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ワインに合うチーズケーキ特集!バスクのシェフに教えてもらったレシピ

16年前にスペインの調理師学校に行っていた頃、ちょうどバスクで生産するオリーブオイルがコンクールで優勝し、バスク地方とのコラボのグルメフェスをやることになりました。その時、バスクからシェフが来ていて、いくつかのバスクメニューを教えてもらいました。その中にあったチーズのレシピ。当時はこんなに日本でも有名になるなんて思いませんでした。

今回はチーズケーキの歴史とバスクのチーズケーキ、そしてレシピもご紹介します。

スペインバスクとはどこ?

バスク地方は、スペインの北部、ピレネー山脈をはさんでフランスとスペインにまたがるエリアをバスクとしています。バスク地方にはバスク独特の文化があり、特に「美食文化」のエリアとして有名です。

牛追い祭り(聖フェルミンの祭り)で有名なパンプローナのあるナバーラをバスク地方と紹介しているページもありますが、ナバーラはバスクではありません。ナバーラはナバーラ王国という王国だった時代を持つ独立したエリアです。

バスク地方の主な場所は、グッゲンハイム美術館のあるビルバオやコンチャ湾があり別荘地としても有名なサン・セバスチャンなどです。サン・セバスチャンにはスペイン映画の舞台にもなった有名なレストランがあります。

チーズケーキは古代ギリシャから

スペインでは、ベイクドタイプのチーズケーキをニューヨークスタイルのチーズケーキと呼んでいます。実際のところ、このスタイルのチーズケーキはニューヨークのポーランド人移民によって作られたと言われます。

しかし、ヨーロッパではチーズケーキは古代から食べられていたようです。ヒポクラテスより古いギリシャの医者エイギムス(Aegimus |Αἴγιμος)がチーズケーキのレシピを残したという記録が残っています。ヒポクラテス以前ですから紀元前5世紀。

兵士の食べ物として重宝されたということです。一度オーブンで焼くことで日持ちが良くなったのでしょう。その後、古代ローマでも兵士のために作られていたそうです。チーズケーキは地中海沿岸部全体で食べられていたことが想像できます。もちろん、現在のチーズケーキとは味わいが異なっていたことでしょう。

個人的には、チーズケーキに合うワインは、すっきりとしたちょっと辛口の白ワインだと思いますが、人によってはペドロ・ヒメネスなどの甘いシェリー酒がぴったりと言う方も。あなたの好みはいかがですか?

バスクのチーズケーキ

話題になっているバスクのチーズケーキは、ケーキ屋さんのチーズケーキではなくバルのチーズケーキです。バルの名前は「ラ・ビーニャ」。1959年に美食の街サン・セバスチャンの旧市街にオープンし、常にサン・セバスチャンのカリスマ的なバルです。

チーズケーキだけではなく、スペインオムレツ(トルティージャ)やアンチョビ入りチーズのカヌティジョ(パスタの間にチーズクリームを入れた料理)などピンチョスと呼ばれるおつまみも人気です。

チーズケーキは1990年の終わり頃に、バル2代目オーナーのサンティアゴ・リベラさんが始めました。30年近く作っていますが、ネットによって10年前からレシピが公開され、世界的に注目されるようになりました。

このレシピを元に世界中でバスクのチーズケーキが作られています。インスタグラムには#sansebastiancheesecakeのハッシュタグで紹介されるようになりました。トルコの空港でも少しオリジナル要素を入れて販売しているそうです。もちろん日本でも。

日本でも紹介されているバスクのチーズケーキですが、とても簡単なオリジナルレシピを紹介します。

▼材料(ケーキ22cm分)
クリームチーズ(フィラデルフィア)…1kg
卵…7個
砂糖…400g
小麦粉…大さじ1
生クリーム…200cc

▼作り方
⒈ケーキ型22cmにクッキングシートを乗せて用意します。クッキングシートをしわくちゃにしてから広げるとケーキ型に合わせやすくなります。
⒉オーブンを210度で温めます。
⒊全ての材料をチーズ→卵→砂糖→小麦粉→生クリームの順に全体が均一になるまで混ぜます。
⒋ケーキ型に入れてオーブンで40分。焼き上がったら冷めてから型から出します。

量がものすごく多く感じるかもしれません。ただ量を少なくすると焼き上がった時にふんわりなめらかな感じが少なくなってしまいます。半量にしたい場合は、15cm、オーブンの温度を200度に設定し、焼く時間を30分に。

シェフが言うには、
「アンダルシアなら、冷たくして食べたほうが良いかもね。でもバスクでは常温でそのまま。キリッと冷えた白ワインと一緒にね。」
当日はバスク式で、次の日はアンダルシア式の冷たくしたバスクのチーズケーキはいかがでしょうか?

◆ラ・ビーニャの基本情報
LA VIÑA
住所:Calle del 31 de Agosto, 3、PARTE VIEJA Donostia(San Sebastian)
電話:+34 943 42 74 95
営業時間:10:30 〜 17:00 及び18:30 〜 00:00.
定休日:月曜日と11月
公式サイト:http://lavinarestaurante.com/en/
※ケーキは予約制です。

ワインに合うバスクのチーズケーキでパーティーはいかが?

実はこのチーズケーキのお店の名前LA VIÑAはぶどう畑という意味。当然、ワインに合うことを想定して作られていますよね。

ぜひ、ワインと一緒に楽しんでください。もし作ったら#sansebastiancheesecakeのハッシュタグでインスタに載せてくださいね。

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吉原 久美子

スペイン在住20年で現在アンダルシア在住。
アンダルシアにて調理師免許を取得し、スペイン中を歩き回っています。
クラシック音楽とワインを楽しむ毎日。 吉原 久美子の記事一覧 

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