ペアリングワイン

つるっと旬の味♪冷たい麺とワインのペアリング

冷やし中華、あなたの街でも始まりましたか?暑い、熱い、夏は、身体の中から涼をとりましょう。今回は夏の定番、冷たい麺類とおすすめワインのペアリングで健康的な夏をご案内します。

蕎麦とワイン

まずは蕎麦。清涼感のあるのど越しと、すっと背筋が伸びるような粋なほろにがさ。豊富な栄養素が織りなすしみじみと滋味深い味わい。

蕎麦が茹で上がるまでの時間に日本酒を一杯と、それが江戸っ子の定番だったようですが、ここは少し毛色を変えてワインを。「ピノ・グリ」なんていかがでしょう。

フランスはアルザス、イタリアはフリウリ・ベネチア・ジュリア(「ピノ・グリージョ」と名前が変わります)など、比較的冷涼な土地で育つ「ピノ・グリ」は、収穫時期でフレッシュな辛口からここちよい甘口へとバリエーションが広がるのが特徴のブドウ品種です。

控えめな酸味と厚みのあるボディから放たれる香りは、蜜リンゴのような果実味やナッツ系、蜂蜜などいろいろな表情を楽しませてくれます。

そして、今回のペアリングの立役者は“渋み”。上の画像だと果皮の紫色が少々強めに見えますが、元来「Pinot Gris」の「Gris」はフランス語で「灰色」。黒ブドウである「ピノ・ノワール」が突然変異して、灰色のタンニンを身にまとったピノ・グリのワインは、そのため、ほんの少しだけの渋みがお味のアクセントになります。

ブドウと蕎麦の色、灰色=タンニンの渋み。蕎麦はその控えめな風味から“香りのタンニン”と呼ばれることもあると聞いたことがありますが、ふたつの上品なタンニンが織りなすおだやかなハーモニーをぜひ試してみてください♪

おすすめのワインはこちら。

▶︎トリンバック ピノ・グリ・レゼルヴ

アルザスの名門「トリンバック」の信条とする「食事とともに楽しめるワイン」。クリアな果実味とさまざまな要素が織りなすバランスの良い味わいは、蕎麦をはじめ、日本酒にも寄り添う飲み飽きしない美味しさです。

そうめんとワイン

続いて、こちらはつるつるっとした弾力性のあるのど越しがたまらない、そうめん。私などは夏の食生活の大半をお世話になっていると言っても過言ではありません。

そして、そうめんと言えば薬味。この日の薬味は左上から時計回りに、紫蘇、万能ねぎ、みょうが、青唐辛子。全部我が家の庭から収穫してきた採れたてです♪

紫蘇の香り高さと渋み。万能ねぎのしゃっきりとした歯触りとかすかな辛味。みょうがの上品な苦みと香り。青唐辛子のピリッとした青々しい辛さ。そうめんの単調とも言えるやさしいお味にそれぞれの薬味がそれぞれの華を添えます。

そうめんと薬味の組み合わせにおすすめのペアリングワインがこちらです。

▶︎ドメーヌ・ド・トリエンヌ レゾーレリアン・ブラン

わずか50年余で、フランスブルゴーニュ地方のモレ・サン・ドニを牽引するドメーヌに発展したデュジャックとDRCの共同経営者オーベール・ド・ヴィレーヌが、制約に縛られないプロヴァンスの地に冒険の旅に出た高水準のヴァン・ド・ペイ「トリエンヌ」。

パイナップルやトロピカルフルーツなどの果実味、デュジャックの旧樽とタンクで醸したナッツ香は、プロヴァンスの太陽をたっぷり浴びた陽気でフレンドリーなシャルドネ主体の魅力を存分に表現していますが、それに加えて特筆すべきは5パーセントのヴィオニエ。

一本筋の通ったキレとほんのりとした苦味がワイン全体のみずみずしさを引き立たせ、ハーバルなニュアンスと共に華やかさをプラス。それは、ちょうど、親しみやすいそうめんの味わいが薬味の香り高さでガラリと雰囲気を変える様ととてもよく似ています。

冷やし中華とワイン

最後は、ひらひらとはためく「冷やし中華始めました」の“のぼり”が夏の風物詩(今はあまり見かけないのでしょうか?(^^;))冷やし中華とペアリングワインのご紹介です。

「冷やし中華」と言えば、たっぷり載った旬のお野菜を始めとした色とりどりの具材とお酢のイメージでしょうか、今回はちょっと変わったお酢をいつもの冷やし中華のたれにプラスして食欲増進効果も狙います♪

▶︎フルーツビネガー 美酢 ミチョ

こちらは100%果汁から発酵させた果実発酵酢。炭酸水やいろいろな飲み物と割るだけでバラエティ豊かで美味しい健康飲料が出来上がります。

最初はいただきものでしたが、家族全員はまってしまい、いろいろなバリエーションを揃えて料理にも楽しんでいます♪

その「美酢」をお好みで数滴(希釈用の原液がボトリングされています)冷やし中華のたれに加えるだけで、いつもの冷やし中華がより一層みずみずしく、フルーティーに。ぜひぜひおすすめしたい一皿です。

そんな冷やし中華におすすめのペアリングワインはこちら。

▶︎ギガル コート・デュ・ローヌ・ロゼ

完成度の高いワインを醸し続けるフランスはローヌ地方の雄「Eギガル社」の「コート・デュ・ローヌ・ロゼ」。その定評のある美味しさはさることながら、まず初めにご紹介したいのは、ボトルやラベル、パッケージがリニューアルされた大変エレガントな外観。飲み進めるごとに際立つ美しさは必見です。

そして、中身はと言えば、こちらもテンションの上がる美味しさ!輝くようなサーモンピンクのボディに、ベリー系のさっぱりとした果実味。柑橘系フルーツのニュアンス。少しドライな薔薇の香り。ローヌの眩しい太陽の下ですくすくと育つハーブの生命力も備わった生き生きとした力強さ。

グルナッシュ70%、サンソー20%、シラー10%からなるたくましくもチャーミングなセパージュは、冷やし中華を飾るさまざまな具材をより一層美味しく変身させてくれることでしょう。

みなさま、美味しいものをたくさん食べて、どうぞ元気な夏をお過ごしくださいね♪

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Yuko Imai

ボーダレスなお酒の楽しみ方を見つけると心躍るソムリエ兼唎酒師、お客様の欲しいものを探し出すことに至福の喜びを感じるワインアドバイザー、その道のプロフェッショナルな方々とコラボしながらお酒を楽しむ会の企画運営など、いつも冒険の旅の行き先を探しています。
一日も早い健やかな日々の訪れを心から願いながら。 Yuko Imaiの記事一覧 

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