ペアリングワイン

12月のシャンパーニュ地方のイベント、光をまとったエペルネの街「レ・ザビ・ド・ルミエール」

パリから電車で1時間半、車で2時間で行けてしまうシャンパーニュ地方。

シャンパーニュ生産における首都ともいえ、ユネスコの世界遺産としても登録されているエペルネ市のシャンパーニュ大通りにて12月開催される、レ・ザビ・ド・ルミエールというお祭りのレポートです。

レザビ・ド・ルミエールとは?

(画像提供 :エペルネ市)

フランスで「光の衣装」という意味の、毎年12月にエペルネ市にて開催されているお祭りです。

今年のスケジュールは12月8日(金)~10日(日)の3日間なのですが、そのうちの二晩、グラン・メゾンが軒を連ねる「シャンパーニュ大通り(アベニュー・ド・シャンパーニュ)」が輝くイルミネーションの光に包まれます。

夜はイルミネーションと花火、音楽とともに現れるバー・ア・シャンパーニュ(シャンパンバー)や普段公開していないメゾンが門戸を開き、昼には星付きシェフによるシャンパーニュを使った料理教室が開催され子どもに配られるなど、子どもから大人まで楽しめます。

日曜日の昼には、フランス全土から集まった約400台のクラシックカーのパレードがあり、この「光を纏った三日間」で約4万5千人の人々が訪れます。

昼のお楽しみ!この三日間のみ門戸を開くシャンパーニュメゾン

筆者が近年訪問した際には、普段訪問が出来ないポル・ロジェなども昼間にヴィジットを受け付けていて、醸造所を見せていただいたり、マチュザレムボトルを触らせてくれたり、(落とさないかヒヤヒヤしましたが・・・)最後にはなんと、上位キュヴェのウィストン・サーチャーチルを無料試飲させてくれました!!!

(ヴィジット受付けは時間等によるので要確認)

現時点で、今年に公開が決まっているシャンパーニュメゾンはポル・ロジェのみですが、来年以降増える可能性はあります。

イギリス王室御用達のエンブレムを戴く、エレガントで知的なシャンパーニュポル・ロジェ。

そのカーヴに入れるというだけでも、この3日間はシャンパーニュに行くしかないですね! (なお、普段からオープンしているモエ・シャンドンも、この期間通常通り訪問可能です。)

夜の見どころ!アベニュー・ド・シャンパーニュの過ごし方

夜は、アベニュー・ド・シャンパーニュの光のショーやパレードが必見です。

スペクタクル(見世物)が大好きなフランス人もうならせる、気合が詰まったイベントが目白押しです。 エペルネ市役所の建物に光を投射し、物語を音楽と共に奏でる(さながら巨大な紙芝居)の「ヴィデオ・マッピング」は、大人も歓声を挙げるほどの出来栄え。

シャンパーニュ大通りを散策していると、グランメゾンの軒先で開いているシャンパンバーがすぐに見つかるので、寒さに震えつつ、外付けの暖炉に集まっていただくシャンパーニュとおつまみのチーズ・生ハムは格別です。

この時期が旬の牡蠣を販売しているスタンドもありますし、数か所点在しているシャンパンバーのなかにはジャズバンドの演奏を聴きながら飲める場所もあります。

シャンパンバーは有料ですが、集まった人々の間に生まれる不思議な一体感(寒さのおかげ?)があって楽しいです。

「寒いですね」「こっちが暖かいですよ」と、集まったフランス人の人たちとも自然に会話が始まります。地元のシャンパーニュ生産者の人たちとも、こんな感じで知り合いになれるかも?

(下)シャンパーニュ大通りのパレード。

※画像提供 :エペルネ市

昨年(2016年)に始まったこの演出は、少しアジアのお祭りに似通っています。


エペルネ市主催のツアーに参加してみよう!

エペルネ市の観光局も、様々なツアーを用意しています。

・シャンパーニュ地方のブドウ畑を走るバスの中でのシャンパーニュとチョコレートのペアリングが楽しめるツアー(39€)

・日曜日のクラシックカーパレードを見学・シャンパーニュの畑を眼下に見渡すことのできるプライベートジェットツアー(50€)

ご興味のある方は、ぜひ観光局(Office de Tourisme Epernay)にお問い合わせください。


●ホテル

レ・クレイエール / LES CRAYERES

エペルネから30㎞ほど離れたランス市になりますが、シャンパーニュ地方を代表する5つ星ホテル、レ・クレイエール。豪華なつくりは、中世に迷い込んだ気分になります。


・ル・マノワール・デ・シャルム

「魅惑の古城」という名前がぴったりの、フランスのエスプリがたっぷりつまったシャンブル・ドット。
朝食もフランス人オーナーご夫妻のこだわりがたっぷりつまった、フルーツ・チーズ・美味しいバゲットがたっぷりな豪華な朝ごはんとなっています。

●行きかえりに訪問おすすめ近郊のメゾン

・シャンパーニュ アンリ・ジロー(アイ村)

家族経営のこのメゾンは、日本にも輸出・バーを出店していてお馴染みかと思いますが、なんといってもポイントは、近隣にあるアルゴンヌの森で選び抜かれた樹を使った木樽で熟成させており、キュベによってはそのアルゴンヌの木樽のソレラシステムを採用していること。

メゾンで雇っている木樽職人が実際に森のなかに入って、様々な条件下の樹(場所・日照量・樹齢)を選んで、サンプルとして小さく切り取りそれを口に含んで味を確認し、どれを木樽に使うか決めるそうです。まさに、テロワールを重視したシャンパーニュメゾン。

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浅野 ゆり

フランス歴8年のワイン・シャンパーニュエクスポーター
東京のフランスワイン・イベントで生産者のワインに対する思いに触れたことでワインに目覚め、産地めぐりをするためフランスへ1年半の間渡航。帰国後インポーターに勤務。その後ワインをより深く学ぶためフランスへ再渡航し、ワイン醸造学校での2年間の学生生活の後、ブルゴーニュのドメーヌで研修、2014年にフランスのワイン国家資格取得。ワイン輸出業者数社にて経験を積み、パリの一つ星レストランでのソムリエールも経験、「美味しいワインで幸せな時間づくり」をモットーに、シャンパーニュやその他ワイン産地の通訳案内もしている。趣味はワイン産地巡りと写真撮影、一歳の愛娘とのパリの公園巡り。 浅野 ゆりの記事一覧 

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