーヴィニョン・ブラン

ヤムウンセンという名前に聞き覚えがなくとも、「タイの春雨サラダ」といえば何かと予想がつく、という方も多いかもしれません。

エビやイカなどの海鮮、パクチーなどが入った、酢で味付けされたさっぱりしたサラダです。

もちろん日本の春雨サラダも美味しいですが、ジメジメしたこの季節にはこのサッパリとしたヤムウンセンが食べたくなります!

【おすすめペアリングワイン】

▶︎OVERSTONE SAUVIGNON BLANC

・原産国:ニュージーランド
・産地:マールボロ
・品種:ソーヴィニヨン・ブラン
・容量:750ml

パクチーの爽やかな香りに、ソーヴィニヨン・ブランの青草のような爽やかなアロマがとても良くマッチします。

ヤムウンセンとのペアリングには、是非「ハーブ・柑橘系」という2つの言葉をキーワードにワインを選んでみてくださいね。

ご紹介するワインは、まさにハーブやトロピカルフルーツといった、THEニュージーランド ソーヴィニヨン・ブランの個性が楽しめる1本です。

メロンなどのウリ科果実のニュアンスもあり、夏にピッタリな安うまワインです。細く長く続く酸味が特徴的で、キリっと冷やしてランチタイムから頂きたい、そんな1本です。

④バインミー × ロゼワインスパークリング

ここ数年、プチブームにもなりつつあるベトナムのサンドイッチ「バインミー」。フランスパンに、お肉、大根人参のなます、パクチーなどがサンドされたサンドイッチです。

ベトナムがフランスの植民地であったことから、フランスパンにベトナムならではの具材をサンドしているという、和洋折衷のユニークなお料理です。

ナマスのさっぱりさとお肉がうまくマッチしてコレまた美味しいんですよね。

【おすすめペアリングワイン】

▶︎GREEN SONGS PET NAT THE CLIFFS

・原産国:ニュージーランド
・産地:ネルソン
・品種:ピノ・ノワール、ピノ・グリ
・容量:750ml

お肉のしっかりとした味わい、ナマスのサッパリとした絶妙なバランスのバインミーには、ワインも調和の取れたロゼワインを。

特におすすめしたいのはロゼワインスパークリング。ロゼワインのミディアムボディの味わいに、後味のすっきりさがプラスされることで、よりカジュアルに楽しめるペアリングになります。

ご紹介するワインは、ニュージーランド在住の日本人醸造家小山浩平さんが手掛けるワイン。木苺のような甘酸っぱさに加えて、程よいタンニンとミネラル感が感じられ、食前~食中酒として幅広く活躍する1本です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?普段取り入れない料理とのペアリングを試してみると、さらにワインの世界が広がりワインの魅力を再発見できると思います。

今回はニュージーランドワインとのペアリングを中心にご紹介しましたが、ポイントを抑えれば様々なワインで応用できると思います。

是非、この季節に試してみてはいかがでしょうか?

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高橋 宗子

【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。 高橋 宗子の記事一覧 

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