ペアリングワイン

希少!カナダのオカナガンワインをご紹介

皆さんは、カナダワインと聞いて、どんなワインをイメージされますか?

多くの方は『アイスワイン』をイメージされるのではないでしょうか?私自身もその一人です。しかし、今回ご紹介するのはカナダのスティルワインです。

カナダで2番目に大きな都市バンクーバーから車で4.5時間ほどの場所に位置する『Okanagan(オカナガン)』。

このエリアは、カナダ=極寒地帯というイメージからはかけ離れた、カナダで唯一の砂漠地帯。そして、日本にはほとんど輸入されないという希少性。

パンデミック後、初の海外旅行で待ちに待ったワイナリー巡りを堪能した筆者のレポートとともにオカナガンワインについてご紹介します。お楽しみいただければ嬉しいです。

Okanagan(オカナガン) ってどんなワイン産地?

カナダの西海岸沿いに位置するバンクーバー。バンクーバーを含むこの一帯をブリティッシュコロンビア州といいます。

ブリティッシュコロンビアの中で86%のワイン生産量を誇るのがオカナガンです。

オカナガン湖(その南のスカハ湖、ヴァスー湖、オソヨス湖)周辺に広がるワイン地帯は、いったいどのような特徴を持つのでしょうか?

先述のとおり、砂漠地帯が広がるこのワイン産地は、夏は乾燥し猛暑となります。なんと2021年には、カナダで過去最高気温となる47.5度を記録しました。

実はカナダのオカナガンは、アメリカのナパバレーよりも温暖で乾燥しており、ブドウが急成長する夏にかけて多くの日光を浴びることから、ブドウの成熟を促します。

また、雨が少なく日中と夜の温度差が大きいのでブドウに自然な酸味を持たせます。そして湖に面した丘陵地形は、水はけがよくブドウ栽培に適した土地柄なのです。

カナダの中でも独特の地形をもつこのエリアの歴史、気になりますよね。この地域は、太古の昔カナダの大地に降り積もった雪が年月を超え巨大な氷河となり、少しずつ移動しながら地表を深くえぐっていったと言われています。

年月とともに、氷河が溶け、現在のオカナガン湖が生まれたのだそうです。湖の周りは山々と渓谷に囲まれ、息を飲むほど美しい絶景が広がります。その素晴らしい風景から「世界一美しいワイン産地」と称賛されることもしばしばです。

オカナガン湖沿いをドライブしながらワイナリーを巡るので、絶景と共にワインツアーを楽しむことが出来ます。

「湖」といってもそのスケールはさすがカナダ。南北135kmに渡り、面積は351 km²。日本で2番目に大きい霞ヶ浦湖を優に越える大きさです。

私が滞在した際は、運良く大きな虹がかかりなんとも幻想的な風景に出逢うことができました。

オカナガンワインの特徴

このエリアにあるほとんどのワイナリーは、家族経営のブティックワイナリーです。

オカナガンには5つワイン地域があり、それぞれに土壌と気候条件が異なります。

北から南に、

①ケロウナ (Kelowna)
②ペンティクトン (Penticton)
③オカナガンフォールズ (Okanagan Falls)
④オリバー (Oliver)
⑤オソユース (Osoyoos)

以上と合わせて220以上のワイナリーが点在します。

この地域で栽培されるブドウ品種はシャルドネ、ピノ・ノワールなどメジャーな品種が多いですが、赤ワインでは特にシラーやメルローやカベルネフランをブレンドするボルドースタイルのミディアム~フルボディのワインの品質が高く、白ワインはシャルドネやリースリングに定評があります。

おすすめのオカナガンワイン

地域の特性やワインの特徴をご紹介してきましたが、ここからは、いよいよ日本でも手に入れることができるオカナガンワインのご紹介です。

今回ご紹介するWine@Canadaさんは、唯一日本でもオカナガンワインを入手できるオンラインショップです。

▶︎St.Hubertus Estate Winery White wine Riesling

まず、ご紹介するのは、この地域の特性が良く表現されている白ワインのリースリングです。

ワイナリー巡りをする中で、私のおすすめ白ワインはリースリングに決まりました。その理由は、軽快さと馴染みやすさです。

全体的に華々しすぎることがなく、柑橘系果実やリンゴのような爽やかでライトな印象で無駄がない。乾杯の一杯にピッタリな香りと味わいです。

【ワインの特徴】
香りやライムや青リンゴのような爽やかな香り、口に含むとふわりと蜜のような甘みが広がりますが、すぐにキレのある酸味に変化します。昼時から、カプレーゼやフルーツのサラダなどと合わせたい1本です。

・原産国:カナダ
・産地:オカナガン地方ケロウナ
・品種:リースリング
・容量:750ml

▶︎OAK BAY Vineyards Red wine Foch

続いて、こちらのワインは、なんとも珍しい「フォッシュ」という黒ブドウを使用した赤ワインです。正直、私は耳にしたこともありませんでした。

しかし、オカナガンエリアでは馴染みのある品種のようで、いくつかのワイナリーでこの品種のワインを見かけました。

【ワインの特徴】
香りは熟したブラックベリーのようで、オークの香りの奥に微かにバニラのニュアンスも感じます。味わいは果実味に溢れ、徐々にビターさが現れ全体的にしっかりとしたボディです。徐々に肌寒くなるこの季節にピッタリなワイン。お肉のグリルはもちろん、すき焼きなどの濃い味付けの和風料理にも合うでしょう。

・原産国:カナダ
・産地:オカナガン地方ケロウナ
・品種:フォッシュ
・容量:750ml

まとめ

いかがでしたでしょうか?産地を訪れると、ワイン1本1本の奥深さにさらに魅了されます。

今回ご紹介したオカナガンのように、日本では目にすることがない珍しいワインは世界にまだまだ沢山溢れている、そう思うだけでも心が躍ります。

皆さんは、どのワイン産地に訪れたいですか?

高橋 宗子

【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。 高橋 宗子の記事一覧 

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