秋冬におすすめ!シナモンとワインのペアリング
日々、肌寒さが増す今日この頃。「季節の変わり目」ってなんだかドキッとするのは私だけでしょうか。
心地の良い秋風が徐々に肌を刺すような冷たさに代わり、ワインも少しボリューム感のあるものが飲みたくなりますよね。今日はこの季節に是非試して頂きたい「シナモンとワイン」のペアリングについてご紹介します。
シナモンといえば、「お菓子を作るのに買ったけれど、それ以降使う出番がない…」なんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方にもすぐにお試し頂ける内容ですので是非最後まで読んでみてくださいね。
ワインとお料理のペアリング、もっとシンプルに考えよう
ワインと料理とのペアリングを考えるとき、抑えたいポイントは2つ。
「ワインの香り」と「ワインの味わい」ですね。この2つがミスマッチしていると、ペアリングの相性もチグハグになってしまいます。
例えば、‟チョコレートのような深みのある香りの赤ワインに、レモンをギュッと絞ったカルパッチョ“。
いかがでしょうか?頭の中でイメージをしてみても、ベストペアリングとは言えなさそうですよね。
「ペアリング」と聞くとなんだか難しそうなイメージを持たれる方も多いと思いますが、実はこの2つのポイントを抑えておけばそう難しいものではありません。
ワインショップや酒屋さんで、ワインのポップ(ワインの紹介札)に「レモンのような酸味とフルーティーな味わい」と書いてあったとします。こんな時、皆さんはこのワインにはどんなお料理を合わせますか?
私がパッと思いついたお料理は、カプレーゼなどのフレッシュさを感じるようなお料理とイカリングフライなどの揚げ物系のお料理。
普段の食事を考えてみると、イメージしやすいですよね。
レモンのような爽やかな酸とフルーティーさ(果実のような酸味や甘み)のあるワインを合わせるなら、同じくフレッシュな味わいのお料理、もしくは揚げ物にレモンをギュッと絞るような感覚で揚げ物と合わせても相性が良いんです。
シナモンとワイン、なぜ合うの?
さて、ここからは今回の記事の本題です。「シナモン」と聞くと少しハードルが高いように感じるかもしれません。
しかしシナモンは赤ワイン(特にミディアム~フルボディのスタイル)に多く例えられる香りのひとつです。独特な甘い香りとスパイシーさを持つシナモン。
樽熟成したワインによく現れる香りで、中長期樽で熟成される芳醇なワインに多くみられます。
シナモンの香りが感じられるときに、ナツメグやクローブなど同類の香りとひとくくりに「スパイスの香り」と纏められることもあります。
ここで他のスパイス系の香りのペアリングを考えてみましょう。例えば「ナツメグの香り」と合わせる料理を考えるときには、ハンバーグにナツメグを少し多めに使うなど工夫をするとグッとペアリング度が上がります。
では、シナモンの香りに合うペアリングはどんなものが良いでしょうか?
今回はおうちでも簡単にお試し頂ける2つのペアリングをご紹介します。
おすすめのワインペアリング
①かぼちゃの煮付けにちょい足しシナモンアレンジ
日本の代表家庭料理の「かぼちゃの煮つけ」にシナモンをちょい足しするだけで、秋にピッタリのペアリングが簡単に出来上がります。
カボチャの煮付けは砂糖、醤油、みりんやお酒で煮込む日本の食卓を代表する副菜ですよね。
煮付けは、煮込むのに時間がかかるので作る時は一度に沢山作るなんて方も多いのではないでしょうか?
そんな時には、余った煮付けにシナモンを追加してマッシュすれば、それだけで簡単ワインに合う一品の出来上がりです。
カボチャの煮付け自体も赤ワインに合うのですが、シナモンを加えることでグッとペアリング度が上がりますよ。
そのまま、かぼちゃのサラダ風にして食べても美味しいですが、クリームチーズと一緒にバケッドにのせれば簡単だけど抜群に美味しいワインのつまみが完成です!
お好みでナッツなどを加えても良いですね。
【おすすめのペアリングワイン】
▶︎Carchelo Tinto Jumilla Bodegas Carchelo
・原産国:スペイン
・産地:フミーリア
・品種:モナストレル40%、テンプラニーリョ40%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%
・容量:750ml
スペインの土着品種であるモナストレル(ムールヴェードル)とテンプラニーリョ主体で造られるワイン。どちらもしっかりとした果実味が特徴の黒ブドウです。
香りはプラムやプルーンのような黒果実、シナモンのような少し甘めの香りに黒胡椒のようなスパイス―さも感じられます。味わいは、フルボディで果実味とタンニンがしっかり感じられます。
余韻まで長く果実味が感じられるので、かぼちゃのような食べ応えのあるお料理とも相性良しです。
②リンゴのシナモン煮
2つ目は作っておくと便利なリンゴのシナモン煮。作り方は簡単!
▼材料(3〜4人分)
・リンゴ…2個
・バター…大さじ4
・砂糖…大さじ2
・シナモンパウダー…大さじ1
▼作り方
①リンゴをくし切りにする。
②鍋を熱し、バターを加え溶けたら①のリンゴと砂糖を加えしんなりするまで炒める。
③水分が飛んできたらシナモンを加えて少し煮詰める。
これからが旬のリンゴ。頂きものなど、たくさんリンゴを持ち合わせているときなどにもおすすめです。
先にご紹介したカボチャのマッシュに合わせても良し、春巻きの皮に巻いて揚げれば簡単アップルパイ風にもなります。
また、赤ワイン、クローブなどと一緒に加熱しホットワインとしても楽しむことができます。活用の幅が広いので是非お試しくださいね。
【おすすめのペアリングワイン】
・原産国:フランス
・生産地:ローヌ
・品種:グルナッシュ80%、シラー5~10%、サンソー2~6%、カリニャン2~6%
・容量:750ml
フランスの南東ローヌ地方。北部と南部でワインのスタイルが異なりますが、赤ワインの生産量が多くシラーやグルナッシュを主体としたしっかりとしたボディのワインが特徴です。
ご紹介するワインは、ルナッシュをメインとして造られる南部のヴァン・トゥーエリアのワインです。
プラムのような熟した果実味にシナモンやクローブなどの樽熟成からくる複雑な香りが加わります。
味わいには、果実味と優しいタンニンを感じますが滑らかな飲み口でエレガントな印象もあります。
タンニンが柔らかく後味が強すぎないので、リンゴを使った酸味のあるお料理にも合わせやすいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ペアリングと聞くと、チーズとワインなど少し塩気のあるお料理をイメージされる方も多いと思いまうす。
しかし、シナモンの香りを感じられるワインには今回ご紹介したような甘みのあるお料理がとっても良く合います。
今の季節にピッタリなペアリング、是非試してみてくださいね!
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【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。
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