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ソムリエがおすすめ!クリスマスケーキに合うワイン3選

クリスマスに欠かせない食べ物と言えばクリスマスケーキ。

真っ白なクリームにイチゴがのったショートケーキや、シュトーレンはクリスマスの代名詞と言っても過言ではありません。

そんなクリスマスの醍醐味でもあるクリスマスケーキですが、ケーキに合うワインと合わせれば、もっと楽しめること間違いなし。

今回はクリスマスパーティーのお呼ばれなどに持参しても喜ばれる、クリスマスケーキに合うワインを厳選しました。

どんなワインがクリスマスケーキに合うの?

クリスマスケーキと言っても、フレッシュなイチゴがのっているショートケーキや、甘く保存のきくシュトーレン、チョコレートのブッシュ・ド・ノエルまで様々なケーキがあります。

共通で言えるのは、どれも「甘い」ということですが、甘いデザートに合わせるには、やはり甘い甘口ワインが王道のマリアージュになります。

ケーキと一緒に紅茶やコーヒーをよく飲む人からすると、甘口のケーキに甘口のワインだと甘ったるくなるのでは思ってしまいますが、これが非常に合う組み合わせになっています。

ケーキとコーヒーのように「甘味」と「苦味」は、お互いを中和させる組み合わせであり、ワインにおいても同じことが言えますが、ワインの場合問題となるのが「酸味」となります。

酸味はワインの骨格やボディとなる重要な味わいですが、この甘口のデザートと合わせてしまうと少しやっかいです。

ワイン単体で飲む場合はうまく溶け込んでいた酸味が、甘口のデザートと合わせることでより鋭利に感じられてしまうことが多く、おすすめの組み合わせではありません。よってクリスマスケーキも、酸味の少ない甘味の強いワインを選ぶと安心ですね。

また、甘口のスティルワインも良いですが、甘口のスパークリングワインもとてもおすすめの一つです。 スパークリングワインの泡がふわふわのケーキのスポンジと馴染みがよく、口当たりが滑らかになります。

レストランでは敬遠されていますが、家でのクリスマスパーティー時などにはポーンと開けて活気づけてみても良いかもしれませんね。

イチゴのショートケーキに合うワイン「アスティ」

クリスマス定番のケーキと言えば、やはりイチゴのショートケーキ。白いふわふわの生クリームの上に、フレッシュイチゴがのったシンプルなケーキですが、クリスマスに限らずケーキの代名詞となるほど根強い人気を誇っているケーキです。

シンプルな作りだけに、ショートケーキに使われるクリームもこってりとしているというよりは、軽くて甘味も抑えられているものが多いのが特徴です。このケーキに合わせるなら、口当たりが滑らかな甘口のスパークリングワイン「アスティ」がおすすめです。

マスカット系のブドウ品種、モスカート・ビアンコから造られるこのワインは、もぎたてマスカットのような爽やかな香りも兼ね備えており、フルーツののったショートケーキなどにはぴったりのワインになります。

ショートケーキは生クリームが多くて苦手という人もいるかもしれませんが、このアスティと一緒に合わせると、優しくもふんわりとした泡が口の中を包み込んでくれるので、一つ、また一つと、ついついケーキに手が伸びてしまいそうなほどです。

他にも、同じモスカート・ビアンコで造られる微発泡甘口ワイン、「モスカート・ダスティ」や、奮発したいときにはシャンパーニュの甘口を合わせると良いでしょう。

ブッシュ・ド・ノエルに合うワイン「ポートワイン」

木の幹をモチーフに作られたチョコレートケーキ、ブッシュ・ド・ノエル。ブッシュは「丸太」を意味し、ノエルは「クリスマス」を意味する、まさにクリスマスにこそ食べられるケーキになっています。

ロールケーキの周りにチョコレートクリームが施されており、飾りとして木の枝をイメージしたチョコレートや雪が積もっているかのようにイメージさせられる粉砂糖が振りかけられていることが多いケーキです。

こういったチョコレート系のケーキにおすすめのワインが「ポートワイン」。チョコとポートワインの相性は、ワインの本にも載っているほどお手本のような組み合わせですが、このチョコレート系のケーキ、ブッシュ・ド・ノエルにも相性がとても良いのです。

濃厚なチョコレートのコクとやや苦味があるケーキなので、ポートワインのアルコール感とボリュームがとてもよく合いますし、ポートワインの甘味はチョコレート系のケーキと見事調和します。

例えば、中身のロールケーキに生クリームが挟まれているタイプのブッシュ・ド・ノエルでしたら、オーストラリアのシラーズで造られる赤スパークリングもおすすめです。

濃厚なコクのあるブッシュ・ド・ノエルとどっしりと合わせたいならば定番のポートワイン、オールチョコレートクリームタイプでないブッシュ・ド・ノエルには、軽やかにシラーズの赤スパークリングにするなど、そのときの気分に合わせてみても良いですね。

シュトーレンに合うワイン「トロッケンベーレンアウスレーゼ」

こちらはケーキではなく菓子パンですが、クリスマスの定番としてシュトーレンに合うワインも見てみましょう。

シュトーレンはドイツの伝統的な菓子パンで、細長い形が生誕したときのイエスキリストと似ているということで、クリスマスには欠かせないアイテムとなっています。

一見イエスキリストには似ていないような気もしますが、それだけイエスキリストの誕生を祝うクリスマスには欠かせないアイテムということだと言えるでしょう。

このシュトーレンは様々な作り方がありますが、主にナッツやドライフルーツ、クルミなどが入った水分量の少ない菓子パンになります。

生地の周りには、これでもかというほど粉砂糖がまぶされており、とても甘やかな菓子パンです。水分量が少ないこともあり、保存性に優れているのでクリスマスのプレゼントにも良いですね。

さて、このシュトーレンに合うワインとしておすすめしているのは、とろりとコクのある極甘ワイン、ドイツ産の「トロッケンベーレンアウスレーゼ」。

トロッケンベーレンアウスレーゼは、フランスのソーテルヌ、ハンガリーのトカイと並ぶ三大貴腐ワインの一つで、凝縮したコクのある甘味が特徴です。他のトカイやソーテルヌと合わせてももちろん美味しいですが、せっかくなのでドイツのワインと一緒に楽しみたいところです。

水分量が少なくカリッとした食感のシュトーレンと、このワインを合わせると、まるで蜂蜜をかけて食べているような贅沢さ。クリスマスならではで楽しめる贅沢な組み合わせになるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ケーキとワインの組み合わせでも、クリスマスだからこそ楽しめる組み合わせもありました。

ぜひお気に入りの組み合わせを見つけてみてくださいね。

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Mizuki Yamashita

JSA認定ソムリエ
ワインインポーターに勤務後、ワインを広めるべくウェブメディアにて執筆中。
北イタリアの白ワインは特に大好きです。 Mizuki Yamashitaの記事一覧 

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