ペアリングワイン

お肉別!パテとワインのペアリング

パテとワイン

ワインバーやビストロの定番メニューとして親しまれている『パテ』。近頃はお惣菜屋さんでも取り扱っていたり、日本人にもとっても馴染み深いフランス料理の一つで、ワインのお供に最高ですよね。

パテは、元々はパイ生地を意味する(Pâte)というフランス語が語源です。本来は細かくした肉や内臓をパイ生地で包みオーブンで焼き上げたものを指しますが、次第に中身だけを指す際にも用いられるようになりました。

地域ごとで獲れる肉を用いたパテとその地域のワインを伝統的に合わせた同郷のペアリングや、旨味、脂、鉄分などのバランスによって様々なおすすめのワインがありますが、今回は中でもおすすめのワインを紹介させていただきます。

豚肉

部位にもよりますが比較的淡白な味わいで、甘みのある脂身や、コクがありながらもサッパリとした後味が特徴です。

パテ作りでもっとも一般的なお肉の種類が豚肉です。日本でも有名なパテ・ド・カンパーニュは豚の赤身に脂身、レバー、スパイス、ハーブなどを合わせて作られます。

そんな豚肉のパテに合うワインは、タンニンが控えめで、旨味のあるガメイのワインがおすすめです。

▶︎シャトー・カンボン・ブルイィ

自然派ワインの父と呼ばれ愛されたマルセルが亡くなって元気がないマルセルの妻マリーに、新しい挑戦をするために、友人であり、ビジネスパートナーのシャヌデ氏が提案し、新たに購入したブルイィの畑のワインです。

チェリーのコンポート、ブラックベリー、スミレの香り、滑らかな舌触り、ピュアな果実味、しなやかな酸とタンニン、余韻も軽やかなのに、しっかりと旨味が感じられます。

合わせることによって、ベリーソースのように味わいのコントラストとなり、より味わい深く豚肉の旨味を引き立てます。

* 原産国:フランス
* 産地:ボージョレ
* 品種:ガメイ
* 生産者:シャトー・カンボン(マリー・ラピエール&シャヌデ)
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

鳩肉

鳩肉は繊細な身質で鉄分やビタミンB群、ミネラルが豊富で、レバーのような濃厚な風味が特徴です。

合わせるワインは、同じく鉄分が多い土壌で育った繊細で豊潤な果実味のあるピノ・ノワールのワインがおすすめです。

▶︎サヴィニー・レ・ボーヌ・プルミエ・クリュ・ラ・ドミノード ブリューノ・クレール

ジュブレ・シャンベルタンやポマールなど、ブルゴーニュでテール・ルージュ(赤土)と呼ばれる酸化鉄土壌のピノ・ノワールもいいのですが、今回は鉄分の多い白色魚卵石灰岩土壌のサヴィニー・レ・ボーヌ・ドミノードのワインをおすすめします。

ブリューノ・クレールは温暖化によってエレガントさを保つのが難しい暑いヴィンテージのワインでも洗練されたエレガントさを感じさせるワインを造り上げてくれる数少ないドメーヌの一つ。樹齢が約120年の古樹から素晴らしく香り高いワインが造られています。

ラズベリーやグリオットチェリーのコンポート、オレンジの砂糖漬け、すみれ、ローズペタル、リコリス、黒胡椒、シナモン、鞣革、腐葉土、鉄錆、シガーなどの複雑で幾重にも重なる芳しい香り、滑らかな質感に、穏やかで旨味の溢れる果実味に、豊かなミネラルとしなやかな酸、きめ細やかなタンニンが溶け込み非常に良く纏まった味わい。なんといっても香りの芳醇さが素晴らしく、忘れることのできないワインの一つです。

鳩肉の赤身の風味とワインの鉄の風味が同調し、滋味溢れる味わいを引き出し、より風味豊かに味わうことができます。

* 原産国:フランス
* 産地:ブルゴーニュ
* 品種:ピノ・ノワール
* 生産者:ブリューノ・クレール
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

鴨肉

鶏肉に比べると脂身が多く脂質が高く(不飽和脂肪酸)、鉄分や、ビタミンB群も豊富に含まれていて、濃厚な味わいです。特にメスは皮下脂肪が多いためより濃厚な味わいです。

パテにする際にはフォアグラと合わされることも多く、よりリッチな味わいになります。

そんな鴨肉を使ったパテに合わせるワインは、酸化鉄の土壌で育ったタンニン豊かな同じシュッド・ウェストのマルベックのワインがおすすめです。

▶︎オブラス・コンプレタスNo.2 ロスタル

カオールにおける自然派生産者として有名なシモン・ビュッセの弟子ルイ・ペロがシモンから畑の一角を譲り受けて造り始めたワインが素晴らしいです。

ロスタルとは、家族という意味があります。元有名出版で編集者をしていた経験を表すかのような洋書風のデザインが素敵なエチケットも注目です。

ルモンタージュを行わず、ピシャージュは上部の果皮が乾かないようにするだけにとどめ、マセラシオン・カルボニックを行なったワインは、とってもエレガント。過度な抽出を行わずに、50年前のカオールのエレガントな味わいを再現しています。

プルーン、カシスリキュール、ローズペタル、腐葉土、カカオ、血液など還元的な香りも感じられます。凝縮した果実味や、フレッシュな酸、旨味、豊かで溶け込んだタンニンが穏やかに染み入るように広がっていきます。還元臭が気になる際には、キャラファージュするのもおすすめです。

ワインを合わせると、血液の香りや鉄分の多い味わいが同調し、脂を中和しバランスの良い味わいが楽しめるペアリングになります。

* 原産国:フランス
* 産地:シュッド・ウェスト
* 品種:メルロ 、マルベック
* 生産者:ロスタル
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

鹿肉

鹿肉は、野生生物なので独特の野趣ある風味を感じるものもあります。産地にもよりますが、餌となる若草や木の実などが豊富にある春夏の鹿がもっとも味わい深く、赤身の濃いキレの良い味わいが特徴です。脂質が少なく鉄分が多く、キレ良くさっぱりとした味わいです。

そんな鹿肉を使ったパテに合わせるワインは、イタリアの鹿の産地でもあるピエモンテのバルベーラがおすすめです。

▶︎バルベーラ・ダルバ・トレ・ヴィーニェ ヴィエッティ

常に安定して突出した品質の高さで世界中で高い評価を受けているヴィエッティ。バローロやアルネイスが有名ですが、ドルチェットやバルベーラも絶品です。

チェリー、ラズベリー、カシス、バラ、スミレの芳しいフローラルな香り、黒胡椒、枯葉、ヴァニラ、インクの香りも感じられ、シルキーなテクスチャーにチャーミングで豊かな果実感、バルベーラらしい溌剌としなやかな酸に、きめの細やかなタンニンとミネラルが繊細に伸びやかに感じられます。

ピエモンテ名物でもある鹿肉とは鉄板の組み合わせで、インクや鉄っぽい香りと赤身の風味がマッチし、同郷ならではの相性の良さが感じられます。

* 原産国:イタリア
* 産地:ピエモンテ
* 品種:バルベーラ・ダルバ
* 生産者:ヴィエッティ
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

パテとワインのペアリングをより楽しんでいただけると幸いです。

Haruka Kageyama

JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」や「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。 Haruka Kageyamaの記事一覧 

新着口コミ

もっと見る

ワインペアリングを楽しめるお店、レストランを探す

都道府県から探す