ペアリングワイン

栗に夢中!ネットで買える栗スイーツとワインのペアリング

栗スイーツとワイン

秋になると無性に食べたくなる栗のスイーツ。一体どんなワインを合わせるのがおすすめかというと、まず、スパークリングワインでは、木樽熟成の香ばしい香りのものや、熟成のアミノカルボニル反応により生成される栗のような香りをもつものが、香りが同調し、より香ばしく楽しめるのでおすすめです。加熱した栗の成分に3−メチルチオプロパナールというメイラード反応によって生成される成分があり、この香りと同調します。これは醤油や茹でたじゃがいもにも含まれる香りで、焦げの風味が感じられます。

そして白ワインでは、フローラルで熟成感のある甘口のミュスカがおすすめです。栗に含まれるダマセノンというバラのようなフローラルな香り成分と同調し、この成分に起因するネットリとした感じがより豊かに感じられます。

特にフランスのコルシカや、アルデッシュといった栗の一大産地は、ミュスカの有名な産地からも近いため、現地でも良く合わせられる組み合わせです。ピエモンテのモスカートのパッシートもおすすめです。栗の有名スイーツモンブランは、フランスのジュラで古くから親しまれたスイーツの由来になったとも考えられていて、同じくジュラの甘口ワインヴァン・ド・パイユと素晴らしい相性です。

赤ワインでは、モーリーやバニュルスの熟成させた甘口の赤ワインとの組み合わせが良く合います。アミノカルボニル反応による複雑な香りや、グルナッシュの華やかな香りに同調し、栗に含まれるオイゲノールというクローヴのような香りにも合うスパイスの香りがあるとより良いです。そして、栗の香ばしい香りやホクホク感が際立って感じられます。

ワインと栗のスイーツを合わせて、秋の味覚を贅沢に楽しみませんか?

マロンのナッツケーキ

素材にこだわったお菓子作りをしている『Patico』が販売するこのマロンのナッツケーキは、4種類のナッツと国産栗を合わせた栄養満点の健康にも嬉しいケーキで、栗やナッツの香ばしさと、優しい甘さが広がります。白砂糖、膨張剤、着色料を使用せず、作り上げられたこだわりのケーキです。

合わせるワインは、栗の産地でもあり、モンブランの元になったケーキが作られていたフランスジュラの甘口ワインがおすすめです。ナッツの風味も同調し、素晴らしいペアリングが叶います。

▶︎コート・ド・ジュラ・ヴァン・ド・パイユ ドメーヌ・グラン

藁や簀の子の上でブドウを乾燥させて糖度を高めてから造ることから名前がついたヴァン・ド・パイユ=藁のワイン。ジュラの名門ドメーヌ・グランの洗練されたヴァン・ド・パイユは独特の製法や甘やかさによって、黒蜜やきな粉、胡桃、白餡などを使った和菓子との相性が抜群です。

花梨の蜂蜜漬け、ドライアプリコット、ジャスミン、シナモン、ヘーゼルナッツ、コーヒーなど芳醇な香り、凝縮された果実味とたっぷりとした甘さ、好ましい酸化のミュアンス、筋の通ったキレのある酸などが緻密に良く纏まっています。

* 原産国:フランス
* 産地:ジュラ
* 品種:サヴァニャン
* 生産者:ドメーヌ・グラン
* 味わい:甘口★☆☆☆☆辛口
* 容量:375ml

栗ぱい

丹波篠山にある創業昭和40年の『茶遊菓楽 諏訪園』。自社の栗林から採れる栗のスイーツが大人気です。

この栗ぱいは、和洋の技法を合わせた自信作。大粒の国産栗をラム酒に漬け込んで、相性の良い黄身あんやバターと共にパイで包んでいるため、パイ生地や栗の香ばしさと、豊かなラム酒の風味が広がります。

合わせるワインは、サクサクとしたパイや、栗の香ばしさを引き立て、黄身あんやバターの風味とカスタードクリームを想わせる香りが同調し、ラム酒の風味も一体となり風味豊かに楽しめるシャンパーニュがおすすめです。

▶︎ボーモン・デ・クレイエール・グラン・ネクターNV

シャンパーニュでは珍しく非常に早いうちから自社畑のブドウを用いて、自社で醸造、瓶詰めを行なってきた品質主義の家族経営のシャンパーニュメゾンです。

クール・ド・キュヴェといって、第一搾汁の中でもより品質の高い搾汁を全てのラインナップに加えていることや、シャンパーニュの地ブドウであるムニエに特に力を注いでいるのが特徴です。

熟度の高いリンゴ、ライムストーン、カスタード、アーモンド、ブリオッシュ、栗や、モカの豊かな香り、まろやかでコクのある果実味、下支えのしっかりしたフレッシュな酸、きめ細やかでクリーミーな泡立ちが持続します。

* 原産国:フランス
* 産地:シャンパーニュ
* 品種:ムニエ、シャルドネ、ピノ・ノワール
* 生産者:ボーモン・デ・クレイエール
* 味わい:甘口☆☆★☆☆辛口
* 容量:750ml

マローネ栗のタルト

丹波市の近郊にお店を構える『音衛門』の栗菓子は、その質の高さからネット販売で絶大な人気を誇ります。

このマローネ栗のタルトは、マロンの語源にもなったマローネの大きな栗をたっぷりに詰め込んで焼き上げたタルトは、アクセントにチョコレートが入っています。毎朝焼き上げられた焼きたての風味豊かな味わいは、一度食べたら病みつきになります。

合わせるワインは、チョコレートの香りが同調し、熟成した複雑な香りが栗の風味を高める熟成したモーリーの甘口赤ワインがおすすめです。

▶︎モーリー テュヌヴァン・カルヴェ

モーリーはルーションにあるフランス最古のワイン産地で1936年にAOCに認定されました。そして、チョコレートに合うワインとして、バニュルスと並んで有名です。このワインは、発酵中のブドウ果汁にブランデーを添加して発酵を止めて造られる甘口の赤の酒精強化ワインです。

ドライレーズン、イチジク、ローズポプリ、タバコ、カカオ分の高いチョコレートの豊かな香り、非常に滑らかな舌触りに、凝縮した果実味、溶け込んだタンニンとしなやかな酸味が続き、余韻は芳醇な香りを伴って長く続きます。

* 原産国:フランス
* 産地:ルーション
* 品種:グルナッシュ・ノワール
* 生産者:テュヌヴァン・カルヴェ
* 味わい:甘口★☆☆☆☆辛口
* 容量:750ml

和栗ロールケーキ

愛媛の高知の県境にある栗の名産地にある栗の専門店『城川ファクトリー』の和栗ロールケーキは、自社栽培の高品質な大きな和栗と、北海道産の希少な小豆『しゅまり』というこだわりの材料を使って作り上げられています。

生地からは、ほんのりとコーヒーやブランデーが香り、中の甘さ控えめのクリームと、大きな和栗のねっとりした甘さに、小豆の風味が和のアクセントになっています。

合わせるワインは、ミュスカの白ワインがおすすめです。一本目は、南ローヌに広がる栗の一大産地アルデッシュの近郊で生産されるミュスカの酒精強化ワイン。栗の風味が同調し、よりしっとりと豊かな味わいになります。

二本目は、栗の産地でもあり、栗菓子で有名なピエモンテの甘口ワイン。とってもアロマティックで甘美な香りで、和栗や小豆やコーヒーの落ち着いた味わいに華やかさを添え、補完の関係で、まるでレストランデセールのような完成度へと導きます。

▶︎ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ ドメーヌ・デ・ベルナルダン

ローマ時代からミュスカによる酒精強化ワイン造りを行なってきたローヌのボーム・ド・ヴニーズに位置します。ドメーヌ・デ・ベルナルダンは、そのミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズをAOCとして認めさせた立役者的存在。

白桃のコンポート、かりん、バタースコッチ、マロングラッセ、アールグレイティーの芳しい香り、力強いリッチな甘口ワインですが、抜栓直後は驚くほどフレッシュ!時間経過とともに味わいの変化が楽しめます。20年以上の熟成が可能な素晴らしいワインです。

* 原産国:フランス
* 産地:ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ
* 品種:ミュスカ・ブラン・プティ・グラン、ミュスカ・ブラン・プティ・グラン・ノワール
* 生産者:ドメーヌ・デ・ベルナルダン
* 味わい:甘口★☆☆☆☆辛口
* 容量:750ml

▶︎パッシート・オーロ ラ・スピネッタ

モスカートの代表する造り手ラ・スピネッタ。土着品種のブドウにこだわり、その土地の真髄を表現し続けています。このワインは、パッシートといって陰干しにして糖度を高めたブドウから造られます。

そしてその名の通り、輝くような黄金色で、フレッシュなアプリコットやマスカット、オレンジ、金木犀やアールグレイ、ヴァニラといった華やかな香り、濃厚な甘さと凝縮した果実味、穏やかな酸がじんわり広がり長い余韻へと繋がります。時間をかけて少量ずつ味わいたいワインです。

* 原産国:イタリア
* 産地:ピエモンテ
* 品種:モスカート
* 生産者:ラ・スピネッタ
* 味わい:甘口★☆☆☆☆辛口
* 容量:500ml

栗スイーツとワインの絶品のペアリングをお楽しみください。

Haruka Kageyama

JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」や「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。 Haruka Kageyamaの記事一覧 

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