ペアリングワイン

和菓子×ワインのおすすめペアリング

雨が降るたびに一歩季節が進み、日に日に暖かくなる今日この頃ですね。気温だけではなく、スーパーに並ぶ食材によって季節の変化を感じる方も多いのではないでしょうか。そして、和菓子もまた季節の移ろいを感じさせてくれる一つのエッセンスだと感じます。

春には桜を用いたお菓子が並び始め、夏には涼しさを感じる水羊羹、秋には中秋の名月にお月見団子、そして芯から体が冷える冬にはお汁粉で体を温める。さらには、ひな祭りに雛あられ、お彼岸におはぎ、こどもの日には柏餅、とこれほどに季節や行事に寄り添い、食を愛でる文化は世界中のどこを見渡しても見当たらないと思います。

近頃は、コンビニやスーパーで手軽に買えるクッキーやチョコレートなどが人気ですが、久しぶりに和菓子屋を訪れると、“ショーケースを覗くだけで季節を感じることのできる”そんな場所だと改めて思いました。100年前も200年前も、日本人はこうして季節を感じ、楽しんでいたんだろうなと思うとなんだか風情がありますよね。

今回は、そんな季節を感じることのできる「和菓子とワイン」のペアリングにグついてご紹介していきます。

和菓子 × ワインその相性は?!

チョコレートに赤ワイン、タルトにシャンパンなど定番にもなりつつある「スイーツ×ワイン」のペアリングですが皆さんは試したことがありますか?

私は正直、邪道(?)な組み合わせはあまり挑戦しない方なのですが、先日あんこを沢山いただいたので和菓子とワインのペアリングについて考えてみました。

ものは試しと、赤ワインに合わせたところ意外と、いや想像以上に相性が良かったので驚きました!

「一見は百聞に如かず」是非試してみてくださいね。

①どら焼き × ミディアムボディのメルロー

実はどら焼きや鯛焼きなど、あんこを使った和菓子とワインはとても良く合います。あんこの原材料である小豆にはポリフェノールが多く含まれます。そう、ポリフェノールといえば赤ワインの渋みの正体です。

「あ、このペアリングは合うな」と思う一つのポイントが、この同じ成分を持ったもの同士を合わせることです。さらに、しっとりとした生地とあんこの甘みをメルローの柔らかいタンニンが程よく調和してくれるので、甘いものがあまり得意でない方にもおすすめのペアリングです。

最近では、餡子に赤ワインを練りこんだ和洋折衷どら焼きを作る和菓子屋もあるほど、浸透してきている組み合わせなんです。

【おすすめワイン】

▶︎Allan Scott Merlot Hawks Bay

・原産国:ニュージーランド
・産地:北島 / ホークスベイ
・品種:メルロー
・容量:750ml

プラムやラズベリーなどの熟した果実の印象。口当たりが滑らかで優しい丸みのあるタンニンを感じます。ほのかに香るオークのニュアンスが、いつものどら焼きを少し上品な印象に変えてくれるかもしれません。

②ずんだ餅 × ハーブ香るソーヴィニョン・ブラン

ずんだ餅は、枝豆をすりつぶした餡を餅や団子につけて食べる和菓子。特に宮城県など東北地方で、枝豆の収穫期の夏に食べられる郷土料理です。鮮やかな見た目・海外でも人気の枝豆から作られるスイーツということもあり、日本好きの外国人の間では人気の高い和菓子でもあります。

ずんだ餅のさっぱりとした甘みの餡には、爽やかなハーブの香りとすっきりとした酸が特徴のソーヴィニョン・ブランを合わせてみてはいかがでしょうか。枝豆の持つ野菜由来の旨みとソーヴィニョン・ブランの持つハーブや柑橘系果実の香りや味わいを合わせることで、さらにお互いを爽やかに仕上げてくれます。

爽やかなこのペアリングは、ちょうど枝豆が旬を迎える5月ごろから夏にかけてとてもおすすめです。

【おすすめワイン】

▶︎Spy Valley Sauvignon Blanc Marlborough

・原産国:ニュージーランド
・産地:南島 / マールボーロ
・品種:ソーヴィニョン・ブラン
・容量:750ml

パッションフルーツのような果実味、ミントやオレンジの葉などのハーブの香りを感じます。味わいはグレープフルーツのような酸とビターさが余韻まで続きます。

ただ軽快な印象の香りと味わいではなく、ボディに少しボリュームがあり複雑味もあるのでお餅のような食べ応えのある和菓子との相性も良く合わせられます。

③葛餅(くずもち) × 濃密なスウィートワイン

ぷるっとした食感がなんとも言えない葛餅。さっぱりとした味わいの中に、きな粉をまぶして黒蜜をかけていただくと、程よい甘さになり甘いものがあまり得意でなくても、するっと食べられてしまいますよね。葛餅とのペアリングは、黒蜜の濃密な甘さをベースに考えます。

濃密な黒蜜に酸の強いワインを合わせてしまうと、チグハグな印象になってしまうので、黒蜜と同じく凝縮した甘味のスウィートワインを合わせるのがおすすめです。

スウィートワインの持つ、蜂蜜のような凝縮した甘みと黒蜜の煮詰めたような甘みが合いまり、より深い味わいに仕上がります。黒蜜にスウィートワインを少しだけ混ぜ、そのままかけてみても新しい味わいの発見になるかもしれません。

【おすすめワイン】

▶︎TE MANIA ICE RIESLING

・原産国:ニュージーランド
・産地:南島 / ネルソン
・品種:リースリング
・容量:375ml

スイカズラやジャスミンの花のように甘美なアロマ。リンゴの蜜にライム果汁を加えたような複雑な味わいです。濃縮した甘さに酸がアクセントして加わるので、葛餅の黒蜜と合わせた時に甘みが増し過ぎずちょうど良い甘さのバランスが取れます。また、スウィートワインですが、すっきりとした飲み口なので軽くいただきたい葛餅の食感にも良く合います。

おわりに

私はお伝えした通り、甘いものとワインの組み合わせをあまり受け入れないタイプでした。なぜなら、あえて合わせる必要がないと思っていたからです。しかし、甘党の知人にスイーツ×酒のペアリングの魅力を語られてから、先入観を持って「試さない」ということをやめました。

もちろん、好みがあるので「これは絶対!」というペアリングはありませんが、一度先入観というフックを外して新しいことに挑戦してみると思いもよらない発見があるものです。

そんな、ペアリングもあるんだな。程度にご興味を持っていただけたら嬉しいです!

高橋 宗子

【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。 高橋 宗子の記事一覧 

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