みなさんは「シャルキュトリー」をご存じでしょうか？

シャルキュトリーはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、日常生活の中ではたくさんの人々に楽しまれています。

今回は、ワインに合う食材としてシャルキュトリーについてお話させていただきます。美味しいペアリングなども紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

シャルキュトリーとは？

シャルキュトリーとはフランス語で『食肉加工品』を指す言葉です。身近なものではソーセージやハムなどがあります。

肉の保存性を高める方法として発達してきたシャルキュトリーの歴史は、ギリシャ時代まで遡れる程と言われています。

材料や製法もさまざまで、ハムのような「塊肉」やソーセージのような「ひき肉」などがあります。ジビエや家禽など肉の種類もたくさんあり、製法もまた「非加熱」や「加熱」「燻製」など多種多用なタイプがあります。

代表的なシャルキュトリーを紹介

数多くあるシャルキュトリーのなかから、いくつかの代表的なシャルキュトリーを紹介します。日本でも馴染みがあるので、ご存じの方も多いと思います。

①パテ
ひき肉やフォワグラなどを型にいれ、焼いたものを指す。型の名前から「テリーヌ」と呼ばれることもあります。また、似たシャルキュトリーにリエット（脂煮にしてほぐしたもの）があります。

②生ハム
加熱をせずに塩漬けにした豚肉などを吊るして乾燥させたもの。長時間かけて自然乾燥させた肉は水分が抜け、旨味が凝縮されています。

③ソーセージ
ひき肉を塩や香辛料で調味して、動物の腸などに詰めた伝統的な保存食。ハムよりも古くから作られていたと言われています。ドイツ語ではヴルスト。

シャルキュトリーはワインに合うの？

旨味がたっぷりとあり、塩味に加え、ハーブやスパイスの香り、燻製や白カビの風味など、シャルキュトリーがワインに合う要素はたくさんあります。

フランスではシャルキュトリーとワイン、どちらも古くから愛されている食材であり、食卓を彩る大切なものです。

ワインに合うシャルキュトリーとのペアリング

◎コッパ

コッパは、豚の背肉で作る生ハムです。カポコッロとも呼ばれるこの生ハムは、もも肉で作る生ハムとは違った風味を楽しむことができます。

通常の生ハムよりも熟成期間が長く、濃縮された旨味が噛めば噛むほど広がります。

コッパは、今ではオンライン販売でも手に入りやすくなっており、保存も効くので一押しのシャルキュトリーです。

【コッパに合わせたいワイン】

▶︎イエルマン シャルドネ

原産国：イタリア
産地：フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア
品種：シャルドネ 100％
アルコール：13%
容量：750ml

イタリアのフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州を「現代白ワインの聖地」と評されるまでにした造り手がイエルマン。

イエルマンのシャルドネは、フレッシュな柑橘の香りと豊かな果実味のバランスが秀逸。このワインは、コッパと合わせるとより果実味が豊かに感じられます。

◎パテ・ド・カンパーニュ

「田舎風パテ」と呼ばれるフランスの伝統的な家庭料理であるパテ・ド・カンパーニュは、豚肉やレバーなどを型に入れ、焼きあげる料理です。

スパイスやベーコンなどのアレンジで、家庭ごとに違う味わいになるのも魅力です。

【パテ・ド・カンパーニュに合わせたいワイン】

▶︎M.シャプティエ コート・デュ・ローヌ ルージュ ベルルーシュ

原産国：フランス
産地：コート・デュ・ローヌ
品種：グルナッシュ / シラー
アルコール：14.5%
容量：750ml

スパイスをたっぷり使うパテ・ド・カンパーニュにはスパイシーなワインが好相性。シャプティエのコート・デュ・ローヌ ベルルーシュは、胡椒やナツメグなどの香りやロースト香があり、お互いを高めるマリアージュになります。

滑らかなタンニンが、パテ・ド・カンパーニュの油分と風味を包み込みます。ぜひ、一度は体験していただきたい組み合わせです。

◎フエ カセーロ

こちらは、スペイン・カタルーニャ地方で古くから作られているサラミソーセージ「フエ カセーロ」です。

自然の白カビによって熟成し、濃厚な旨味と白カビ由来の独特の風味を持っています。

ナッツのような香りもするので、オークの香りがする白ワインや熟成を経た赤ワインとの相性も抜群です。

【フエ カセーロに合わせたいワイン】

▶︎ブレッド＆バター シャルドネ

原産国：アメリカ
産地：カリフォルニア
品種：シャルドネ 100％
アルコール：14.5%
容量：750ml

ブレッド＆バターは、とてもリッチな風味の白ワインです。オーク樽の使い方が絶妙で、パンやバニラ、アーモンドなどの複雑な味わいが魅力です。

白カビは、アーモンドやパン、トーストの風味と非常によく合います。フエ カセーロの風味にも負けない豊かなワインの香りが口中で調和する感覚をお楽しみください。

おわりに

いかがでしたでしょうか。ワインに合う食材「シャルキュトリー」について、簡単に説明してきました。

日頃のおつまみに加えて、より充実したワインライフを送っていただきたいと思っております。

気になるシャルキュトリーやペアリングがあったら、ぜひ試してみてくださいね。

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