ペアリングワイン

メキシカンと合うおすすめワイン3選

日本でも人気のあるメキシコ料理ですが、実はワインにも合うってご存じですか?筆者の住むニューヨークは、メキシコからの移民が多く、街にはフードトラックから高級レストランまで数多くのメキシコ料理店があり、多くの人に楽しまれています。

メキシコのお酒というとビールやテキーラが代表的ですが、ニューヨークのメキシコ料理店ではワインと一緒に楽しむ人の姿も多く見られます。

そこで、今回は筆者が実際にニューヨークで体験した、メキシコ料理に合うおすすめワインを3種類ご紹介します。

食材に注目しよう

メキシコ料理とワインペアリングのコツは、主張の強い食材に合うワインを選ぶことです。独特な味わいのあるパクチー、ピリッと辛い青唐辛子、酸っぱいライム・・・等、メキシコ料理には様々な味わいが混ざり合う料理が多いです。

メキシコ料理でよく使われる代表的な食材にフォーカスして、おすすめのワインを品種別にご紹介します。

パクチー&ライム × ニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブラン

アボカドに紫玉ねぎやパクチー、青唐辛子、ライム等を混ぜてディップしたワカモレや、白身魚のメキシコ風マリネ、セビーチェ。メキシコ料理に欠かせない薬味がパクチーとライムの組み合わせです。

そんなパクチーとライムたっぷりの料理に合わせるならソーヴィニヨン・ブランがおすすめです。特にニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランは華やかな香りとハーブの様な青っぽい香りが特徴で、フレッシュなメキシコの食材が引き立つ爽やかなペアリングが完成します。

◎おすすめニュージーランド産ソーヴィニヨン・ブラン

▶︎シレーニ・セラー・セレクション・ソーヴィニヨン・ブラン

ニュージーランドの南島にあるソーヴィニヨン・ブランの聖地と言われるマールボロで作られているソーヴィニヨン・ブラン。抜栓すると同時に香る、マンゴーやパッションフルーツ等の南国の華やかな果実の香りが特徴的です。程よい酸味にほんのりハーブの様な緑っぽさが感じられ、パクチー&ライムとの相性は抜群です。

原産国:ニュージーランド
生産地:マールボロ
生産者:シレーニ・エステート
品種:ソーヴィニヨン・ブラン
容量:750ml

唐辛子 × 南イタリアのロゼ

唐辛子の原産地として知られる中南米。ハラペーニョの様な青唐辛子はサルサに入れたり、赤唐辛子はスープの隠し味になるなどもちろんメキシコ料理にたくさん使われています。

一般的に、刺激の強い唐辛子とワインは相性が悪いと言われますが、受け幅の広いロゼを合わせてみましょう。特にスペインや南イタリアなどの唐辛子料理が豊富な地域のロゼワインは果実味がたっぷりあり辛味を包み込んでくれますよ。

◎おすすめ南イタリアロゼワイン

▶︎チロ・ロザート

南イタリアのカラブリア州で作られる地ブドウ、ガリオッポという品種から作られるロゼワインです。濃いロゼ色の見た目の通り、ぎゅっと濃厚なブドウの果実が詰まった味わいで、不思議と唐辛子の辛さをまろやかに包んでくれます。フレッシュな後味がさっぱりとするので、サルサソースをかけたメキシコ料理にぴったりです。

原産国:イタリア
生産地:カラブリア州
生産者:リブランディ
品種:ガリオッポ
容量:750ml

甘辛味の豚肉 × カリフォルニアのジンファンデル

メキシコ料理の代表料理といえば、やっぱりタコスが有名ですが、その中でも人気の定番味であるパストール。アチョーテといわれるパプリカパウダーに似たスパイスや、ニンニク等がたっぷり入ったマリネ液につけられて、何時間も時間をかけて焼かれます。

豚肉の脂身と甘辛い味が絶妙で病みつきになる味です。そんな甘辛味の豚肉におすすめなのが、カリフォルニアのジンファンデルの赤ワイン。ジンファンデル特有のスパイシーさとジューシーさが豚肉の甘味に合い、パクチーやライムをトッピングしても違和感なく楽しめます。

◎おすすめカリフォルニアのジンファンデル

▶︎イントゥ・ジンファンデル・ロダイ

友達や家族と楽しむ為のワインというコンセプトのもと作られたという1本。いちごジャムの様な煮詰めた香りと何時間もかけて焼いた豚肉とが交わり、口の中に旨味が広がります。

原産国:アメリカ
生産地:カリフォルニア州
生産者:オーク・リッジ・ワイナリー
品種:ジンファンデル、メルロ、ルビーレッド、その他
容量:750ml

メキシコ料理とワインペアリングの可能性

メキシコ湾、太平洋、カリブ海と3つの海に囲まれたメキシコ。意外かもしれませんが、新鮮な魚をたっぷり使った料理も豊富です。

また、知人のメキシコ人が、「メキシコではスーパーなんて行かない。毎日新鮮な野菜をマーケットで買うのよ」と言っていた様に、メキシコは新鮮な食材の宝庫。

それに加えて数多くのスパイスによって生み出されるメキシコ料理の数々は、ワイン産地でないからこそ、まだ知られていない新しいワインペアリングが発見できるかもしれません。

セオリー通りではない自分だけのワインペアリングをメキシコ料理で発見するのも面白いかもしれませんね。

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Mari Nomura

JSA Sommelier / WSET Level3
日本の大手ワイン輸入商社にて営業職として勤務後、2019年よりアメリカ、ニューヨーク在住。
ニューヨークのワインと食のトレンドやマーケットについて現地の情報を発信している。
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