ペアリングワイン

お家でゆっくり楽しむ!お手軽フレンチレシピとワインペアリング!

高級フレンチレストランで、優雅に美味しい料理とワインのペアリングを愉しむのも至高のひとときですが、ご家族や仲の良いご友人達と、ご自宅で手作りフレンチと持ち寄りワインのペアリングもまた、とても楽しい時間ですよね!

今日はみなさんに、お家でゆっくり気軽にワインとのペアリングを楽しんでいただけるよう、手軽で簡単に美味しく作れるお料理のレシピと、それにマッチするワインをご紹介いたします!

①旬のホタテと春野菜のサラダ仕立て アンチョビクリームソース

一皿目は、旬のホタテと春野菜に、アンチョビの塩味がほんのりと効いたクリーミーなソースを添えた一品です。

手間もかからず、かつ見た目にも春らしいフレッシュ感が伝わってくるので、最初の一皿におすすめです!

▼レシピ(4人分)
帆立…8個
スナップエンドウ、グリーンピース、菜の花…量と種類はお好みで
飾りのハーブ、食用花
アンチョビ…50g
生クリーム…200ml
ニンニク…1/2片
チキンブイヨン…100ml(お湯に溶いた状態で)
片栗粉…適量
オリーブ油…10ml(ニンニク用は適量です)

▼作り方
~具材をゆでる~
①帆立は塩を加えた熱湯で1分ボイルし、すぐに氷水にとる。
②野菜はそれぞれ下処理をし、こちらも塩を加えた熱湯でさっと茹で、氷水にとる。
③それぞれ、キッチンペーパーにとり、しっかりと水気を切ってから冷蔵庫で冷やしておく。

★ここでポイント!
帆立は完全に火を通さず、中が半生くらいに、野菜は歯ごたえを残すぐらいの火入れにしてみて下さい!帆立のねっとりした食感と、野菜のしゃっきり感のギャップを楽しんでいただけます!

~ソースを作る~
下処理
①アンチョビはキッチンペーパーで油をふき取り、包丁で細かくたたく。
②ニンニクは芯を取り除き、みじん切りにする。
③ブイヨンは、あらかじめお湯に果粒のブイヨンを加え、溶かしておく(味はお好みの濃さでいいですが、アンチョビの塩気があるので、やや控えめがいいかも!)
④小鍋にオリーブ油とアンチョビをいれ、中火でそぼろ状になるまで炒める。

★ここでポイント!
アンチョビは、炒め始めてすぐはペースト状なのですが、炒めるにしたがって段々とほろほろとしてきます。ここまでしっかりと炒めてあげることにより、アンチョビ特有の生臭さもとれます!

⑤アンチョビにしっかりと火が通ったら、オリーブオイルをほんの少しいれて、ニンニクのみじん切りを加えて、香りを出す。

⑥ニンニクのいい香りがしてきたら、作っておいたブイヨンを注ぐ。(はねるかもしれないので、やけどには気をつけてくださいね!)

⑦中火のまま、ブイヨンが3/4量くらいになるまで詰める。

⑧生クリームを注ぎ、一煮立ちさせてから味を見て、足りなければ塩で調整する。

⑨最後に、水溶き片栗粉で濃度を調整し、冷ます。

★ここでポイント!
帆立と野菜にしっかりと絡むぐらいの濃度がいいですが、さっぱりと召し上がりたい方はお好みで濃度を調整してみて下さい!注意点としては、冷やすと濃度が増すので、お好みの濃度よりもやや薄いかな?くらいで止めてあげると、冷やしたときにちょうど良くなりますよ!

~仕上げ~
①帆立をお好みの厚さにスライス、野菜も食べやすい大きさにカットする。
②皿に、先にソースを敷き、その上に、帆立と野菜を乗せる。
③ハーブや花で飾りつけをして、仕上げにオリーブオイルをひと回し。

これで出来上がりです!盛り付けのアドバイスとしては、色味の多さは2〜3色ぐらいで抑えてあげると、見た目がぐっとおしゃれになります。

また、ソースはバーニャカウダとしても楽しめます。ポテトやセロリ、人参、大根などのスティック野菜、チェリートマトなどと合わせて食べても相性抜群です!

ソースをレンジで温めてあげると、より本格的なバーニャカウダが楽しめますよ!

おすすめのペアリングワイン

▶︎ジャコモ・フェノッキオ ロエロ アルネイス

こちらのワインは、北イタリアのピエモンテ州の白ブドウ品種、アルネイスから作られています。

洋梨や桃などの豊かな果実味と、心地よい爽やかな酸味やミネラル感があり、旬の帆立や野菜の生き生きとしたフレッシュ感、アンチョビソースのコクのある旨味にマッチすること間違いなし!

②牛モモ肉の赤ワイン煮 ポレンタ添え

二皿目は、牛のモモ肉を赤ワインでじっくりと煮込んだお料理です。口の中でほろほろととろけるお肉の食感に、思わずにんまり!付け合わせには、チンゲンサイと、ポレンタのグリルを添えました。

ポレンタは、イタリア北部で主に食べられている、とうもろこしの粉を煮込んだものです。近くに売っていない場合は、ポテトピューレなどでも相性はバッチリです!

赤ワインの煮込みは難易度が高くてちょっと・・・と不安がられるかもしれませんが、一つずつ手順を追って、ポイントごとに解説いたしますので、安心してくださいね!

▼レシピ(4人前)
牛モモ肉…500g(シチュー用カット)
玉ネギ…1/2個
人参…3/1個
セロリ…1本
トマト…1個
ニンニク…1片
ブーケガルニ…1束
トマトペースト…12g
強力粉…10g
赤ワイン…500ml
デミグラスソース…250g
バター…15g
サラダ油…60ml
生クリーム…適量
付け合わせ・青梗菜…適量
ポレンタ…100g
水…400~450g

▼作り方
~下処理~
野菜は全て皮をむいて(トマトはむかない)、やや厚め(5mmくらい)のスライスにする。

~肉を煮込む~
①モモ肉に塩と黒コショウを振り、サラダ油で全面に焼き色を付ける。
②肉を取り出し、その鍋にバターとにんにくを入れ、中火で香りを出す。
③トマト以外の野菜をいれて炒める。しんなりしたらトマト・トマトペースト・強力粉を入れさらに炒める。

★ここでポイント!
粉を入れることで、仕上がりに濃度が付きやすくなります。鍋底にくっつく感じが、べとべとからカサカサになるまで、中火でしっかり炒めてくださいね。

④粉がしっかりと炒まったら、焼いた肉・赤ワインを入れる。

⑤沸騰してきたらアクをすくい、10分ほどしてからブーケガルニをいれて火を弱火にする。

★ここでポイント!
最初に沸騰し始めてからは、出来るだけアクをすくいたいので火を落とさずに”ぼこぼこ”をキープ!10分ほど経ってあくがほとんど少なくなってからブーケガルニを入れて”くつくつ”と、弱火に落としてあげてください。

⑥たまになべ底を木ベラでこそげながら、弱火で3時間ほど煮込む。

⑦肉が柔らかくなったらバットに取り出す。煮汁にデミグラスソースを加え、さらに煮込む。

⑧濃度と味を見つつ、ちょうどよい味の濃さと濃度になったら、ザルで漉す。

★ここでポイント!
ザルで漉したときにはもう、野菜がクタクタになっているはずです。野菜を木ベラなどで押しながら、出来る限り全部押しつぶして、汁を絞り出してください。

⑨鍋に肉とソースを戻し、中火にかける。必要に応じて塩を加えて調整する。好みで黒コショウをかけてもOK。ひと煮立ちしたら火からおろして冷ます。

~付け合わせを作る~
①鍋に水をいれ、火にかけて沸騰させる。ポレンタの粉を振り入れ、木ベラで底が当たらないように混ぜながら、しっかりと火を入れる。(ポレンタは製品によって調理時間が異なると思うので、パッケージにかかれた作りかたの通りに調理してください。)

②火が通ったらバットに熱いうちに流し、表面を平らにしてラップをぴっちりと貼り付ける。

③冷蔵庫で冷やすとしっかりと固まるので、固まったらバットから取り出しカットする。グリルかフライパンで焼き色を付ける。

④青梗菜は塩を加えた熱湯で茹で、すぐに氷水にとる。

~仕上げ~
煮込んだ牛モモ肉とソース、付け合わせをそれぞれ温め、皿に盛る。生クリームをたらす。

これで出来上がりです!!

使うワインによって、仕上がりのコクや風味に違いが出ますので、慣れてきたらいろいろと別のタイプのワインを試してみてください。

でも、初めて作るときは、仕上がりのバランスが成功しやすく、凝縮感を楽しめるボルドー系(カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー)がおすすめです。是非試してみてください!!

おすすめのペアリングワイン

▶︎ラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ シラー

こちらは、太陽のさんさんと降り注ぐ南仏・ラングドックで、カベルネ・ソーヴィニョンとシラーから作られた、ブラックベリーなど黒系果実をぎゅっと絞ったような凝縮感を楽しめる赤ワインです。

また、タンニンもあまり強すぎないので、女性の方でも飲み疲れすることなく、お食事と共に最後まで楽しんで頂けると思いますよ!

いかがでしたか?ぜひご自宅で作ってワインと一緒に楽しんでみてください。きっと特別な「お家ペアリング」を満喫できると思いますよ!

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Tomoaki Sugawara

料理人
JSA認定ソムリエ

横浜で20年以上、料理人としての研鑽を積む。ソムリエ資格も持ち、料理人目線でのペアリング、ソムリエ目線でのペアリング、それぞれの視点から、料理とワインの最良の相性を追及し、メニュー作成に取り入れている。
リピーターゲストに直接自らが作った料理をサーヴし、相性の良いワインを勧める事も。好きなものは、料理(イタリアメイン)・お酒全般 (特にワインとシングルモルト)・バー・トレイルランニング・西洋画(ゴッホ・ロートレック)・花・読書(夏目漱石・江戸川乱歩・京極夏彦) Tomoaki Sugawaraの記事一覧 

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