ペアリングワイン

ニュージーランド流・ラム肉レシピとワインのペアリング

赤ワインの美味しい季節になってきましたね。私はお気に入りのワインを季節に合わせて楽しむことが好きなので、「このワインを飲むと今年もこの季節がやってきたな~」と感じる季節の進み具合のひとつの指標になっています。

この寒い季節に重厚な赤ワインとお肉とのマリアージュは切っても切れない縁で結ばれたマリアージュですよね。今回は、「国民の数より羊の数の方が多い」羊を愛する国ニュージーランド流のラム肉を使ったレシピをご紹介します。

日本では、ジンギスカンやラムチョップなどは、割と外で食べるイメージをお持ちの方も多く、家庭でラム肉を料理する機会は比較的少ないと思います。

鉄分を多く含むラムは栄養価も高く、しっかり下ごしらえをすれば独特の臭みも取れて食べやすくなるので、是非日常にも取り入れて頂きたいお肉です。

お家で試して頂けるラム肉のお料理と合わせて楽しんで頂きたいおススメのワインをご紹介していきますので是非お試しください。

シンプルに家で楽しむラムのオーブン焼き

ニュージーランドの家庭でシンプルに一番楽しまれるのがこのオーブン焼きでしょう。どの家庭にもオーブンが備え付けてあり、下ごしらえさえしておけば後はオーブンに入れて、ワインを片手に焼き上がりを待つだけです。

▼材料(4〜5人分)
ラム肉(塊でもラムチョップでもお好みのものを)…600g程
にんにく…5片
ローズマリー(あればフレッシュなもの)…2房
オリーブオイル…大さじ1.5
ディジョンマスタード…小さじ2
アンチョビペースト…小さじ1
塩…小さじ1

▼作り方
① ラム肉にペーストを馴染ませるため、肉の表面にらせん状に切り込みを入れます。
② にんにくは包丁で粗く砕き、ローズマリーはみじん切りします。
③ ①とオリーブオイル、マスタード、アンチョビペーストをすり鉢に入れ混ぜていきます。
④ ②のにんにくとローズマリーを③に投入し、良く混ざったらペーストをラム肉に刷り込み、冷蔵庫で寝かせます。(最低1時間、一晩寝かせてもOK)
⑤ 180℃に予熱したオーブンで40分程焼きます。(お肉の加減を見て時間を調節して下さい)
⑥ 焼きあがったら、ホイルを掛け20分程寝かせます。お好みの大きさに切り分けてサーブしてください。

ラムのオーブン焼きに合わせて楽しみたいニュージーランドワイン

▶︎Sv Hawkes Bay Cabernet / Merlot Cooper's Creek Vinyards

・産地:ホークスベイ
・ワイナリー:クーパーズ クリーク
・品種:カベルネ ソーヴィニヨン、メルロー、マルベック
・容量:750ml

クーパーズ クリークは1980年に設立されました。様々なワイン誌で高得点を獲得し確実に実績を積む一方で、現在はヴィオニエやアルバリーニョなどのニュージーランドではまだ根付いていないブドウの栽培を積極的に進めるなど、今後もニュージーランドのワイン産業を牽引していくワイナリーの一つです。

熟したプラムやカシスのアロマ、そして口に含むと繊細なスパイシーさが加わります。味わいはミディアムボディで、果実味とオークのニュアンス、タンニンのバランスが取れています。ミディアムボディで重すぎないこのワインはオーブンでシンプルにグリルしたこのお料理と相性が良いでしょう。

定番の冬の煮込み料理 ラムのワイン煮

こちらは、冬の定番煮込み料理です。ホーロー鍋でコトコト煮込んでからオーブンで加熱するこの調理法はイギリスやニュージーランドを始め西欧の国で定番です。じっくりと煮込まれたラムと赤ワインの相性は抜群です!

▼材料(4人分)
ラムのすね肉(なければ別の部位でも)…500g程
小麦粉…大さじ4
オリーブオイル…大さじ2
玉ねぎ…2個
にんにく…3片
赤ワイン…1カップ
トマト缶…一缶
水…1カップ
バルサミコ酢…大さじ2
ローズマリー…2房
塩コショウ…少々
※ル・クルーゼやストウブなどのホーロー鍋を使って調理してください。

▼作り方
① ラムのすね肉に塩コショウをし、小麦粉をまぶします。
② キャセロール鍋を熱し、にんにくを炒め香りがしてきたら玉ねぎを加え炒めます。
③ ラム肉を入れ、各面軽く焼き色を付けたら赤ワインを注ぎます。
④ ワインが半量程になるまで煮込みます。
⑤ ワインの量が減ってきたら、オーブンを150℃に予熱しておきます。
⑥ ④にトマト缶、1カップの水、バルサミコ酢を追加しかき混ぜます。ローズマリーを追加し蓋をして150°Cのオーブンで2時間熱します。
⑦ お皿に盛りつけて出来上がり。

ラムのワイン煮に合わせて楽しみたいニュージーランドワイン

▶︎Cellar Selection Merlot & Cabernet Sauvignon

・産地:ホークスベイ
・ワイナリー: ヴィラマリア
・品種: メルロー53%、カベルネ・ソーヴィニヨン37%、マルベック10%
・容量:750ml

ヴィラマリアは1961年にジョージ・フィストニッチ氏がオークランドで創業したワイナリーで、現在はスタッフが250名を超える国内でも有数の大規模ワイナリーとなりました。ニュージーランド各地にヴィンヤードを持ち、その土地に合ったブドウで様々なバラエティのワインを造っています。

ダークベリーの果実やスミレのニュアンス、オークのスパイスの特徴があります。しなやかなタンニンと余韻に掛けて残る酸が果実味のボリュームだけではないワインのエレガントさを生み出します。トマトベースやワインで煮込んだ複雑味のあるこのお料理との相性が良いでしょう。

まとめ

時間を掛けて作ったお料理だと、美味しいワインを合わせて食事をする時間も過ごしたくなるものです。

朝は軽めに各自好きなものを食べ、夜は少し時間を掛けて本当に食べたいものを作ってゆっくりと食卓を囲む。これは、ニュージーランドで学んだ生活の大切な基盤です。

忙しい日々に、あえて手間の掛かることをしてみる。これかそが丁寧な時間の流れを作るコツなのかもしれません。

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高橋 宗子

【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。 高橋 宗子の記事一覧 

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