今注目!ニュージーランド自然派ワイン
皆さん、ワインのアップデートしてますか?お気に入りのワインやワイナリーを見つけると、つい同じものをリピートすることが多くなってしまいますよね。
馴染みのワインショップやデパートに入っている酒屋のラインナップにも限りがあるし、なにか面白いワインに出逢いたいけど、味わいもわからないのに冒険するのもなかなか気が引ける・・そんな方も多いのではないでしょうか。
特に最近よく耳にする「自然派ワイン」は、新しい造り手が続々と生まれるので、情報が追い付かない!という方も多いと思います。また、そこそこ良いお値段なので気軽に手を出しづらいなんていう声も耳にします。
今回は、「自然派ワインを試してみたいけど何を試せばよいのかわからない!」という方へ是非試してほしいニュージーランドで注目を集める自然派ワイナリーをご紹介します。
自然派ワイン
自然派ワインは、ナチュールワインやヴァンナチュールなどと呼ばれ、基本的には農薬や肥料を使わず自然酵母によって造られるワインのことをいいます。
科学的な原料を極力加えないので、ブドウそのものの味わいとテロワール(ワインが育つ土地や環境)を感じることができる。ということから近年人気を集めています。
ただ、ブドウを育てるにもワインを造るにも非常に手間がかかるので、自然的にワイン造りをすることにポリシーをもった造り手が小規模でワイナリーを運営していることが多いのです。
そのため、輸出量自体も少なく、大手の酒屋やワインショップでは見つけにくく、一定の自然派ワイン好きの間では浸透していても、まだまだ大多数の方まで情報とワインが届いていないのが現状だと思います。
今回ご紹介する2つのワインも、日本で見かける機会がかなり少ないものですが、一度飲んだらファンになってしまうそんなワインです。
今注目のニュージーランド自然派ワイン
①Ekleipsis
Ekleipsisは、2015年初ヴィンテージの新しいワイナリー。女性醸造家ジェシカ・マヴロマティスが立ち上げたプロジェクトから始まりました。
自然派ワインへの熱い想いから全資産をワイナリーの改築に費やし、ノースカンタベリーの老舗ワイナリーグレイストーンへ協力を依頼。念願叶いワインは、2015年の皆既月食の日にブドウを収穫し、ビオロジックかつビオデナミ農法で造られて初ヴィンテージがリリースされました。
「Ekleipsis」という名はギリシア語で「手放す」という意味をもち、その名の通りできる限り人の手を介入させない方法(手を掛けるではなく手放す)でブドウが育てられます。
酸化防止剤無添加、清澄剤不使用、最低限のフィルタリング(濾過)で造られたまさにその土地で造られたブドウそのものの味わいを感じることができます。新しいワイナリーらしく、ワインも創造性豊かです。
ご紹介するMerakiは、ゲヴュルツトラミネール、リースリングを約半分ずつ使用したオレンジワイン。オレンジをギュッと絞ったような、パッと明るいオレンジ色をしています。
ゲヴュルツトラミネール、リースリングというアロマティックな個性を持つ2つブドウですが、個性がぶつかりあうことなく新たな味を生み出しています。
香りは白桃やレモン、グレープフルーツの様な果実系。口に含むと、ピンクグレープフルーツのようなフレッシュでビターな印象。スッと長く酸が続き、ジューシーさもあります。
・原産国:ニュージーランド
・産地:マールボーロ / 南島
・品種:ゲヴュルツトラミネール、リースリング
・容量:750ml
【おすすめペアリング】
◎フルーツ料理
フレッシュでパッと明るい印象のこのワインには、フルーツを使った料理がおすすめです。グレープフルーツやぶどうをのせたサラダや、桃やメロンの生ハムのせなどと合わせてお楽しみください。
今注目のニュージーランド自然派ワイン
②UNKEL
UNKELは、2020年初ヴィンテージの期待の新星ワイナリー。(オーストラリアヴィクトリア州で既にUNKELワインを造っていましたが、ネルソンの地での初ヴィンテージ)
「今年できたワイナリー、まだ味やスタイルが定まってないのでは?」という私の予想を良い意味で大きく裏切ったワインです。地元ネルソンのワインバーで勧められるがままに注文すると、一口飲んだ後に「ラベルを見せて!」とお願いせずにはいられませんでした。
醸造家のロブは、フランス・アメリカ・オーストラリアでワイン醸造家として実績を積んだのち、奥さんのケイトと母国ニュージーランドにてUnkelをスタートさせました。
ワイナリーは南島ネルソンのなだらかな丘の上に位置し、そこからはタスマン海に面したワイメアの入り江が一望できます。ワインは有機栽培、酸化防止剤無添加、清澄剤不使用、無濾過で造られます。
自然派ワインにしばしば感じられるビオ臭がほとんどなく、自然派ワインに馴染みがない方にも是非おすすめしたいワインです。現在、6種類のワインをリリースしていますが、そのほとんどがモダンで独創的なワインたちです。
ご紹介するのは、ピノ・グリから造られるロゼワインです。オレンジがかったサーモンピンク色で、グラスに注ぐだけで気分を明るくしてくれます。
白ブドウのピノ・グリ種を除梗するものとしないものに分けて別々に発酵させ、ブレンドさせることで複雑味のある味わいになります。
プラムやラズベリーのような赤系果実の香り、口に含むと心地よいタンニンと酸がバランスよく感じられます。スッキリしながらも、ちょうど良い飲みごたえがあります。
・原産国:ニュージーランド
・産地:ネルソン / 南島
・品種:ピノ・グリ主体
・容量:750ml
【おすすめペアリング】
◎トマト料理
トマトの酸味と甘みによく合うので、マルゲリータやナポリタンなど、トマトをたくさん使ったお料理がおすすめです!家で作るのであれば、具材がたくさんのったものではなく本場イタリアンで食べるような、トマトを活かしたシンプル味付けのものをどうぞ。
まとめ
「どんな想いで彼らがワイン造りをしてきたのか」ということを考えられずにはいられないのが自然派ワインの魅力だと思います。
今回ご紹介した2つのワイナリーはどちらも新星ワイナリー。新しい生産者ならでは、新しいワインのスタイルが発見できるのも楽しいところです。
たまには、いつもと違ったスタイルのワインを飲んで、まだ見ぬ地へ想いを膨らませてみてはいかがでしょうか。
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【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。
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