ペアリングワイン

ワインに合う「夏野菜」のお料理レシピ

ナスに、トマト、ズッキーニ、ピーマン、トウモロコシにオクラやゴーヤなど、年中スーパーで見かける野菜かもしれませんが、今が旬の夏野菜です。

太陽の恩恵をたっぷり受けて育った夏野菜は栄養満点。キュウリやトマトなどのみずみずしい野菜達は、体温を下げてくれますし、ズッキーニやピーマンなどの苦みがある野菜は、この時期ビタミン豊富で夏バテ防止にもなりますよね。

今回は、今の季節だからこそ楽しめる「夏野菜」のお料理とワインのペアリングをご紹介します。

夏野菜とワインのペアリングのポイント

夏野菜とワインのペアリングを考えるときに、私がポイントにしているのは次の2つです。

*「野菜の緑な香り( vegetal )」
*「苦み」

この2つの要素が夏野菜にはあるので、スーパーで旬の野菜を見つけたら、それに近い香りを持ち合わせたワインを選ぶことにしています。

逆に、ワインを少し飲んでみて、グレープフルーツの皮のような苦みや、ハーブのような爽やかさ、野菜の茎のような緑の香りを感じれば、冷蔵庫をのぞいて夏野菜を中心に選んで、今晩の献立を決めていきます。

まずは、ワインをティスティングした後からでも簡単につくれる、時短の「夏野菜」定番のレシピをご紹介しますね。

ワイン好きが作る、ワインに合う「夏野菜」のお料理レシピ

今が旬の夏野菜は、栄養満点。夏バテ予防のためにも、余すところなく食べたいですよね。私の推しレシピは定番「ラタトゥイユ」です。 定番レシピではありますが、「ワイン好き」ポイントもありますので、参考になれば嬉しいです。

【ワイン好きが作る「夏野菜」のラタトゥイユ】

▼材料(2人分)
[ 野菜 ]
・ズッキーニ…1本
・ナス…1本
・ブラックオリーブ…10粒(好みで)
・ピーマン(大)…1本個
・ミニトマト...1パック
・玉ねぎ…1/2個
(その他、ゴーヤ、オクラ、キュウリ、瓜などお好みの野菜で代用可能です)

[ その他材料 ]
・トマト缶詰…1/2缶
・コンソメ顆粒…大さじ1
・水(予備)
・オリーブオイル…大さじ1
・バルサミコ酢…大さじ1
・ハーブソルト・コショウ(適量)

[ アクセントの材料 ]
・クミンシード少量
・シナモン少量
・レモン…1/4

▼作り方
① [ 野菜 ] は全て一口大にカットします。

② 小鍋に①を全て入れて、トマト缶詰1/2缶を全て入れます。夏野菜をたっぷり入れすぎてトマト缶が足らない場合は水を入れて、野菜をひたひたにします。

③ ②にコンソメを大さじ1入れたら中火にかけて、沸騰するまでゆっくり待ちます。

④ 水分が半分くらいになり野菜にしっかり火がとおりトロトロになったら、オリーブオイル大さじ1、バルサミコ酢大さじ1を入れて軽くかき混ぜます。

⑤ ここでワイン好きポイント!柑橘の皮の苦みを感じるワインや酸が爽やかなワインのときはここで、レモン1/4を入れて軽く火を通します。

⑥ 火をとめて、一度、味見をしてからハーブソルト、胡椒で味を調えます。

⑦ またワイン好きポイント!スパイスのニュアンスがあるワインのときはクミンシードやシナモンを入れてペアリングを楽しみます。

⑧ 粗熱をとったら完成です。

派手な演出こそありませんが、夏の定番の料理で、簡単に作れる「夏野菜」のレシピはおうちワインに最適な夏レシピと思っています。

「夏野菜」のお料理に合わせるワイン
〜南アフリカの爽やか白ワイン〜

▶︎マグネテイック・ノース アルヘイト・ヴィンヤード

こだわりのブルゴーニュ好きの間でも、人気の南アフリカワイン。今回ご紹介する、このアルヘイト・ヴィンヤードは国内外の雑誌でも昨今よくとりあげられている注目のワイナリーです。

南アフリカは「温かい場所」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、地図を思い浮かべてみてください。すぐ近くには南極大陸がありますよね。そこから流れる海流の影響もあり、緯度の割に冷涼な気候を保っているんです。

こちらのワインは、口に含んだ時にシュナン・ブラン特有の洋ナシや白桃などが感じられ、柑橘の酸、爽やかな苦み、ドライハーブやスパイスなどアクセントがあるので、「夏野菜」が持つ「苦み」とよく合います。

*原産国:南アフリカ
*産地 :西ケープ州 > ヘルマナス
*生産者:アルヘイト・ヴィンヤーズ
*品種 :シュナン・ブラン100%
*容量 : 750ml

「夏野菜」のお料理に合わせるワイン
~スパイス香るイタリア赤ワイン〜

▶︎アリカンテ・アンペレイア(フォラドーリ)

アリカンテという品種は、あまり聞きなれないかもしれませんが、イタリアトスカーナ地方ではよく見られる品種です。

このワインを「夏野菜」のペアリングにおすすめしたい理由は、イチゴのような果実味の中に、少し梅のようなタッチやスパイスのニュアンスを感じ取れるからです。また、強すぎないタンニンは「夏野菜」の苦みや緑のニュアンスと相性が良いです。

この作り手「アンぺレイア」はアリカンテの繊細さを表現するため、樽は一切使用しないこだわりよう。よって、新鮮な野菜の旨味を壊してしまうことなく上手くペアリングしてくれます。

*原産国:イタリア
*産地 :トスカーナ > マレンマ
*生産者:アンペレイア(フォラドーリ)
*品種 :アリカンテ
*容量 : 750ml

「夏野菜」のお料理に合わせるワイン
~注目のカリフォルニアロゼ~

▶︎ジェイ ブリュット ロゼ

見た目にもインパクトのある、センスあふれるスパークリングワインですよね。アメリカカリフォルニアのソノマと言えば素晴らしい気候の元、高いポテンシャルのワインを数々生み出している銘醸地です。

この「ジェイ」のように、酸とベリーの果実味のバランスがよいロゼは、爽やかなトマト料理とのペアリングが今の時期おすすめです。

*原産国:アメリカ
*産地 :カリフォルニア > ソノマ > ロシアンリバーヴァレー
*生産者:ジェイ・ヴィンヤーズ & ワイナリー
*品種 :ピノ・ノワール66%、シャルドネ33%、ピノ・ムニエ1%
*容量 : 750ml

いかがでしたでしょうか。太陽の陽射しをたっぷりあびた「夏野菜」をふんだんに使用した料理と、相性の良いワインで、身も心も栄養を摂って、暑い夏を乗り切りたいですね!

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Yasuyo Ito

Webライター/日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート/WEST level2 English
アパレルメーカー、広告代理店と異業種へ転職する中、プライベートではワイン愛好家歴20年。
資格取得をきっかけにワイン愛好家のコニュニティーを広げ、「ワインのある暮らし」をテーマにSNS、webメディアなどで執筆中。日本にもっとワイン好きを増やすべく、極力専門用語は使わないのがマイルール。
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