ペアリングワイン

現地で人気!おすすめワインペアリング~フランチャコルタ編~

イタリアのシャンパーニュといわれる「フランチャコルタ」は、イタリアを代表するスパークリングワインです。

きめ細かな泡が立ち上る優美な味わいのフランチャコルタは、イタリアでも大変人気があります。

今回は、フランチャコルタとのペアリングについてお話しします。

イタリアのシャンパーニュ「フランチャコルタ」

フランチャコルタは、ミラノを州都とするロンバルディア州の東部、フランチャコルタ地域で作られます。

シャンパーニュと同じく、瓶内二次発酵をおこなうトラディショナル方式で造られるため、きめ細かな泡で、エレガントな味わいになります。

イタリアでは、ちょっと贅沢にアペリティーボをするときに、フランチャコルタが好まれます。上質な味わいが、食前のひとときを優雅なものにしてくれます。

カ・デル・ボスコの「フランチャコルタ・キュヴェ・プレステージ」は、特に人気があり、老舗のバールではアペリティーボのワインリストに必ずといっていいほどオンリストされています。

カ・デル・ボスコは、フランチャコルタ地域の中心のエルブスコ村に位置し、総面積245ヘクタールの広大な畑を所有しているフランチャコルタのリーダー的ワイナリーです。

それぞれの畑の特徴を生かすことができるよう区画ごとに醸造され、すべての畑で2014年より有機栽培をおこなっています。

フランチャコルタ・キュヴェ・プレステージは、カ・デル・ボスコの顔といえるワインで、オレンジ色のフィルムがかけられているのがトレードマークです。繊細なブーケがあり、フレッシュ感とほどよい酸味があります。

洋ナシとパルミジャーノのパイとフランチャコルタ

ペアリングしたい秋のおつまみは、洋ナシとパルミジャーノのパイ。フルーツとチーズの取り合わせは、おつまみや前菜によく取り入れられます。洋ナシの甘みとパルミジャーノの塩気が口の中でバランスよくミックスします。

フランチャコルタは洋ナシの香りも感じられるため、このパイとの相性もぴったりです。また、フランチャコルタとパルミジャーノは黄金のペアリングでもあるので、パルミジャーノを使ったこのおつまみはベストマッチといえます。

【洋ナシとパルミジャーノのパイのレシピ】

▼材料(2人分)
洋ナシ…2個
パイシート…100g(7×12センチを4枚)
パルミジャーノ…25g
卵黄…1/2個
牛乳…小さじ1

▼作り方
①洋ナシを半分に切り芯をくりぬく。1個が6等分になるよう縦にスライスする。
②卵黄と牛乳を混ぜる。
③パイシートを7センチ×12センチの大きさに切り、ハケで②を塗り、1枚につき洋ナシのスライスを3枚のせる。その上にパルミジャーノをふりかける。
④200度のオーブンで約10分焼く。

キノコのリゾットとフランチャコルタ

フランチャコルタと合わせる料理の代表といえばリゾットです。とろっとしたお米の旨味はフランチャコルタのさわやかな酸味にぴったりです。

ここで、秋の定番のキノコのリゾットをご紹介します。ポルチーニの豊かな風味とともにワインもすすむこと間違いなし。

【キノコのリゾットのレシピ】

▼材料(2人分)
米…150g
マッシュルーム…100g
ドライポルチーニ茸…20g
にんにく…1片
玉ねぎ…1/4個
バター…40g
白ワイン…25ml
オリーブオイル…大さじ1
パセリ…1束
パルミジャーノ…20g
ブイヨン…約500ml

▼作り方
①ポルチーニをぬるま湯(分量外)に15分ほどつけておく。
②マッシュルームを薄くスライスする。
③①のポルチーニをざく切りにし、戻し汁はとっておく。
④ニンニクを皮と芯を取り、ガーリックプレスでつぶし、オリーブオイルと一緒にフライパンに入れ、弱火で熱する。
⑤ニンニクの香りが出てきたら、②を入れ中火で炒め、続いて③のポルチーニを入れて炒める。
⑥鍋にバター20gとみじん切りした玉ねぎを入れ、弱火で約5分炒める。
⑦米を洗わずに⑥に入れ、中火で約2分炒める。
⑧白ワインを⑦に入れ、蒸発させる。
⑨水分がなくなったら、⑤を加えて約1分炒める。
⑩ポルチーニの戻し汁を濾して入れる。ブイヨンを4回くらいに分けて入れながら煮る。
⑪米がやわらかなくなったら、みじん切りにしたパセリ、パルミジャーノ、バター20gを入れ、混ぜて出来上がり。

香り高いキノコのリゾットとペアリングしたいフランチャコルタは、モンテ・ロッサの「プリマ・キュヴェ・フランチャコルタ・ブリュット」。モンテ・ロッサは、家族経営の小規模な造り手ですが、実力があり、高く評価されています。

フランチャコルタの法定熟成期間は18ヶ月ですが、プリマ・キュヴェ・フランチャコルタ・ブリュットは24ヶ月の熟成を経ます。シャンパーニュの法定熟成期間は15ヶ月ですから、いかに長いかがわかります。

キンモクセイのフラワリーな香りとメロンのニュアンスがあり、やわらかい口当たりです。キリっとしていながら、華やかな味わいで、食中酒として楽しむことができるフランチャコルタです。

まとめ

繊細な泡と上質な味わいが魅力のフランチャコルタは、料理の味をリッチにしてくれます。

ぜひ、イタリアの一品とともに味わってみてください。

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太田 由歌

イタリア在住ワインコーディネーター
2003年にフィレンツェに料理&ワイン留学。
2004年よりフィレンツェ在住。イタリアソムリエ協会ソムリエ資格保持。
トスカーナのワイナリーツアーを企画・主宰し、通訳案内もしている。
1日の終わりに、手作り料理とワインをペアリングすることが何よりの楽しみ。
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