テレビやラジオの“今日の最高気温”を聞くたびに、日本は東南アジアにでもなってしまったのではないかと、耳を疑う今日この頃ですね。私はめっぽう夏の暑さに弱く、毎年夏バテ症状に悩まされるひとりです。

私の場合、そんな夏バテの救世主となるのが、以外にもワインなのです。食欲がないときにスパイスやハーブの香りがふわっと香り、食欲が戻ってきた、なんていう経験をされたことはないでしょうか？

暑い夏にカレーやスパイスの効いたエスニック料理が食べたくなるのも、そんな現象の一部ですね。スパイスやハーブの香りには「胃腸の働きを促し食欲増進効果」があると言われています。

かく言うワインは、他のアルコール類と比べて香りが豊かで、ハーブやスパイスの香りの特徴をもつものが多くあります。そのため、ワインを食前、食中に飲むことで食欲が湧き、夏の食欲を戻してくれる作用があると思います。これはワイン好きには朗報ですね。

夏におすすめなソーヴィニヨン・ブランの特徴

今回は、私と同じような夏バテ症状気味の方にもおすすめしたいワインとして、「ソーヴィニヨン・ブラン」をご紹介したいと思います。

「すっきりとした味わい」「青草のような爽やかな香り」など表現されることが多く、白ワインの中でも、すっきり爽やか系にカテゴライズされることが多い、ソーヴィニヨン・ブラン。

しかし、ひとことにソーヴィニヨン・ブランと言っても、産地や造り方によってその個性はさまざま。例えば、フランスロワール地方の銘醸ワインのひとつでもある「サンセール」は比較的酸度が高くシャープな味わいが特徴。

また、新世界で最もソーヴィニヨン・ブランの栽培で成功したともいえるニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランはハーブ香やトロピカルフルーツなどの個性が強いと言われています。

ひとえに「ソーヴィニヨン・ブラン」といってもワイン１本１本に個性があるのが、ワインの面白くもあり難しいと思われるポイントでもあります。

それでは、「夏におすすめなソーヴィニヨン・ブラン」はどのようなポイントを抑えたら良いのか、特徴をみていきましょう。

ポイントその① 柑橘系果実の香り

ソーヴィニヨン・ブランの香りを現す果実の特徴としては大きく２つ、

①レモンやライムなど柑橘系

②パッションフルーツやパインなど南国を想わせるトロピカルフルーツ系

があります。トロピカルフルーツ系果実の特徴をもつワインは、味わいも比較的ボリュームがあるものが多くなります。そのため、夏のじめっとした暑さを吹き飛ばすには柑橘系果実の特徴を持ったものがおすすめです。

ポイントその② ミントなどのハーブ類や青草の香り

次に、清涼感を与えてくれる大きな役目となるハーブや青草の香り。ソムリエ試験などでも、「ソーヴィニヨン・ブラン」が出題されたらラッキーと言われるほど、ソーヴィニヨン・ブランを特徴づける香りのひとつ。

目を瞑ってワイングラスを回せば、まさに大草原を思わせるような青草の香りは心身ともにリラックス効果があり、また食欲不振な胃腸を刺激してくれること間違いなしです。

それでは、実際におすすめしたい夏のソーヴィニヨン・ブランを、今回は私が専門とするニュージーランドワインに絞ってご紹介していきます。

間違いなし！夏バテにも効果的？なソーヴィニヨン・ブラン３選

①G.I. Boatshed Bay Marlborough Sauvignon Blanc

・原産国：ニュージーランド
・産地：南島 / マールボロ地方
・品種：ソーヴィニヨン・ブラン
・容量：750ml

安うまワインでおすすめな１本。ご紹介する3本の中でも柑橘系果実のニュアンスが一番強いタイプです。

ライムやグレープフルーツのような柑橘系の香り、味わいにはギュッと絞りたてのグレープフルーツのようなみずみずさを感じます。

フレッシュさ快活感が長く続き夏にピッタリなワインで、キリっと冷やして昼どきから飲みたいワインです。ラベルには、マールボロ地方のボートシェッドベイが描かれて夏らしい印象です。

【おすすめペアリング】

合わせるお料理は、ピクルスやシーフードサラダなどシンプルなお料理がおすすめです。よりペアリングを楽しむなら、サラダドレッシングをレモンベースに変えてみたり、サラダにフルーツをトッピングし、酸味を加えてみたりと、アレンジするのがおすすめです！

②Invivo X , Sarah Jessica Parker Sauvignon Blanc

・原産国：ニュージーランド
・産地：南島 / マールボロ地方
・品種：ソーヴィニヨン・ブラン
・容量：750ml

比較的よくワインショップや輸入食品店で見つけることができるこちらのワイン。

映画ドラマが大人気の『セックス・アンド・ザ・シティ』でお馴染みの俳優サラ・ジェシカ・パーカーがブランディングしたことでも有名なインヴィーヴォ × サラ・ジェシカ・パーカー。

※Wikipediaより

レモンやライムなどのスッキリとした香りが主体ですが、ハーブの香りがふわりと立ちアクセントとなります。味わいには、グレープフルーツやライムなどのビターさを伴う酸味を主体に感じます。

ハーブ香と若干のビターさがアクセントとなり、食欲を掻き立てられます。知名度だけではなく、味わいも納得のいくものなのでパーティーなどに１本持っていくと話に華が咲くかもしれません♪

【おすすめペアリング】

①のワインと比較し、少し味わいにボリュームがあるので、冷製パスタなどのお食事系メニューにもマッチします。フライドポテトなどの揚げ物系おつまみにも、ワインの酸がアクセントとなり、良いペアリングです。

③CLOUDY BAY Sauvignon Blanc Marlborough

・原産国：ニュージーランド
・産地：南島 / マールボロ地方
・品種：ソーヴィニヨン・ブラン
・容量：750ml

3,000円～のミディアムレンジの価格帯のワインをお探しなら、『ニュージーランドワインといえば』のクラディベイのフラッグシップワインがおすすめ。

ご紹介した３本の中で、一番ハーブや青草のニュアンスが強いワインです。味わいは、青リンゴのようにすっきり爽やかな甘み、レモンピールのようなやや複雑な酸味と苦味が特徴。

香りの立ち方、味わいの余韻の長さともに満足感が高い１本です。もうひとつ上のレンジになると、香り、味わいの複雑さが増すので、夏にすっきりとした味わいを求めている方はこちらのCLOUDY BAY Sauvignon Blanc Marlboroughがおすすめです。

【おすすめペアリング】

３つの中で味わいに一番奥深さがあるので、合わせるお料理も白身魚のグリルや鶏肉のソテーなどメインのお料理に合わせて食中酒として楽しむのがおすすめです。グリルやソテーをする際、トッピングにハーブを添えるとまたグッとペアリング度が上がりますよ！

まとめ

いかがでしたでしょうか？この夏の暑さはもうしばらく続きそうですが、この時期にこそ楽しめるワインペアリングを楽しみながら、夏をエンジョイしましょう！

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