ペアリングワイン

ワインで感じる東欧の秋!おすすめギリシャワイン5選

ギリシャと聞いて、頭に浮かぶのは何でしょうか?
「パルテノン神殿」や「サントリーニ島」などでしょうか。

私は、ミネラル感豊かな、とびきり美味しいワインが一番に浮かんできます。ここ数年、世界のワイン愛好家やワインスタイリストたちが、こぞってSNSで発信しているのがギリシャワイン。かくいう私も、インスタグラムでギリシャワインを投稿すると沢山の方に「イイネ」をいただきます。

今回は「ワインで旅するギリシャ」をテーマに、おすすめの5本をご紹介します。

超絶おすすめしたい!ギリシャ代表ワイナリーが作る白ワイン

おすすめ1本目に選ぶのは、ザシャリアス・ヴィンヤーズが作る、白ワインです。個人的にギリシャワインの中で、一番のお気に入りです。ワインラバーの方が8割以上を占める私のSNSでも230イイネいただく注目度!

オーナーのZachariasさんはアテネ農業大学卒業後、今から30年前にワイナリーを購入してワイン作りを始めます。自然へのリスペクトを大切にし、細やかな環境への配慮で雑味のない非常にクリーンなナチュラルワインを作っています。

品種はギリシャの土着品種でmoschofilero(モスホフィレロ)という品種が主体の白ワイン。私自身、初めて口にした品種でした。香りはトロピカルな南国を思わせる一方で、味わいは涼しさを感じさせてくれる爽やかな印象。一口飲んで虜になりました。次に見かけたらダース買いしちゃうかもしれません。

▶︎モスホフィレロ・オーガニック ザシャリアス・ヴィンヤーズ

*品種:モスホフィレロ100%
*ボディ:ライト☆★☆☆☆フル
*ペアリング:エキゾチックなスパイスの香りをほんのり感じるワインなので、香の物との組み合わせは如何でしょうか。他には木の実を使った煮物や、春巻き。あとは山椒の香りが爽やかな麻婆茄子もオススメです。

ワインで脳内ギリシャ旅!憧れのサントリーニ島からこの1本

一度は行ってみたい場所に、ギリシャのサントリーニ島をオンリストされている方も多いのではないでしょうか?首都アテネから3時間、エーゲ海を背景に眩しいくらいの真っ白な壁はまるで絵画の様。世界的人気な観光地になるのもわかりますよね。

ワイン業界でもその影響は大きく、数年前までそれほど注目されていなかったギリシャのワインでしたが、昨今の東欧人気から、このサントリーニ島のワインも注目されています。

飛び込みたくなるような青い海を妄想しながら飲めば、脳内ギリシャ旅を満喫できるはずです!

▶︎ドメーヌ・シガラス サントリーニ アシリティコ

*品種:アシルティコ100%
*ボディ:ライト☆★☆☆☆フル
*ペアリング:鯛の塩焼き、一夜干し(レモンやカボスを絞って)、アクアパッツァ、チキンのレモンバターソース、魚介のセビーチェ(カルパッチョのようなもの)などがおすすめペアリングです。

ギリシャのワインを語る上で知っておきたいワンポイント

ギリシャのワインを語る上で知っておきたい品種が「アシルティコ」。ギリシャの白ワイン用の代表的土着品種です。

このサントリーニ島で作られるワインには、どんなイメージをお持ちになりますか?輝く太陽の恵みや、鮮やかブルーの海の印象から夏ワインをイメージしますよね。しかし、ギリシャワインを少し深堀していくと、新しい顔が見えてきます。特にこのアシルティコという品種は、爽やかなミネラル感だけでなく様々な香りのニュアンスも持ち合わせており、塩味、苦み、果実味、酸味のバランスがよく、四季を持つ和食とのペアリングにも適しています。

生産者の個性も出やすいので、このギリシャの土着品種「アシルティコ」を見かけたら何種類か試してみるのも良いかもしれません。是非、自分と相性の良いギリシャワインの生産者を見つけてみてください。

秋はロゼ泡!世界が注目するギリシャの人気ワイナリーが日本上陸

先に紹介した「アシルティコ」がギリシャの白品種代表とするならば、赤品種代表は「クシノマグロ」という品種です。

この画像の色からも分かるように、しっかりとしたローズ色で、チェリーやストロベリーの甘酸っぱいニュアンスがとてもチャーミングです。味わいはチャーミングな見た目とは相反して、辛口ドライなスッキリ系です。

このワイナリー「キリ・ヤーニ」は今、全世界が注目していて、ワイン業界では世界的に有名で影響力を持っているマダム「ジャンシス・ロビンソン」をはじめ、多くの著名人がこのワイナリーのワインを高く評価しています。

▶︎アカキーズ・スパークリング・ロゼ キリ・ヤーニ

*品種:クシノマヴロ種100%
*ボディ:ライト☆★☆☆☆フル
*ペアリング:辛口ロゼなので、非常に汎用性が高く様々な料理とペアリングが可能です。フレッシュなトマトで作るマルゲリータや、イチゴとブッラータの前菜プレート、ペスカトーレなどいかがでしょうか。

オンライン飲みでもセンスを醸し出す、ギリシャの赤ワイン

ギリシャを代表する赤ワイン品種として、クシノマグロに次ぐ品種「アギオルギティコ種」で作られた赤ワインです。こちらのワインは、今回最初にご紹介した白ワインと同じ生産者です。

彼は大地へのリスペクトを忘れず、環境保全のリテラシーがとても高い生産者で、絶滅が危惧されている地場品種の苗木を増やす取り組みもしているほどです。この赤ワインも然り。代表的なクシノマグロ種ではなく、地場で少しマイナーなアギオルギティコ種100%で作っています。

個性的な名前や、スタイリッシュなエチケットは、オンライン飲み会でも注目を集めそうな予感がします。

▶︎ザシャリアス ヴィンヤーズ アギオルギティコ

*品種:アギオルギティコ100%
*ボディ:ライト☆★☆☆☆フル
*ペアリング:シルキーなタンニンが心地よく、旨味の詰まった油との相性がとてもよい品種と思っています。スパイスを聞かせたチキンのオーブン焼きなどいかがでしょうか。噛むほどにジューシーな旨味、その余韻とワインのマリアージュを楽しんでみてください。

まるでギリシャの海岸沿いで飲んでいるかのよう!自然を感じるワイン

今回ご紹介したギリシャワインはどれもナチュラルな造りをしていますが、中でもこのドメーヌ・ティミオプロスは、ほぼ自然任せ。だからと言って何もしていないわけではありません。丁寧且つきめ細かいケアをしており、結果クオリティの高いナチュラルワインが仕上がっているわけです。

彼の作るワインにおいて、私が興味深いと思っている点は、上級キュヴェで作られるワインよりリーズナブルなランクのワインの方が高く評価されているというところ。「まるでブルゴーニュルージュのよう」と評価している方もいるようです。生産者にとっては心中複雑かもしれませんが、私達愛好家にとってはリーズナブルランクが美味しいのは嬉しいですよね。

▶︎ナウサ ジューヌ ヴィーニュ ド クシノマヴロ ドメーヌ ティミオプロス

*品種:クシノマグロ種
*ボディ:ライト☆☆★☆☆フル
*ペアリング:ナチュラル特有のエキゾチックな薬草の香りがあるので、薬膳料理やアジアンフードとの相性が良いです。鶏肉とカシューナッツの香草炒めや、回鍋肉なども良く合います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。考古学博物館や遺跡、メディア等からもわかるように非常に歴史の深いギリシャですが、ワインも然り、紀元前から特権階級の嗜好品としてワイン造りが行われていた国です。

日本からギリシャへ行くには、飛行機でイスタンブールを経由して約15時間~17時間。気軽に行ける場所ではありませんが、今回ご紹介したような素晴らしいワインを日本に居ながらにして楽しめます。

美味しいギリシャワインと共に「妄想ギリシャ旅」、してみませんか?

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Yasuyo Ito

Webライター/日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート/WEST level2 English
アパレルメーカー、広告代理店と異業種へ転職する中、プライベートではワイン愛好家歴20年。
資格取得をきっかけにワイン愛好家のコニュニティーを広げ、「ワインのある暮らし」をテーマにSNS、webメディアなどで執筆中。日本にもっとワイン好きを増やすべく、極力専門用語は使わないのがマイルール。
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