ペアリングワイン

ローヌの帝王 ギガルのおすすめワイン

言わずと知れたワインの国“フランス”。数々の銘醸地がある中、ボルドーに次ぐ生産量を誇り、ブルゴーニュに並ぶ偉大なワインを生産し、フランスワインを語る上で不可欠な産地がコート・デュ・ローヌです。

今回はこのコート・デュ・ローヌの有名ワイナリー「ギガル」のおすすめワインを紹介します。コート・デュ・ローヌにとどまらず、フランスにおいても確かな品質で地位を確立し続けるワイナリーです。ぜひチェックしてみてください。

ローヌの帝王たる“所以”とは

ワイン生産者として圧倒的な地位を築いているギガルですが、その歴史は意外にも浅いのです。初代当主エティエンヌ・ギガルがワイン造りの修行を終え、独立したのが1946年。北ローヌの銘醸地コート・ロティの発祥といわれるアンピュイという小さな村でギガルの歴史は始まりました。

1966年に2代目当主マルセル氏がコート・ロティの畑「ラ・ムーリンヌ」を初めて自社畑として購入し、世に送り出したワインはコート・ロティの素晴らしさを知らしめます。1978年に同じくコート・ロティの「ラ・ランドンヌ」、1985年に「ラ・トゥルク」を発売。 これらの畑は「ギガルの3つ子の兄弟」と称賛され、ワインラヴァーから信頼を得るワイン・アドヴォケイト誌にて100点満点を連発。ギガルは素晴らしいワイナリーとして世に知れ渡ることとなります。

これらコート・ロティのワインは実に40か月もの長期間にわたって樽の中で熟成されます。そのため、樽の良し悪しがとても大切です。樽の品質を確実なものにするため、2003年には樽工房を構え、年間約800もの樽を自製しています。

ブドウ栽培から樽熟成まで一切の妥協を許さないギガルは、現在3代目当主フィリップ氏のもと、年間生産本数約600万本という巨大ワイナリーとなり、まさに“帝王”と呼ぶにふさわしい地位を確立しました。

ギガルおすすめワイン

“ギガルの三つ子の兄弟”と称される「ラ・ムーリンヌ」「ラ・ランドンヌ」「ラ・トゥルク」は特別な日に選んでいただきたいワインです。丹念に作られ、熟成に耐える高いポテンシャルを持っているため相応な価格で販売されています。

今回は週末のちょっとした贅沢のお供として、ギガルの高品質をお手頃な価格で楽しめるワインを紹介します。

▶︎コート・デュ・ローヌ ブラン

ピーチやアプリコットなどのフルーツと白い花のフローラルな香り、芳醇な果実味・クリーミーさがあり、スパイスのニュアンスも感じられます。北ローヌの代表的な白ブドウ「ヴィオニエ」を多くブレンドしており、品種特有の華やかさがあります。

生産地:コート・デュ・ローヌ
品種:ヴィオニエ55%、ルーサンヌ20%、クレーレット10%、マルサンヌ10%、ブールブラン5%
容量:750ml

◎おすすめペアリング

・レバームース
ワインのクリーミーさがレバームースと合い、味わいが深まります。また、白ワインが持つ綺麗な酸が口内を引き締め、後味が心地良くなります。

・鶏のささみ
鶏肉料理と白ワインは鉄板のペアリングです。しっとりしたお肉が白ワインのクリーミーさと相性抜群です。ヴィオニエの特徴であるクリーミーさがまろやかな味わいにしてくれます。味付けとして、柚子胡椒やわさびを加えると、ワインが持つスパイスのニュアンスに同調します。

▶︎コート・デュ・ローヌ ロゼ

外観は鮮やかなサーモンピンク。ラズベリー・赤スグリなど赤い果実のフレッシュな香りとフルーティーでまろやかな味わいが特徴です。綺麗な酸味もありバランスに優れたワインです。

生産地:コート・デュ・ローヌ
品種:グルナッシュ60%、サンソー30%、シラー7%、ムールヴェドル3%
容量:750ml

◎おすすめペアリング

・やきとり
おすすめはカリッとした皮やせせりです。ロゼワインは柑橘のニュアンスがあります。レモンを絞る代わりにロゼワインを飲むと爽やかな口当たりになり、もう一口食べたくなります。

・唐揚げ
綺麗な酸味が衣の油分を爽やかにしてくれます。ほのかなタンニンとしっかりした果実味で唐揚げの味にも負けません。赤ワインだとワインが勝ってしまいますが、ロゼワインであればペアリングが成立するでしょう。

▶︎コート・デュ・ローヌ ルージュ

ブルーベリーやブラックチェリーなど黒い果実の熟した香りにスパイスのニュアンスがあります。緻密なタンニンはギガルワインの品質を実感出来る素晴らしいワインです。

生産地:コート・デュ・ローヌ
品種:シラー45%、グルナッシュ52%、ムールヴェドル3%
容量:750ml

◎おすすめペアリング

・ブリの照り焼き
照り焼きのタレの味に同調し、繊細なタンニンが口の中を締めてくれます。全体的にまろやかな印象になり好相性です。濃厚な味わいの血合い部分は熟度の高いワインとよく合います。

・ハンバーグ
滑らかでジューシーなハンバーグの味わいにワインの熟した果実のニュアンスがしっかりと寄り添います。繊細なタンニンが肉の脂分に溶け込み調和します。おすすめは濃厚な煮込みハンバーグです。また、ソースやケチャップを使わないシンプルなハンバーグとも相性がいいです。ダイレクトに感じる肉感に熟した果実のニュアンスが同調するでしょう。

いかがでしたか?“ローヌの帝王”ギガルの高品質ワインをぜひお楽しみください!
Yoshinori Asakawa

J.S.A認定ソムリエ / J.S.A認定ワインエキスパート
ホテル勤務時代にワインに興味を持ち、資格を取得。その後酒販店に転職し、酒類全般の仕入れを担当。
好きなワインはドメーヌ・ユエ・ヴーヴレ・ル・オー・リュー ドゥミ・セック。初めてワインを美味しいと思った、今も記憶に残るワインです。
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