ワインに合う!ドライトマトちょい足しアレンジ料理
ワインは好きだけど、合わせる料理を用意するのが面倒だから結局いつも缶ビール&チューハイ。なんていう方、実はワイン好きにも多いのではないでしょうか?
特に、家庭に並ぶ和食と合わせるワイン選びには、ほんの少しコツが必要です。なぜなら、和食の味付けは出汁を効かせ素材そのものの味を引き出すものや、調味料も塩コショウ・醤油といった比較的シンプルな風味のものが多いからです。
こういったシンプルな味わいのお料理に、香りがとても華やかなワインや、タンニンしっかりのフルボディワインを合わせると、お料理の風味やうまみが引き立たず、アンバランスな印象になってしまいます。
今回は、そんなお悩みを一気に解決してくれる「ちょい足し」アレンジレシピをご紹介します。

ペアリング度一気にアップ!
ドライトマトちょい足し料理
家庭料理にちょい足しするだけで、ワインとの相性をグッと上げてくれる魔法のような食材、それが「ドライトマト」です。ドライトマトは、その名のとおりトマトを乾燥させたもので、イタリア料理などでお馴染みですね。
トマトを乾燥させることで、旨みがギュッと凝縮し、さらに深い味わいになるので、旨みをアップさせたいときに重宝します。ある程度、保存が効くのでストックしておくと料理の幅が広がりますよ!

ドライトマトの基本の使い方
ドライトマトは、もちろんそのまま食べることも出来ますが、乾燥していて固いので、お湯やオリーブオイルなどに漬けて柔らかく戻す必要があります。

★お湯で戻す場合
ドライトマト全量の倍のお湯を加え、10分程放置します(例:50gのドライトマトであれば100ccのお湯)。
戻し湯にも旨みが凝縮されているので、スープなどに加えて使ってくださいね。
*煮物や炊き込みご飯など、油をあまり使わずに仕上げるお料理には、お湯で戻す方法がおすすめです。

★オリーブオイルで戻す場合
ドライトマト全量の約3倍のオリーブオイルを加え、1日程放置します(例:50gのドライトマトであれば150ccのお湯)。※お好みで、にんにくやローリエ、オレガノなどのハーブを加えて香りを出してもOK!
*炒め物やパスタなど、油を使って調理するお料理にはオイルで戻したドライトマトがおすすめです。
ドライトマトちょい足しアレンジ料理
①豆腐 冷奴

「刻んでのせるだけ」の超絶シンプル料理ですが、このシンプルさが、極力火を使って料理をしたくないこの季節にはおすすめです。
カットした冷奴に、みじん切りしたドライトマト、お好みで紫蘇やみょうがなどの薬味をのせて塩をふりかければ完成。洋風に食べたい時は、オイル漬けを。
さっぱり食べたいときは、お湯で戻すドライトマトがおすすめです。トマトの旨みと酸味が加わり、少し食べ応えのある冷奴には、ワインも酸味と飲みごたえを重視して選んでみましょう。
【おすすめのペアリングワイン】

▶︎Pink Pinot Lawson's Dry Hills
おすすめするのは、4種のブドウ品種からつくられるロゼワイン。ピンクグレープフルーツや、木苺などフレッシュなフルーツの香りが特徴です。
味わいは、ミネラル感があり、ふわりと感じるタンニンと、細く長く続く酸味も加わり複雑さがあります。
・原産国:ニュージーランド
・産地:マールボロ
・品種:ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング
・容量:750ml
②肉じゃが

続いては、家庭料理の王様「肉じゃが」のちょい足しアレンジです。野菜とお肉を煮込んで、あとひと煮立ちというタイミングでドライトマトを加えます。
人参の代わりにドライトマトを加えると、いつもと違った洋風な味わいの肉じゃがになります。味付けも、出汁つゆとお砂糖をいつもより少な目にして、その分お塩で調整すると、ちょうど良いバランスになりますよ。
そんな旨みたっぷりな肉じゃがに合わせたいペアリングワインは、イタリア南部プーリア州を代表する黒ブドウ「プリミティーヴォ」です。
果実味がたっぷりな赤ワインなので、色々な食材の旨みが凝縮された肉じゃがに合わせることで、旨みの相乗効果が生まれます。
【おすすめのペアリングワイン】

▶︎Primitivo Puglia I.G.P. Colpasso
ブラックチェリーのようなベリー系の香りと、ほのかにコーヒーのような香ばしさも感じます。
味わいには、チェリーやブルベリーのように熟した甘みと酸味を同時に感じるような果実味が溢れます。
中程度のボリューム感で、トマト系の料理に良く合います。
・原産国:イタリア
・産地:プーリア
・品種:プリミティーヴォ
・容量:750ml
③ドライトマトのパスタ

こちらは、ドライトマトを使った料理の定番とも言えるかもしれませんが、簡単でとても美味しいので是非紹介させてください。
適当な大きさにカットしたドライトマトに、お好みでツナ缶やカリッと焼いたベーコンを加え、塩コショウで味を整えます。茹でたパスタ(冷製でも可)に混ぜて紫蘇やバジルなどの薬味を添えれば完成です。
簡単なのに、満足感の高い1品。時短料理なのでランチにもおすすめです。
ペアリングワインとしておすすめしたいのは、綺麗な酸味としっかりとした味わいで、オイル系パスタにもピッタリなオレンジワインです。
【おすすめのペアリングワイン】

▶︎Orange Wine Aransat NV Borgo Savaian
ブドウの果皮をジュースに漬け込むスキンコンタクトという製法でつくられるため、見た目からは想像できない複雑な味わいを楽しむことができます。
香りはアプリコットなどのしっかりとした甘み、オレンジピールのような柑橘類のニュアンスも感じます。
味わいは、しぼりたてのピンクグレープフルーツのような爽やかな果実、白コショウやミントなどハーブ系の複雑さも感じられ、口に含んだ瞬間から、余韻まで徐々に変わる味わいを楽しめます。
・原産国:イタリア
・産地:フリウリ= ヴェネツィア ジュリア
・品種:ピノ・グリージョ
・容量:750ml
まとめ

トマトが旬を迎えるこれからの季節、安くて大量にプチトマトを買った時などは、少し手間を加えて自家製ドライトマトを作ってみるとまた一段と美味しさが増すかもしれません。
今回ご紹介したちょい足しアレンジの他にも、いつもの家庭料理にドライトマトを加えるだけで、グッとワインとのペアリング度が上がりますよ!是非、お試しください。
《関連記事》
・夏の太陽!トマト料理に合うワイン5選
・簡単!手作りドライフルーツとワインペアリング
・プリミティーヴォの代表ペアリングとは?

【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。
高橋 宗子の記事一覧
新着口コミ
ワインペアリングを楽しめるお店、レストランを探す
都道府県から探す