ペアリングワイン

夏におすすめ!サッパリ系魚料理とワインペアリング

夏バテ予防に旬の魚料理

今年の夏は例年より暑くなるようですね。蒸し蒸しと暑い夏にはサッパリとしたお魚料理が食べたくなります。

夏に旬を迎えるお魚は脂がのって美味しく、栄養もたっぷり。夏バテ予防にも効果的です!

今回は、世界各国のサッパリ系魚料理と相性の良いワインを紹介させていただきます。合わせて楽しんで、暑い夏を乗り越えましょう!

◆ポルトガルの国民食!サルジニャス・アサーダス

かわいいビジュアルからなんだか惹かれるこちらのお料理は、ポルトガルの国民食イワシの炭火焼き「サルジニャス・アサーダス」です。

一年中出回っていて旬が分かり難いですが、実はイワシは夏が旬のお魚。脂がのって栄養もたっぷり!美味しい旬に是非ともお試しください!

粗塩で味付けしたイワシを、炭の上に直置きで焼きあげるシンプルな料理で、本場ポルトガルでは伝統的にパンに挟んで食べます。

このスタイルは17世紀初頭の不漁によって、イワシだけではお腹を満たせなかった人たちによって、パンに挟んで食べてお腹を満たしたのが始まりです。

相性の良いワインは、イワシの鉄分の多い味わいに寄り添うヴィーニョ・ヴェルデの軽やかな赤ワインがおすすめです。

イワシと相性抜群!最強のコンビ!

▶︎モンジェス・ヴィーニョ・ヴェルデ・ヴィニャオン ヴィーニョス・ノルテ

ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデといえば、白ワインの印象の方が強い方が多いかもしれませんが、現地ではイワシの炭火焼きに合わせてこのヴィニャオンから造られたワインを楽しむのが鉄板です!

このヴィニャオンは、ヴィーニョヴェルデ地方で最も多く栽培されている黒ブドウ。タンテュリエといって、果肉まで赤色に色付いたブドウで濃い色合いのワインとなり、赤系ベリーの香りに酸が豊かで甘酸っぱい爽やかなロゼ・赤ワインが出来ます。

このワインは、ヴィニャオン100%で造られていて、チェリーや桑の実の甘酸っぱい香り、フレッシュな酸とプチプチと弾ける微発泡の泡立ちが何とも爽やかな赤ワインです。

旬のイワシの脂とこの酸味がマッチし、旨味と鉄分の多いイワシの味わいにしっかりと寄り添います。現地気分で陶器に注いでカジュアルに楽しむのも乙です。

* 原産国:ポルトガル
* 産地:ヴィーニョ・ヴェルデ
* 品種:ヴィニャオン
* 生産者:ヴィーニョス・ノルテ
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

◆イタリアの郷土料理!サルドーニ・イン・サヴォール

フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州で最も人気の魚介料理がこちら、サルドーニ・イン・サヴォール。

イワシのフリットを玉ねぎ、柑橘、レーズン、松の実、ナッツなどとともにマリネ液に浸したサッパリとした味わいの料理です。

その昔ヴェネツィアとトリエステの船乗りたちが海に出たときにイワシを保存するために考え出したと言われています。

相性の良いワインは、フリウリのオレンジワイン!フルーティーで程よくタンニンのある味わいがイワシの旨味とマリネき使われるフルーツの風味を引き立たせます。

フリウリ最強のコスパ!オレンジワイン!

▶︎アランサット ボルゴ・サヴァイアン

古くからオレンジワインが造られてきたフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州で驚きのコスパのオレンジワイン。

ピノ・グリージョとソーヴィニョン・ブランで造られたワインは、40日間にも及ぶの長いスキンコンタクトが施されていますがタンニンはほろ苦さを感じさせる程度で穏やか。

豊かな旨味があり、フルーティーに仕上がっています。オレンジワイン初心者さんにも試しやすい一本です。

金柑や黄桃のコンポート、ジャスミン、ヘーゼルナッツ、蜜蝋など芳醇な香り、口当たり柔らかく滑らかな質感で、豊かなミネラルや旨味エキス、オレンジ果皮を想わせるほろ苦いタンニンと穏やかな酸が広がり、ほんのりと白胡椒の香りが余韻に鼻から抜けます。

ワインの柑橘やその他フルーツの風味がマリネのフルーティーな風味を増長させ、ほろ苦いタンニンが鉄分豊富なイワシの苦味とよく合います。

* 原産国:イタリア
* 産地:フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州
* 品種:ピノ・グリージョ、ソーヴィニヨン・ブラン
* 生産者:ボルゴ・サヴァイアン
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

◆南米の魚介のマリネ!マグロのセビーチェ

南米で暑い夏によく食べられるのが、セビーチェ。魚介をライムや香辛料を加えてマリネしたサッパリした料理で、一説によると考案したのはペルーに移住した日本人が酢の物の代用として考えたとも言われています。

セビーチェの具材として、夏に旬を迎えるインドマグロのセビーチェがおすすめです!マグロ、アボカド、トマト、パプリカなどお好みの具材をライム果汁、唐辛子パウダー、オリーブオイル、塩、胡椒を加えて和えるだけです。

相性の良いワインは、ライムの香りがあり、キレの良い酸をもつチリのソーヴィニヨン・ブランの白ワインがおすすめです。

魚介料理にピッタリ!海風感じる爽やかさ!

▶︎エラスリス・エステート・ソーヴィニヨン・ブラン

チリのカサブランカ・ヴァレーの中でもフンボルト寒流の影響を受けて夏でも冷涼な気候のラ・エスクルトゥーラ・エステート。

そのお陰でクリーンでキレの良い酸味があり、シュール・リーで3ヶ月間寝かしたことから爽やかな中にもジューシーな果実味が感じられます。

ライム、グレープフルーツ、トマトの葉、タイムの爽やかな香り。パイナップルを想わせるジューシーな果実味に、フレッシュでキレの良い酸味、クリーンな中にも旨味エキスがしっかりと感じられます。

ワインに含まれるライムの香りがセビーチェのライム果汁と同調し、ソーヴィニヨン・ブラン由来のハーブの香りがセビーチェと一体となりより風味豊かに楽しめます。

* 原産国:チリ
* 産地:カサブランカ・ヴァレー
* 品種:ソーヴィニヨン・ブラン
* 生産者:エラスリス・エステート
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

世界各国の魚料理とワインのペアリングを楽しみましょう!

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Haruka Kageyama

JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」、「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。 Haruka Kageyamaの記事一覧 

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