ペアリングワイン

温泉旅を楽しむ!春の和食とワインペアリングのすすめ

みなさん、こんにちは!寒い季節もあと少し。もうすぐ春がやってきますね!

ぽかぽかと温かくなり過ごしやすくなる春に、各地へ旅行される方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな旅行先の中でも、特に人気が高いのはやっぱり「温泉」ですよね!

そんな素敵な温泉旅行の楽しみのひとつとして、宿泊先の宿で出される夕食をあげる方もいらっしゃるかと思います。

そこで定番なのはやはり、地元でとれた旬の食材をふんだんに使った懐石料理だと思うのですが、今回はそんな旅先の懐石料理に合わせたワインをご提案しようかと思います!

お造りとワイン

まずはお造りです。その時々の旬の素材を、ダイレクトに味わえる代表格ではないでしょうか?

もちろん定番のマグロやイカなどももちろんですが、春に旬を迎える鯛やカツオ、サヨリなども美味しいですよね。

見た目の華やかさはもちろん、風味や味わいもバリエーションに富んだ、最初の一皿目のお造りにペアリングするのは、やはりスパークリングワインがいいと思います。

僕がお勧めするのはこちらのワインです。

▶︎マルケーゼ・アンティノリ フランチャコルタ・キュヴェ・ロワイヤル

イタリアを代表する名家、アンティノリが手掛けるフランチャコルタの中で基本となるのがこのキュヴェ・ロワイヤルです。

白ブドウ品種のシャルドネを主体とし、36ヶ月もの長期に渡り熟成したもののみ、リリースされるというこだわりの逸品です!

フレッシュなアプリコットや桃の香りに加え、ふんわりとクロワッサンの香ばしさも感じます。

豊富な果実味とともに、みずみずしく軽やかな酸がお造りのそれぞれの素材とも好相性で、一口飲むたびに幸せな気分になれること間違いなしです!

* 原産国:イタリア
* 産地:ロンバルディア
* 生産者:アンティノリ
* 品種:シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ノワール
* タイプ:辛口
* 容量:750ml

山菜の天ぷらとワイン

次は天ぷらですね。特にこの時期にとれる山菜を使ったてんぷらは、そのみずみずしさやほろ苦さを余すところなく味わえる、最高のお料理です!

ほんのりとした甘みと、ちょっぴりほろ苦い山菜の天ぷらに合わせるのは、オーストリアで主に生産されている、グリューナーフェルトリーナーという品種を使った、こちらのワインはいかがでしょうか?

▶︎グリューナー フェルトリーナー ランゲンロイス ヴェスリ

リンゴや洋梨などの香りとともに、ほのかに柑橘系のフレッシュな香りが全体を引き立てています。

飲むと感じられる、生き生きとした酸味となめらかな口当たりで、山菜のほろ苦さやみずみずしさとマッチするペアリングを楽しめますよ!

* 原産国:オーストリア
* 産地:カンプタル
* 生産者:ヴェスリ
* 品種:グリューナー フェルトリーナー
* タイプ:辛口
* 容量:750ml

鰆(さわら)の照り焼きとワイン

旬のお魚を使った焼き物がお好きな方も多いのではないでしょうか?

とくにこの時期に旬を迎える鰆を使った照り焼きは、タレの風味とさわらの身の食感のバランスが最高です!

関東では、冬にとれる脂ののった寒鰆(かんざわら)が好まれる傾向にあるんですが、実は関西、特に瀬戸内海でとれる鰆は、春が旬。

身はしっとりとしていて柔らかく、やさしい味わいが特徴で、照り焼きにするにはうってつけなんです。

この、鰆の照り焼きと一緒に楽しむワインですが、今回は日本の風情を感じる温泉旅なので、せっかくですから日本のワインをおすすめします。

▶︎グランポレール 岡山マスカットベーリーA 樽熟成

温暖な気候に恵まれた岡山県で栽培される日本の固有品種、マスカットベーリーA。それを手摘みで収穫し、醸造後に樽熟成させたワインは、品種特有の豊富なベリー香と酸味がギュッと凝縮された甘酸っぱさが魅力的に仕上がっています。

また、シナモンやクローブのような香ばしいスパイスの香りが加わることで、さわらの照り焼きのタレの甘みや香ばしさと抜群の組み合わせとなっていますよ!

* 原産国:日本
* 産地:岡山県
* メーカー:サッポロビール
* 品種:マスカットベーリーA
* タイプ:ミディアムボディ
* 容量:750ml

伊勢海老の塩焼きとワイン

最後にご紹介するのは、みんな大好き!伊勢海老の塩焼きです!

温泉旅の夕食で、お膳の真ん中にどーんと君臨する伊勢海老を見ただけで、もうテンションが上がっちゃいませんか?

焼けた殻の香ばしい香りに、ぷりっぷりの身。そして凝縮されたうま味!想像するだけでもうよだれがでてきそうですよね。

そんな伊勢海老の塩焼きとのペアリングに一押しなのは、カリフォルニアのロゼワインです。

▶︎ドン セバスチャーニ&サンズ スモーキング ルーン ステールバード ロゼ

こちらのワインは、カリフォルニアのソノマコーストで、新進気鋭のワインを作ると注目を集めているワイナリー、ドンセバスチャーニ&サンズ社が造るロゼワインです。

バルベーラ種を主体としてシラーとグルナッシュをブレンドして造られており、フレッシュな苺やすももの心地よい香りが爽やかな気分にしてくれます。

新鮮な果実のようなみずみずしさと爽やかな酸味を感じるため、伊勢海老のほのかな甘みやミネラル感との相乗効果が期待できますね!

* 原産国:アメリカ
* 産地:カリフォルニア / ソノマコースト
* メーカー:ドン・セバスチャーニ &サンズ
* 品種:バルベーラ、27%シラー、グルナッシュ
* タイプ:ライトボディ
* 容量:750ml

ペアリングのご紹介は以上になりますが、これまでの中から一つ、特に僕がみなさんに試していただきたいものが「さわらの照り焼き」です!

温泉に行くまで待てない!という方向けに、今回はそのレシピをご紹介させていただきますね!

【さわらの照り焼き】

▼材料(2人分):
さわら切り身……2枚
醤油……30cc
酒……60cc
みりん……30cc
サラダ油……適量
山椒……お好みで

▼作り方
①フライパンにサラダ油を入れ、さわらの切り身を強火で焼く。しっかりと色づいたら裏返して、裏面も同様に焼く。(弱火で焼くと水分が逃げてしまいパサついてしまう上に、臭みも出てしまうので、強火で一気に綺麗な焼き色を付けましょう!)

②キッチンペーパーで余分な油を拭き取り、醤油・酒・みりんを加え、強火で煮詰めながらさわらにかけて照りを出していく。(フライパンが大きすぎると、蒸発する速度が速くなりすぎて照りが綺麗に着く前に焦げてしまうで注意してくださいね。)

③お皿に盛り付けて完成です!お好みで山椒を振って召し上がってくださいね!

こちらのレシピは割と簡単に作れるのでおすすめですよ。

ぜひ、先ほどあげたワインと一緒に、おうちでもペアリングを楽しんでみてくださいね!

いかがでしたでしょうか?

温泉街の情緒あふれる街並みをそぞろ歩き、あったかい温泉に浸かって日常の疲れを癒したあとに、火照った身体に染み入る、美味しいお料理と美味しいワインのペアリング・・・

なんて極上のひととき、想像しただけでウキウキしますよね!温泉旅に行かれた際には、ぜひワインもご一緒に楽しんでください!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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Tomoaki Sugawara

料理人
JSA認定ソムリエ

横浜で20年以上、料理人としての研鑽を積む。ソムリエ資格も持ち、料理人目線でのペアリング、ソムリエ目線でのペアリング、それぞれの視点から、料理とワインの最良の相性を追及し、メニュー作成に取り入れている。
リピーターゲストに直接自らが作った料理をサーヴし、相性の良いワインを勧める事も。好きなものは、料理(イタリアメイン)・お酒全般 (特にワインとシングルモルト)・バー・トレイルランニング・西洋画(ゴッホ・ロートレック)・花・読書(夏目漱石・江戸川乱歩・京極夏彦) Tomoaki Sugawaraの記事一覧 

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