ペアリングワイン

ワインに合う!チーズレシピ集

「チーズを使った料理を作りたいけど、グラタンやドリアの定番ではないお洒落な料理を作ってみたい。」 そんなあなたに、ちょっとお洒落なチーズレシピをご紹介。あわせておすすめのワインもお伝えします。

チーズとワインの関係

ご紹介の前に、チーズとワインの関係を少しおさらいしておきましょう。チーズとワインが合うと感じるのは、チーズに無い味覚がワインに含まれるので、口の中で補完し合って合わさり、合うと感じます。

人間の味覚には、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5つからなる五味があります。チーズは甘味、酸味が少ない食材ですので、甘味、酸味が豊富なワインと一緒に口の中に含むと補完し合ってペアリングの完成です。

チーズとワインのペアリング、3つのポイント

①味の重さをあわせる
濃厚なセミハードタイプのような味わいは、重めのワインとの相性がよい組み合わせです。反対にあっさりとしたモッツァレラチーズのような味わいであれば、軽くてフルーティーなワインがおすすめです。

②塩味が強いワインは酸味の強いワイン
チーズの中でも、ブルーチーズのように塩味が強いチーズには、酸味の強いワインがおすすめです。

③脂肪分の高いチーズには渋み
チェダーチーズやゴーダチーズのように脂肪分が高いチーズには、渋みの強いワインがおすすめです。

ワインにあうチーズレシピ5選
①ブッラータチーズのカプレーゼピザ

今話題のブッラータチーズは、モッツァレラチーズよりクリーミーな味わいです。

▼材料
・ピザ生地…1枚
・マリナラソース…大さじ2
・ピザチーズ…120g
・ブッラータチーズ…1個
・レタスやベビーリーフなどの葉野菜…お好みの量
・フルーツトマト…お好みの量
・エキストラバージンオリーブオイル…適量

▼作り方
①オーブンは220度に温めておく。ピザ生地にマリナラソースをぬる。ピザチーズを載せてオーブンで5焼く。

②焼き上がったピザはあらかじめ切り目をいれて食べやすくしておく。葉野菜をのせてフルーツトマトを散らす。真ん中にブッラータチーズをのせてオリーブオイルを回しかける。

【おすすめのペアリングワイン】

▶︎ピエトラビアンカ トルマレスカ

イタリアの名門アンティノリが生みだしたワイナリー「トルマレスカ」。エレガントにしてトップクオリティーが信念で、土着品種の魅力溢れる南イタリアのエレガントなワインを生産されています。

輝きのある黄金色のワインで、桃やレモンの香りに白い花、ハーブやスパイスも感じられます。口に含むと豊な果実味と少しの樽の香りが広がり、酸やミネラル感もあって非常にバランスの良いワインです。

◎ペアリングのポイント
ブッラータチーズのコクのある味わいにワインの甘い香りがプラスされて、まるで果実のトッピングが加わったかのような感覚になります。最後にレモンのような酸味が味をひきしめてくれます。

②カマンベールチーズフライ

衣をつけて揚げるだけの簡単おつまみです。

▼材料
・カマンベールチーズ…1個(一口大にカットしておいてください)
・パン粉…適量
・ブルーベリージャム…大さじ2
・赤ワイン…大さじ1

バッター液
・小麦粉…100g
・卵…1個
・水…50cc

▼作り方
①小鍋にブルーベリージャムと赤ワインを入れて、軽く煮詰めてソースを作っておく。

②バッター液の材料をよく混ぜ合わせて、カマンベールチーズをくぐらせパン粉をまぶす。

③200度の油で揚げる。パン粉に軽く色がつくくらいでひきあげる。揚げすぎるとチーズが溶け出してしまうので注意。

【おすすめのペアリングワイン】

▶︎マルサネ ルージュ ブリュノ クレール

ブリュノ クレールのワインは、畑やその土地の気候などを最大限にいかしてぶどう造りをします。こだわりぬいて造られたワインは、ロバートパーカー氏をはじめとする専門家が絶賛されています。

こちらのワインは、ラズベリーやチェリーなどのチャーミングな香りが特徴。タンニンもしっかりとしており、凝縮されたトロピカルな芳醇さもあり、余韻が長く楽しめます。

◎ペアリングのポイント
カマンベールチーズの塩気とジャムを使ったソース、そこにワインのタンニンが加わりよいアンサンブルが生まれます。ジャムとは違う果実味、熟成されたワインの味わいとチーズのコクで口の中が幸福感に包まれてしまいますね。

③おうちでラクレット

専用の機材がなくてもフライパンでもできてしまう簡単料理です!

▼材料
・ラクレットチーズ
・ベーコンブロック(1,5cmの厚さにカットしておく)
・お好みの野菜(今回はナス、キャベツ、じゃがいも、いんげん)

▼作り方
①お好み野菜は湯通しなど必要なもの(じゃがいもなど)があれば火を通しておく。

②フライパンにオリーブオイルを入れて中火でベーコンに焼き色を付け、一緒に野菜にも焼き色を付けて器に盛り付ける。

③フライパンにラクレットチーズを並べて弱火でチーズを溶かす。トロトロになれば野菜にかけて完成。

【おすすめのペアリングワイン】

▶︎ジョセフ グリュス エ フィス ゲヴュルツトラミネール レ ロッシュ

ジョセフ グリュス エ フィスは、手摘みで丁寧に収穫を行い、農薬を出来る限り使わずに自然由来の硫黄やイラ草を煎じたものを使用して自然発酵にこだわる手抜きのない造り手さんです。

こちらは、少し甘口のやわらかい口当たりの白ワインです。バラ、ライチ、はちみつの香りとスパイス感のあるアフターが印象的です。

◎ペアリングのポイント
ラクレットはチーズがそのままかかっているので味わいが濃厚です。少し甘口のゲヴェルツトラミネールとの相性は抜群。チーズの濃厚なコクとワインの甘味、華やかな香りが口の中で同調してくれます。

④チェダーチーズと牛ミンチの重ね焼き

パリパリとした生地に濃厚チェダーチーズとジューシーな牛肉のうま味がたまりません!

▼材料
・チェダーチーズ…5枚
・合い挽きミンチ…200g
・玉ねぎ…中玉半分
・トマトペースト…大さじ2
・オレガノ…適量
・ナツメグ…適量
・春巻きの皮…10枚

▼作り方
①フライパンにオリーブオイルを入れて中火で玉ねぎを色がつくまで炒める。粗熱をとっておく。オーブンは180度に余熱をしておく。

②合い挽きミンチと炒めた玉ねぎ、トマトペースト、オレガノ、ナツメグをよく混ぜ合わせる。

③バターを塗った耐熱皿に春巻きの皮を敷いて、②のミンチをうすく広げる。さらに春巻きの皮を敷いてチェダーチーズを載せる。皮→ミンチ→皮→チーズの順番でミンチがなくなるまで繰り返す。

④180度に熱したオーブンで30分焼いたら完成。切りわせて器に盛り付ける。

【おすすめのペアリングワイン】

▶︎シャトーメルシャン 椀子シラー

日本のワインでしか表現できない個性を引き出すシャトー・メルシャン。「良いワインとは、その土地の気候・風土・生産者によって育まれるブドウを、素直に表現したものである」を信念にワインを育んでおられます。

豊かな果実味とタンニン、程よい酸のバランスが素晴らしいワイン。黒い果実の香りがあり、白胡椒のスパイシーさは他のワインにはないアクセントになります。余韻も長く本当に素晴らしいワインです。

◎ペアリングのポイント
チェダーチーズと牛肉の濃厚な味わいにシラーのタンニンががっちりと組み合わさります。ワインの豊かな果実味もうま味をプラスしてくれます。ガッツリと食べごたえのあるペアリングですね。

⑤チーズテリーヌ

最後はちょっと本格的にチーズを使ったデザートです。甘さ控えめで男性にもおすすめです。

▼材料
・クリームチーズ…120g
・生クリーム…80cc
・卵…1個
・砂糖…30g ・レモン果汁…大さじ1
・薄力粉…大さじ1
・アプリコット(缶詰)…4つ(スライスしておく)

▼作り方
①クリームチーズは常温に戻し、アプリコットは水気をきって拭いておく。オーブンは160度に余熱をしておく。

②ボウルにクリームチーズをいれて、ゴムベラでなめらかにしておく。

③クリームチーズに砂糖を加えて泡立て器でよく混ぜる。砂糖のザラザラ感がなくなるまで混ぜてください。卵を割り入れてなめらかになるまでしっかりと混ぜる。

④生クリーム、レモン果汁の順番に混ぜ、ふるった薄力粉をいれてサックリと混ぜる。

⑤クッキングシートを敷いたパウンド型の底にスライスしたアプリコットをならべて、上から生地を流し入れる。ふきんの上などにかるくトントンと落として空気を抜く。

⑥お湯を張ったバットにパウンド型を載せ、160度のオーブンで60分湯煎焼きにする。焼き上がり粗熱が取れたら冷蔵庫にいれて1晩冷やす。

【おすすめのペアリングワイン】

▶︎ペロ・バトー・エ・フィーユ キュヴェ・エリックス プルミエ・クリュ ブリュット ブラン・ド・ブラン

家族経営のペロ・バトー・エ・フィーユは、1986年からぶどうの販売を始め、やがてシャンパーニュの自社生産を始めました。事業は一時中断に追い込まれましたが、夫婦の2人の娘がメゾンに帰ってきて2009年から再スタート。農薬などを使わず、土地や気候などを表現したぶどう造りで本来の持ち味をいかしたシャンパンを造っておられます。

レモンのような香りに鮮やかなミネラル感のあるシャンパーニュ。キレのいい味わいで、酸味と果実味がバランス良くエレガントな仕上がりです。

◎ペアリングのポイント
クリームチーズの濃厚なコクとミネラル感のある酸がきれいにペアリングします。クリーミーなシャンパンの泡は口の中で甘酸っぱい香りを広げて、キレの良い後味になります。最後にふさわしい組み合わせです!

最後に

ワインにピッタリのチーズレシピ集はいかがでしたか?おうちで今までとはちょっと違うチーズレシピを楽しんでください。

チーズはたくさんの種類があります。定番チーズからであったことのないチーズまで、色々とトライしてみるのもありですね。ぜひいろいろチャレンジしてみてください!

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鎌田 陽

Webライター/日本ソムリエ協会認定 ソムリエ

関西のホテルレストランにソムリエとして勤務。ワインに関わって約10年。
メーカーズディナーなどのイベントを企画・開催。
「ワインは人を幸せにする飲み物」をモットーにライターとしても活動中。 鎌田 陽の記事一覧 

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