中華にぴったり!ビオワインペアリング
中華料理というと、辛味の強いスパイスの効いたものが多く、ワインが負けてしまいそうで合わせにくいのでは?と感じている方も多いと思います。
しかしながら最近では、中華料理店でもワインをメインにサーブされているお店も多くあります。特にビオワインは、中華料理とも合わせやすくおすすめです。
今回は、今が旬のビオワインと中華料理のペアリングをご紹介したいと思います。
金柑のような味わいが、すっぱ甘い料理にあう!
スロヴァキアは、オーストリアの東に隣接する国で、日本人にはあまり馴染みのない国かもしれません。スロヴァキアのワインもまた日本ではまだまだ知られておらず珍しいですが、ワイン造りにおいて2000年以上にもさかのぼる長い歴史がある国です。
スロヴァキアワインの特徴は、オーストリアやハンガリーと似ています。「ヨーロッパワイン産地のミニチュア」と呼ばれるており、ヨーロッパの主要な品種から中欧の固有品種や、スロヴァキアならではの土着品種も多くあり、非常にバリエーション豊かです。
スロボドネ・ヴィナルストヴォ ピノテは、ピノ・グリから造られる少しオレンジがかった白ワインです。金柑のような爽やかな香りとフルーティな味わいがあります。
フルーティな酸が感じられるため、酢豚やエビチリのような、トマトやフルーツの酸と少し甘味のある中華料理にピッタリあいます。全体的に甘酸っぱい料理の多い広東料理や、杏仁豆腐などのスイーツにもおすすめです。
餃子にはジョージアのビオワイン!
餃子にワイン!はぜひおすすめしたいペアリングです。ビオワインは、餃子とは白も赤も合わせやすいですが、今回おすすめするのはジョージアのロゼワインです。
ジョージアは、ワイン発祥の地として知られており、クヴェヴリと呼ばれる大きな甕(かめ)を土に埋めて発酵する独特な方法を用いています。
ジョージアでは、昔からヒンカリと呼ばれる餃子にそっくりの料理があります。その為、餃子や小籠包には、ジョージアワインがよく合います。
ニカ ロゼは、ジョージアの土着品種サペラヴィ、ルカツィテリを使用してクヴェヴリで醸造されています。綺麗な酸があり、タンニンが程よくあるため、餃子の後口をさっぱりとしてくれます。赤ほど重くなく、餃子とビールのように、スルスルと飲め、餃子がどんどんすすみます。
エチケットは、ヴィンテージごとに変わるのですが、特にこの2015年の色合いは珍しく素敵です。
豚の角煮には、紹興酒のようなビオワイン!
豚の角煮など、お肉料理には、タンニンが強いしっかりしたオレンジワインがおすすめです。オレンジワインは酸化のニュアンスから、シェリーや紹興酒のような味わいがあるものがあります。特にフリウリなど、イタリアの北部で造られるオレンジワインはタンニンが強く、酸化のニュアンスが強く出ているものがあり、中華などのお肉料理と合わせると口の中がさっぱりととします。
マリア・ボルトロッティ ボスコ・ピニョレットは、イタリア北部のエミリア・ロマーニャ州の生産者で、ピニョレット種100%のワインです。ベッコウのような色ととろみがあり、ガシッとしたタンニンが感じられます。
また、杏の香りも中華とよくあいます。濃いオレンジ色はタンニンが酸化しているもので、酸化のニュアンスも強いことと、樽発酵させている為、香ばしく、紹興酒のような味わいがあります。
八角が使われた台湾料理などにもおすすめです。
スパイスの効いた料理には、シラーがメインのビオワイン!
麻婆豆腐など、スパイスの効いた中華料理には、シラーがメインのワインがおすすめです。シラーは、コショウのようなニュアンスがあり、スパイスの効いた料理によく合います。
アド・ヴィヌム ビムは、フランス ラングドックのビオワインで、シラー、サンソー、グルナッシュ、クレレットのブレンドです。ワイン名の「BIM」は、フランス語で「ドン!」といった爆発音を意味しており、その名のとおり、勢いのあるワインです。
南フランスですが、はっきりとした酸があり、シラーのスパイシーさが、辛みのある料理とよく合い、グルナッシュのまろやかさが口の中でバランスよく調和してくれます。
重すぎない赤のため、お肉以外の料理でも料理を邪魔することなく食中酒にピッタリです。暑い夏に食べたくなる、パンチの効いた四川料理と合わせたいワインです。
いかがでしたか?中華料理は、地方によって味わいも多様です。甘い、辛い、酸っぱい、コクがあるなど、分類をしてワインを合わせていくとそれほど難しくなくペアリングができます。
ビオワインは気軽に飲みたいものと合わせても、意外にどれもよくあいます。あまり深く考えすぎず気軽に合わせてみてください。新たな発見もあるかもしれません。
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日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
365日違うワインを呑むをモットーに、自然派ワインを毎日嗜んでいます。
造り手さんの思いや製造工程に興味があり、人と地球に優しいワインを大切にその良さを伝えるワインセミナーを不定期で開催しています。
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