夏にさっぱり!キノコのマリネに合うワイン
夏場は食欲が減退しがちですが、ワインがあれば食欲増進すること間違いありません。それでもやはり重たい料理だと胃が疲れてしまうので、夏場にはさっぱりとした料理が食べたくなります。
そこで、ワイン好きな方におすすめな夏のレシピは、キノコのマリネ。こちらで紹介するレシピは下ごしらえが10分ほどで済むため、手間がかかりません。
ホームパーティーや家族の集まる盆時期など、前日の夜に作って冷蔵庫で一晩寝かせて置けるので、慌ただしくすることが無いので非常におすすめです。
10分で下ごしらえ完了!キノコのマリネのレシピ
▼材料(4名分)
・マッシュルーム…500g(キノコの種類は何でもOK!しめじ、えのき、しいたけ、エリンギなど、手に入れることのできるものなら何でも合います!)
・オリーブオイル…50cc
・白ワインビネガー…50cc
・玉ねぎ(薄切り)…1/4個分
・にんにく(みじん切り)…2片
・赤唐辛子…小さじ1/4
・砂糖(三温糖)…小さじ2
・黒コショウ…小さじ1/2
・塩…適量
(お好みで)
・ローリエ…1枚
・パセリの葉のみじん切り…大さじ2
▼レシピ
①大きな鍋に塩を入れて沸騰させ、キノコを柔らかくなるまで約3~4分加熱し、よく水を切る。
②大きなボウルにキノコ、オリーブオイル、白ワインビネガー、玉ねぎ、にんにく、砂糖、赤唐辛子、(お好みでローリエ)を入れ、塩胡椒で味を調える。
③密閉容器に移し、冷蔵庫で8時間以上保存する。
キノコのマリネに合うワイン
料理自体がさっぱりしているので、ワインもやはりさっぱりとしたタイプを選ぶのが良いです。そうなると必然的に白ワインやロゼワインが最適になります。
上記のレシピに合うワインはもちろんのこと、より酸が効いたタイプのマリネが好きな方におススメの一本、より唐辛子や胡椒が効いたスパイシーなタイプのマリネに合う一本を紹介します。
おすすめワインその①:ヴェルデホ
汎用的にどのようなレシピのキノコのマリネに合うワインは、さっぱりとした白ワインですが、中でもスペイン内陸部の地品種ヴェルデホはおすすめです。
さっぱりとした白というと筆頭に上げられるのがソーヴィニヨン・ブランですが、決して相性が悪い訳ではありません。
ただ、ソーヴィニヨン・ブランの持つ夏草のような香りの印象がキノコの風味を打ち消してしまう可能性があります。
その点、ヴェルデホなら味も香りもフレッシュなので、マリネを口に運ぶ度に白ワインも口にしたくなる、最高の組み合わせです。
こちらのペドロ・エスクデーロのワインは値段もリーズナブルで、しかもブドウはビオロジック栽培のものを使用。ビオ特有のクセとは無縁のどこまでもピュアでフレッシュな1本です。
おすすめワインその②:ピノ・グリージョ
ワインビネガーを多く使用して酸が強い味付けをしたキノコのマリネには、酸以外の要素を多く加えてあげることで、マリネの旨味を増幅させることが可能になります。
特におすすめなのが、ボリューム感のあるピノ・グリージョ。ボリューム感のある白ワインといえばまずはシャルドネを想起しますが、樽のニュアンスであったり南国系フルーツの要素とは多少かみ合わない部分があります。
その点、ピノ・グリージョの真骨頂であるオイリーなテクスチャーは、マリネの酸を包み込んでくれるので、お互いの相乗効果を生み出します。
特におすすめなのが、ピノ・グリージョ最高の産地である、イタリア・フリウリ・ヴェネチア・ジューリア産のもの。ピノ・グリージョは現在世界中で人気であり、特にアメリカを始めとした新興国で人気があります。
南半球のピノ・グリージョは、少々ボリューム感が出ているものが多いですが、フリウリのピノ・グリージョは、ボリューム感とエレガンスさのバランス感覚が素晴らしいのが特徴です。特にコッリ・フォルメンティーニのワインは、伝統ある生産者でありながらも、モダンで現代的なスタイルなので、クラシックとモダンを融合させた妙味がたまりません。
ちなみに、ピノ・グリージョと似て非なるものにピノ・グリがありますが、そちらは若干鉱物質的な印象が加わるものが多いため、マリネよりもグリルしたりソテーしたキノコ料理と相性バッチリです。
おすすめワインその③:ガリオッポのロゼ
ガリオッポという言葉に馴染みのある方は少ないと思いますが、これはイタリア・カラブリア州(地図でいうとブーツの形のつま先にあたる部分)の地品種です。
カラブリア州は、イタリアにおける唐辛子の主要産地で、料理もスパイシーなものが非常に多く、キノコのマリネにおいても辛さを旨味で包み込んでくれるような、一歩進んだ味わいへと昇華します。
ガリオッポで特に有名なワインは、チロと言います。ガリオッポそれ自体は覚えられなくても、チロという名前は覚えやすいので、唐辛子の効いたスパイシーな料理にはチロが合う、ということだけでも覚えておくと役立つでしょう。
日本で一番手に入れやすいチロ・ロサード(ロゼ)は、リブランディ社のもの。キイチゴのようなチャーミングな味わいで、クセが無く飲みやすいのが特徴です。
まとめ
キノコのマリネには、さっぱりとしたタイプの白ワイン全般が合いますが、汎用的に合うタイプもあれば、それぞれ好みの味付けに応じてより相性の良くなるタイプのワインがあります。
まずは基本のレシピから試してみて、お好みで味付けの幅を広げてみてください。
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日本ソムリエ協会認定ソムリエ
大手ワインショップや個人経営のワインショップの店長として、通算15年に渡り店頭にてワイン販売に従事。現在はナチュラルワイン専門のインポーターにて営業職。専門用語を如何に使わずにワインの魅力を一般消費者に伝えるかと、有名無名に関わらず安くて美味しいワインの発掘に腐心し続けている。
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