「タイ料理にパクチー」「イタリアンにバジル」のようにハーブはその料理の魅力を際立たせ、“ひとくち食べたら忘れられない”記憶に残る味となるひとつのスパイスですよね。

私が住んでいたニュージーランドでは、家庭菜園をする家が多く野菜コーナー、ハーブコーナーなど自分好みの野菜やハーブを育て料理に使うという風景が日常でした。

家で育てたハーブを摘んでそのままお湯を注ぐ、それだけで即席ハーブティーの出来上がり。高いオーガニックのハーブティーを買う必要もなく、なによりフレッシュで美味しい！

そんな生活は日本ではあまり感じることのないゆとりを感じるものでした。そして、レシピブックのハーブを使った料理のレパートリーの多さに驚いたものです。

ハーブが生活に根付くニュージーランドで唯一私が恋しかったのが、日本を誇るハーブ「紫蘇」です。青じそドレッシングにゆかりふりかけ、と小さな頃から慣れ親しんできた紫蘇。紫蘇に変わる香りと味わいを持ったハーブには出逢ったことがありません。

今では一年中スーパーで手にすることができる紫蘇ですが、本来の旬は6〜9月。紫蘇が持つあの独特な香りには、ペリルアルデヒドという成分が多く含まれ殺菌作用があります。食中毒などが増える季節に紫蘇を食べる。「旬の食材を食べる」ということには古くから伝わる知恵が隠れているのですね。

今回は、家で簡単に作れてワインに合う紫蘇レシピとおすすめワインご紹介します。

ワインに合う！紫蘇料理とワインのペアリング

①紫蘇ジェノベーゼ
ジェノベーゼはバジルと松の実で作るイタリア発祥のソースですが、バジルを紫蘇に代用すれば和風ジェノベーゼソースを家で簡単に作ることができます。作り方は至極簡単！すべての材料をフードプロセッサーに入れて混ぜるだけ。パスタに和えるのはもちろん、クラッカーやグリルしたお肉にのせても爽やかな風味を楽しめますよ♪

《材料：3人前》
・紫蘇…20枚ほど
・オリーブオイル…50ml
・松の実（なければカシュ―ナッツなど）…15g
・パルメザンチーズ…15g
・にんにく…1/2カケ
・塩…少々

《作り方》
①紫蘇の茎を切り落とす。
②全ての材料をフードプロセッサーに入れて混ぜる。

【合わせたいワイン】

▶︎SOHO Marlborough Sauvignon PEGGY Blanc

紫蘇ジェノベーゼソースにピッタリなおすすめワインは、何といってもニュージーランドのソーヴィニョン・ブラン！紫蘇の爽やかな香りとソーヴィニョン・ブランのもつハーブ香は最高のペアリングです。

ライムやオレンジの爽やかな柑橘類の香り、パッションフルーツのような熟した果実の香りを感じます。ミネラル感と酸味が余韻まで長く続きドライな味わいです。

オイルベースのジェノベーゼと爽やかなソーヴィニョン・ブランを合わせることでバランスの良いペアリングになります。

・原産国：ニュージーランド
・産地：マールボーロ
・品種：ソーヴィニョン・ブラン
・容量：720ml

②鯖とチーズの紫蘇春巻き
こちらも材料を混ぜて包んで焼くだけの簡単レシピ！紫蘇の爽やかな香りが鯖の魚臭さをうまくカバーしてくれるので、お魚が苦手な方にもおすすめです。コショウを粗びきタイプにするとグッとお酒に合う味わいになりますよ。

《材料：4~5人前》
・春巻きの皮…10枚
・鯖缶…1缶
・とろけるチーズ…5枚
・紫蘇…10枚
・塩コショウ…少々
・揚げ油…適量

《作り方》
①鯖缶を缶から取り出し、塩コショウで味つけをします。
②とろけるチーズを1/2にカットします。
③春巻きの皮に、紫蘇・とろけるチーズ・①の鯖の順に盛り付け巻く。
④フライパンに2,3cm程油をひいて、180℃で皮がこんがりきつね色になるまで揚げる。

【合わせたいワイン】

▶︎TK Pinot Noir Rose

お肉の春巻きよりは軽い食べ応えですが、油を使った料理なのでワインは軽すぎず重すぎないものを合わせたいです。そんな時におすすめなのがロゼワイン。なかでもフレッシュフルーティーなタイプではなく、しっかりとした味わいのものを選びましょう。

苺や熟したベリー系の香り。穏やかな酸と柔らかな口当たりが絶妙なロゼワイン。優しいタンニンとドライな味わいが余韻まで続きます。程よいボリューム感があり、チーズ入りの春巻きにもピッタリ合います。

・原産国：ニュージーランド
・産地：マーティンボロー
・品種：ピノ・ノワール
・容量：720ml

まとめ

いかがでしたでしょうか。紫蘇は和食以外にも幅広くお料理に使うことができます。

ステイホームが続く影響もあり、最近では日本でも家庭菜園をする方が増えていると思います。紫蘇は簡単にプランターで育てることができ、ベランダなどでも育てることができるのでおすすめです！

今から植えても旬の季節を十分に楽しめると思います。是非、この夏は新たな紫蘇レシピに挑戦してみてくださいね♪