ペアリングワイン

一歩進んだワインペアリング~中国料理編~

唐揚げにはハイボールやレモンサワー、ワインにはチーズ、刺身を食べるなら日本酒を、このように定番と言われるペアリングは限りなくあるかもしれません。

しかし、ワインの奥深い世界はもっと自由です。今回ご紹介するのは、中国料理とワインのペアリングです。

どうしても、ワインとペアリングと聞くと、真っ先に思い浮かぶ料理はフレンチだと思いますが、中国料理ともばっちり合います!

今回は比較的、ご家庭でも気軽にチャレンジできる料理を選びましたので、是非皆様も参考にしてみてください。

いつものおつまみではなくフレンチ料理でもない、一歩進んだペアリングを楽しみましょう!

麻婆豆腐 × ロゼワイン

中国料理と言えば、四大料理の一つ四川料理の代表格「麻婆豆腐」が真っ先に思い浮かぶと思います。しかし、あの辛いイメージの料理とワインって合わなそう、、、。そう思いますよね?実際私もそうでした。そんな方には是非このペアリングを試して頂きたいと思います。

▶︎タヴェル ロゼ E ギガル フランス コート・デュ・ローヌ

フランスの中でも力強い味わいを生み出すコート・デュ・ローヌ地方のロゼワインで、コート・デュ・ローヌ地方の中でも大変有名な生産者ギガル氏が造り手です。

麻婆豆腐の辛味が、その力強さに包まれているようで、決してお互いに邪魔することはありません。また、豆板醤がもたらす味噌のようなコクは、やはりグルナッシュの深い味わいとリンクして旨味の相乗効果をもたらしてくれます。

余韻には若干のクリーミーな味わいが感じられる為、豆腐の繊細な余韻とぴったり!ご自宅で作るなら、辛味を調節することが可能ですし、ご自分の味覚に合ったペアリングも可能です。

焼売 × ブルゴーニュ

今日は、料理を作る気が起きないなぁ。そんな日は、お惣菜に頼りましょう!お総菜売り場に必ずと言っていいほど、焼売はあると思います。実際に自分で作るとなると少々面倒な気もしますが、お惣菜なら簡単に準備できます。

焼売に合わせるおすすめのワインはこちらです!

▶︎ルー・デュモン クレマン・ド・ブルゴーニュ ブリュット

ワイン愛飲家でしたら、知ってらっしゃる方も多いはず。フランス-ブルゴーニュにて活躍している日本人醸造家“仲田 晃司”氏が造るスパークリングワインです。

ピノ・ノワールの配合が60%と高く、そのふくよかで繊細な味わいは焼売の味わいを引き出してくれます。それはまるで、泣いている赤ん坊を抱く母親のような、、、そんなイメージかもしれませんね。お肉の脂の甘さをふくよかな味わいで抱きしめてもらえるペアリングです。

もちろんペアリングとしても最高に楽しめるのですが、何よりも声を大にして伝えたいのが、コストパフォーマンスの高さです!ルー・デュモン氏のワインが税込み¥3,000しない程度で購入出来ます。

焼売を買ってきたとしても、驚くべきコスパの良さ。ワインに慣れ親しんでいない初心者の方でも気軽にチャレンジしやすい値段だと思います!

回鍋肉 × グルナッシュ

最後にご紹介するのは、誰しもから愛される料理「回鍋肉」です。特に男性の方など、あの甘辛い味わいの回鍋肉はお好きなのではないでしょうか?また、通常でしたら無難にビールでも合わせたい料理かもしれません。それでも、もちろん回鍋肉に合うワインもあります!

▶︎コカ・イ・フィト・マラグダ

スペインーカタルーニャ地方のワインで、生産者はトニ・コカとその弟ミケル・コカです。品種ブレンドは、シラー・ガルナッチャ・カリニャンの三品種のブレンドワインです。

様々な姿を見せてくれるワインですね。果実味も深ければ、シラー独特の胡椒っぽいスパイシーな香りも見せてくれます。ガルナッチャ(通常グルナッシュですが)の品種は深みがある味わいですので味噌のコクとばっちり!

また、中国料理のスパイシーな味わいがシラーの胡椒のニュアンスに合いますね。回鍋肉のような味わいの濃い料理にはさっぱりとしたワインを合わせたくなりますが、同様のニュアンスをもったずっしりと重いボディがしっかりとしたワインを合わせるのも一歩進んだペアリングかと思います。

通常の概念にとらわれることのないよう、ペアリングの奥深さを知るのにはうってつけかもしれません。

最後に

今回は、本場中国料理を代表する「麻婆豆腐」と身近にある料理「焼売」また、「回鍋肉」のペアリングをご紹介させて頂きました。

今回の記事では、「ワインの気難しいイメージ」これを払拭できればと思っております。もっと、気軽に!もっと、フレンドリーに!

ご紹介した料理も、
・自宅で簡単に作れる中国料理
・スーパーやコンビニでもできるペアリング
こちらを意識したペアリングです。

是非、ワインとのペアリングを楽しんで、日々の生活をほんのちょっとだけ幸せに過ごしませんか?

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Fukase Takaya

東京都内レストランにてソムリエとして勤務。
ワインサービスに携わって9年目。
「ワインペアリングを通して日々の生活をちょっとだけ幸せに」を大事にし、初心者の方でも理解しやすくご紹介しております。
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