ペアリングワイン

ブルゴーニュだけじゃない!ピノ・ノワールの銘醸地とおすすめワイン

高貴な品種である“ピノ・ノワール”。ワインファンだけでなく普段ワインを飲まない方も聞き覚えがあるかと思います。

ところで、美味しい「“ピノ・ノワール”が飲める産地といえば?」という問いにどのようなイメージが湧くでしょうか?

今回は、人気品種“ピノ・ノワール”のおすすめ産地&ワインを紹介致します。

魔性の品種 “ピノ・ノワール”

ピノ・ノワールの最も有名な産地といえば、やはりフランス・ブルゴーニュ地方です。かの有名なロマネ・コンティもピノ・ノワール100パーセントで造られています。

“ピノ・ノワール”は元来、限られた土地でしか栽培出来ないといわれていました。土壌や気候の条件が厳しいためです。

夏の日中は充分に温暖で夜間は涼しくなる、そして冬は寒いというような寒暖差がある場所であることがピノ・ノワールを栽培する条件でした。

その一方で、生産地の個性を表現し、ロマネ・コンティなどの偉大なワインを生み出す高貴な品種でもあります。しかし、近年は品種改良により、ピノ・ノワールを栽培出来る産地が増えています。旅の出来ない品種であったピノ・ノワールは今や世界に広がっているのです。

ピノ・ノワールのおすすめ銘醸地
①オーストラリア・タスマニア州

オーストラリア最南端の産地。オーストラリアのワイン産業において、小さな産地でありながらプレミアムワインを生み出すタスマニアは「小さな巨人」と呼ばれ、高品質なピノ・ノワールを造るワイナリーが多く存在しています。

▶︎デヴィルズ・コーナー ピノ・ノワール

1994年創業のタスマニア州を代表するワイナリー、テイマー・リッジがデイリーワインブランドとしてデヴィルズ・コーナーを立ち上げました。

その後、2010年にオーストラリア・ヴィクトリア州の老舗ワイナリー、ブラウン・ブラザーズが買収。豊富な資金力を生かし、タスマニア州のブドウ畑を拡大させました。現在、デヴィルズ・コーナーはタスマニア州で1・2を争うブランドにまで成長しています。

味わいは、フレッシュなラズベリーやブラックチェリーの香りにバラなどの赤い花が華やかに香り、柔らかく芳醇なフルーティーさとタンニン、綺麗な酸がバランス良くまとまっています。

原産国:オーストラリア
生産地:タスマニア州
品種:ピノ・ノワール100%
容量:750ml

《おすすめペアリング》

◎筑前煮
醤油・みりんがしっかりと染み込んだ筑前煮には赤ワインが相性抜群です。「デヴィルズ・コーナー ピノ・ノワール」の渋すぎないタンニンと綺麗な酸は筑前煮の味に寄り添い、見事なペアリングとなります。

②ニュージーランド・ワイタキヴァレー

ニュージーランド南側にある新興産地。冷涼な気候と石灰質の土壌が高品質のピノ・ノワールを生み出します。ニュージーランドを代表するワイナリー「オスラー」もこの土地でワイン造りをしています。

▶︎オスラー・ヴィンヤーズ ノース・オタゴ ワイタキ・ヴァレー ピノ・ノワール

オスラー家の歴史は1852年にまで遡り、ウィリアム・オスラーがイギリス・ヨークシャーからニュージーランドに移住したことから始まります。

1998年、ウィリアム・オスラーの曾孫にあたるジム・ジェラムと義理の弟にあたるジェフ・シノットの2人が最高のワインを造るべく調査を重ねた結果、ワイタキ下流のアンモナイトが多く出土するという石灰質土壌を発見し、ピノ・ノワールを植樹しました。

オスラー・ヴィンヤーズのファーストヴィンテージとなったのは2004年。その後、国際的にも評価を高め、数々の賞を獲得するまでになりました。

味わいは、ブルーベリーやブラックベリーなどの熟した黒い果実の香りで、滑らかタンニンが口の中を柔らかく満たします。

原産国:ニュージーランド
生産地:ワイタキヴァレー
品種:ピノ・ノワール100%
容量:750ml

《おすすめペアリング》

◎焼き鳥(砂肝やレバー)
砂肝やレバーの鉄分を感じる味わいには、冷涼な産地のピノ・ノワールがおすすめです。エレガントでスリムな味わいと熟した果実味がしっかりと寄り添います。ニュージーランド・ワイタキヴァレーは冷涼で高品質な“ピノ・ノワール”で有名なのでピッタリです。

③日本・北海道

日本のピノ・ノワールの生産量のうち、およそ5割は北海道で生産されています。春から夏にかけて昼夜の寒暖差が激しいため、実はピノ・ノワール栽培に最適な気候なのです。

▶︎はこだてわいん 北海道100 ピノ・ノワール

日本人の味覚に合う、「日本のワイン」を目指すワイナリー「はこだてわいん」。日本人のライフスタイルを意識したワイン造りを行っています。

北海道の原料にこだわって造る「北海道100」シリーズはブルゴーニュのピノ・ノワールを連想させるような本格的な味わいが特徴です。

味わいは、イチゴやラズベリーなど赤い果実の香りにブルゴーニュのピノ・ノワールを思わせるような上品なお花の香りが感じられます。

原産国:日本
生産地:北海道
品種:ピノ・ノワール100%
容量:720ml

《おすすめペアリング》

◎赤身魚のお刺身
ピノ・ノワールは渋みが目立ち過ぎず、ワインが持つ鉄のニュアンスがマグロやカツオと合います。また、適度なボリュームもあるため、血生臭さが出てこないでしょう。軽やかなピノ・ノワールが適しているので、冷涼な北海道のピノ・ノワールは好相性です。

いかがでしたか。ぜひお気に入りの銘醸地を探してみてください!

《関連記事》
家飲みにおすすめの赤ワイン ピノ・ノワール7選
ニュージーランド3年に一度の「ピノ・ノワール会議」
ニュージーランド・産地別おすすめピノ・ノワールご紹介
イタリアワイン人気のピノ・ノワール
初秋におすすめ!薄うま系ピノ・ノワール

Yoshinori Asakawa

J.S.A認定ソムリエ / J.S.A認定ワインエキスパート
ホテル勤務時代にワインに興味を持ち、資格を取得。その後酒販店に転職し、酒類全般の仕入れを担当。
好きなワインはドメーヌ・ユエ・ヴーヴレ・ル・オー・リュー ドゥミ・セック。初めてワインを美味しいと思った、今も記憶に残るワインです。
Yoshinori Asakawaの記事一覧 

新着口コミ

もっと見る

ワインペアリングを楽しめるお店、レストランを探す

都道府県から探す