旅するワイン!ブルゴーニュ地方の自然派ワイン
ワインを飲んで旅をしよう
ブルゴーニュ地方といえば、ワイン好きの憧れが集まる夢のようなワイン産地。私はブルゴーニュワインほど熟成によって感動するほどの香りや味わいを生むワインは他にないと思っています。
また、食に関してもとっても魅力的で、ブルゴーニュの特産品や名物料理は他の地域と比べてもフランスの一般的な家庭の食卓でもよく食べられるものが多数あります。
エスカルゴやジャンボン・ペルシェ(豚とパセリのゼリー寄せ)、ブフ・ブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮込み)、コック・オ・ヴァン(鶏の赤ワイン煮込み)など。特に赤ワイン煮込みは、フランス中の家庭で食べられているほど手に入りやすい食材で作られているので、是非日本でも作ってみてくださいね。
それではここからは、ブルゴーニュ気分を満喫できるお取り寄せグルメと相性の良いワインを紹介します。
飲食店に卸されずに余ってしまっている現状もあり、プロが使う食材やワインが手に入りやすくなっていますので、是非ご活用くださいね。
ブルゴーニュ産のエスカルゴ
エスカルゴは、今やフランスのシンボル的なお料理といえます。中でもブルゴーニュ産のエスカルゴは程よい食感があって、エスカルゴバターの風味が染み込んで美味しいです。
バゲットを薄く切って軽くトースターで焼いて、エスカルゴをのせ、ミネラル豊かなシャブリやアリゴテの白ワインと合わせれば気分はブルゴーニュ!
▶︎シャブリ・モン・ド・ミリュー ドメーヌ・ル・ヴァン・ドゥー
アーティストのヴァレリーとコメディアンのビルの2人によって2014年に設立されたばかりの、シャブリの中でも新しいドメーヌ・ル・ヴァン・ドゥー。
母から譲り受けたAOPシャブリの畑と隣り合わせのプルミエ・クリュの畑の約3haの畑をビオディナミとビオロジックに転換し、少量ながらワイン造りを行っています。
栽培や醸造の学校には通っていませんが持ち前のセンスの良さを発揮し、アリス・オリヴィエ・ド・ムールやパット・ルーなど、ビオのドメーヌから教えを受けながら素晴らしいワインを造り出しています。
このモン・ド・ミリューは蜂蜜漬けのアプリコットやミラベルのコンポートなど甘やかで芳醇な香り。ふくよかな果実味に塩気のあるミネラルとフレッシュな酸がゆったりと広がり、長い余韻へと繋がります。
まだまだ経験の浅いドメーヌかもしれませんが、マシンに頼るシャブリのドメーヌが多い中で、手作業で高品質なワインを造ろうと励む彼らのワインは既にそんなドメーヌのシャブリを越えているように思います。
* 原産国:フランス
* 産地:シャブリ
* 品種:シャルドネ
* 生産者:ドメーヌ・ル・ヴァン・ドゥー
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
エポワス
美食家として知られるブリア・サヴァランが『チーズの王様』と称賛したエポワス 。塩水とマール・ド・ブルゴーニュで表面を洗いながら熟成させたこのチーズは、クセのある芳醇な香りにクリーミーな味わいがあり、主にチーズ好きやグルマンディーズに愛されるチーズです。
ブルゴーニュの赤ワインと合わせるのが一般的ですが、私のおすすめは、昔ながらのブルゴーニュのような酸化熟成の風味がある白ワインや、マールやラタフィアと合わせるのがより同調して一体化してとろけるのでおすすめです。
▶︎キュヴェ・セレクション216 ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェ
4〜5年に1度の特別キュヴェ。昔ながらのブルゴーニュの白ワインの酸化的な美味しさがお好きなら、このワインは凄くおすすめです。 月と地球と生体の関係の学者でもあるジルとカトリーヌのドメーヌ。一部ビオディナミを採用していますが、実験的なものを含んでいて『大切なのは畑の状態を観察して対処すること。』とジルは語ります。
ヴェルジェのワインは、早くても収穫年から5年が過ぎてから販売されるので、ワインの味わいのために実に厳しい経営が行われています。このワインも2005年に収穫されたブドウを2009年に瓶詰したものです。216リットルの樽にて醸造されたのでこの名が付けられました。
樽香の浮いたワインが大嫌いなジルが、ワインと樽の風味が完全に混じり合うまで待って造った特別な1本。時間と手間がかかる分お値段はお高めですが、値段には変えられない特別な美味しさが詰まっています。
* 原産国:フランス
* 産地:ブルゴーニュ
* 品種:シャルドネ
* 生産者:ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェ
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
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JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」、「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。
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