秋の香りを感じる自然派ワイン
秋の香りを先取り
まだまだ暑さが残る今日この頃。『早く秋にならないかな』と思っている方も多いのではないかと思います。そんな時におすすめなのが、ワインや食で秋を先取りすることです。
レストランでは夏の終わりからいち早く秋メニューに切り替えて、お客様に楽しんでいただけるよう季節を先取りします。それをお家でやるなんて、とても贅沢な楽しみだと思いませんか?
是非ひと足お先に秋の香りをワインやお料理から感じてみてください。合わせて食べたいお料理も一緒に紹介させていただきますので、お楽しみいただけると幸いです。
レベッラ・ロザ スロボドネ・ヴィナルストヴォ
こちらのワインは、夏の終わりに旬を迎えるザクロの香りがあります。フランコカ・モドラとカベルネ・ソーヴィニヨンを半分ずつブレンドしたスロヴァキアの一風変わったロゼのスパークリングワインです。
フランコカ・モドラはあまり聞き慣れない品種名ですが、こちらはブラウフレンキッシュのシノニム(別名)です。スロヴァキア、オーストリア、ハンガリーの伝統品種で『東のピノ・ノワール』と称されています。
ザクロの他にも、レッドカラント、イチゴ、ヴェジタル、白胡椒の香り。心地良く繊細な泡立ちで、ジューシーで瑞々しい果実味に、豊かなミネラルとエキス感、フレッシュでキュッと引き締まるような酸味があり、じんわりした旨味が余韻に広がります。
ステンレスタンクによる発酵・熟成なので、樽の風味が着きやすいとされるブラウフレンキッシュもクリーンな印象です。カベルネ・ソーヴィニヨンによるメトキシピラジンの青い香りもほんのり香り、品種の個性がしっかりと感じられます。
* 原産国:スロヴァキア
* 産地:カルパティア
* 品種:フランコカ・モドラ、カベルネ・ソーヴィニヨン
* 生産者:スロボドネ・ヴィナルストヴォ
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
合わせるのにおすすめの料理は、ワインのヴェジタルな個性に合わせて、茄子のステーキにヨーグルトソースとザクロを合わせた料理です。ザクロを散らすことでワインと味わいの一体感が生まれます。
ミノリ・ルブリエ ドメーヌ・グザヴィエ・ヴァイマン
こちらのワインは、トロっととろける柿の香りが感じられる白ワインです。日本限定のMinoriシリーズはその名前からも『実りの秋』を感じさせてくれます。
実はこのワインは個人的に大好きで、内緒にしておきたいくらい美味しいです。柿の他にも、金柑のコンポート、シェリー酒、ヘーゼルナッツの皮の香り。ふくよかな果実味に、酸化のニュアンスがありますがとっても優しく、仄かに心地良い苦味がゆったりと広がります。
クリスチャン・ビネールからコンサルティングを受けて造られるMinoriシリーズの中でも限定的な生産なので、この先も味わえるかどうかはわかりません。今のうちに是非味わってみてくださいね。
料理は、紹興酒を合わせるように中華の味付けも合いますし、甘辛い和食ともワインの甘やかで香ばしい風味が調味料のように味わいを豊かにしてくれます。
デザートワインのように柿とブルーチーズのサラダに合わせたり、柿と鶏肉の照り焼きもおすすめです。中にナッツ類を入れるとより相性が深まります。
* 原産国:フランス
* 産地:アルザス
* 品種:ピノ・オーセロワ、ピノ・グリ、リヴァネール
* 生産者:ドメーヌ・グザヴィエ・ヴァイマン
* 味わい:甘口☆☆★☆☆辛口
* 容量:500ml
ピノ・ドラガ クメティエ・シュテッカー
こちらのワインは、枯れ葉やマッシュルームなどの香りが熟成したピノ・ノワールを想わせる素晴らしいスロヴェニアのアンバーワインです。エッジに褐色がかったグラデーションのルビー色がピノ・ノワールの古酒を彷彿とさせます。
フランボワーズのコンポート、ベルガモット、オレンジピール、熟成したマディラ、マッシュルーム、シナモン、ヴァニラ、カフェモカ、枯れ葉など複雑で発展的な香りが広がり、この時点で最高峰のスロヴェニアワインであることを確信させます。
甘やかな果実味に旨味豊かなエキス感、チクチクと刺すような酸味にきめ細やかなタンニンが輪郭を形取っています。
* 原産国:スロヴェニア
* 産地:ゴリシュカ・ブルダ
* 品種:ピノ・グリージョ
* 生産者:クメティエ・シュテッカー
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
合わせるのにおすすめの料理は、舞茸と和牛の朴葉みそです。ワインの熟成感と味噌の発酵・熟成の風味は共通する要素がありよく合わさり、舞茸などの木の子の香りも共通して増幅し、より豊かに風味が広がります。
熟成感のあるワインと良く合う調味料『朴葉みそ』
こちらは、民芸コンロ、コンロ台、金網、固形燃料、朴葉、焼き味噌用の刻み野菜入り味付け味噌が入った本格的な詰め合わせです。1セットで6回分の朴葉みそが入っています。
朴葉を焼いたことによる枯れ葉の焚火のような風味が熟成したワインの枯れ葉の風味ともマッチします。是非これからの季節に熟成感のあるワインと合わせてお楽しみください。
秋が待ち遠しくなりますね。是非これからの季節に熟成感のあるワインと合わせてワインライフをお楽しみください。
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JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」、「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。
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