ペアリングワイン

ワインに合うスパイスを探せ!ワイン好きのためのスパイスカレー作り

ワインには様々な香り、たくさんの味わいが含まれています。その中でもワインに深みや奥ゆきを与えるのに重要なのがスパイスの香り。

コリアンダーの香りやクローブの香りなど、みなさまも耳にしたことがあるのではないでしょうか?

ナツメグやカルダモン、クミンやオールスパイス…これらはワインに使われる主な香りの表現ですが、ある料理も連想させます。それは「カレー」です。

今回は、ワインに合うスパイスを探し、ワイン好きのためのスパイスカレー作りを紹介します。自分好みのスパイスカレーとワインペアリングはとても楽しい体験ですので、ぜひチャレンジしてみてください。

好みのスパイスはどれ?ワインに合うスパイスを探そう!

ひとくちにスパイスと言っても、香ばしい香りのスパイスや甘い香りのスパイスなど香りは様々ですよね。

そこで、今回は香りの特徴から、自分好みのスパイスと、そのスパイスに合うワインを探していきましょう。

「爽やかでほんのり甘い香りが好き」という方は…
①カルダモン×シャルドネ

ほんのり甘く、それでいて爽やかなカルダモンがぴったり。ワインはシャルドネで作った白ワインを合わせてみると爽やかな香りがより感じられ、カレーの香りを高めてくれます。

「エキゾチックでスパイシーな香りが好き」という方は…
②クミン×リースリング

カレー風味の骨格であるクミン。エキゾチックな印象とカレーらしいスパイス感がリースリングの香りと好相性。ぜひ試して欲しいワインペアリングです。

「コクのある甘い香りが好き」という方は…
③オールスパイス×グルナッシュ

ケーキやチャイなどにも使われるオールスパイス。シナモン、クローブ、ナツメグの全ての香りを持つと言われている万能スパイスです。3つの香りとも赤ワインの形容されるスパイスであり、特にグルナッシュは相性抜群です。

自分好みのスパイスが見つかったら、さっそくスパイスカレーを作ってみましょう!

今回紹介しているカレーに使うカルダモン、クミン(シード)、オールスパイスは、スーパーでも気軽に手に入れることの出来るスパイスです。

オリジナル!ワインに合うスパイスカレーを作ろう!
①カルダモン香るバターカレー × シャルドネ

カルダモンの甘く爽やかな香りをしっかりと活かしたバターカレーにアメリカ産のリッチなシャルドネをペアリング。意外と簡単に出来るバターカレーなのでおすすめです!

▼材料(2人前)
鶏むね肉 (皮なし)…250g
有塩バター…30g
すりおろしニンニク…小さじ1
玉ねぎ…1/2個
カットトマト缶…300g
◇カレー粉…大さじ2
◇無糖ヨーグルト…100g
☆カレー粉…大さじ1
☆ターメリック…小さじ1
☆コリアンダー…少々
☆カルダモン…少々
◎生クリーム…100ml
◎塩…小さじ2
◎砂糖…小さじ4

▼作り方
① 玉ねぎをみじん切りにします。

② 鶏むね肉は一口大に切り、◇と一緒にジップ付き保存袋に入れ揉み込みます。冷蔵庫で1時間寝かせます。

③ 鍋に有塩バターを溶かし、すりおろしニンニク、1を中火で玉ねぎが透き通るまで炒めます。

④ ☆を加え、弱火で1分程炒めます。

⑤ カットトマト缶を加えたら中火にして、よく混ぜます。沸騰したら弱火にし、5分程煮込みます。

⑥ ②を加え、よく混ぜ中火でかき混ぜながら煮ます。沸騰してから弱火で5分程煮込みます。

⑦ ◎を加えて中火にし、沸騰したら火を止めます。

⑧ 器に盛り、生クリームをかけ、イタリアンパセリを飾って完成です。

▼POINT
自分の好みに合わせてコリアンダーとカルダモンを調節してみてください。香りがしっかり感じられるくらいがワインと好相性です!

【おすすめのワイン】

▶︎ブレッド&バター シャルドネ

ふくよかでリッチな味わい。甘いバニラのような香りが漂い、とてもクリーミーな印象のワイン。コストパフォーマンスにも優れた1本です。ぜひカルダモン香るバターカレーとのペアリングを試していただきたいです。

原産国:アメリカ
産地:カリフォルニア州
品種:シャルドネ
スタイル:白ワイン(Dry)

②クミンたっぷりキーマ × リースリング

クミンのエキゾチックな香りとリースリングの特徴的な香りがベストマッチ。リースリングらしいオイリーな触感がカレーのスパイスを包み込みます。ニュージランドのオフドライ(辛すぎない)リースリングと楽しんでみてください。

▼材料(2人前)
牛豚合びき肉…200g
玉ねぎ…1個
カットトマト缶…200g
☆すりおろしニンニク…小さじ1/2
☆すりおろし生姜…小さじ1/2
☆クミンシード…少々
カレー粉…大さじ1.5
◎コンソメ顆粒…小さじ1
◎塩…小さじ1/2
◎黒こしょう…小さじ1/2
サラダ油…大さじ1
パセリ…少々

▼作り方
① 玉ねぎは粗みじん切りにします。

② フライパンにサラダ油、☆を入れ弱火で熱し、香りが立ったら1を入れて中火でしんなりするまで炒めます。

③ 牛豚合びき肉を入れて、炒めます。

④ カレー粉を加え炒め合わせたら、カットトマト缶と◎を入れ時々混ぜながら水気がなくなるまで中火で10分ほど煮ます。

⑤ 盛り付けて完成。

▼POINT
自分の好みに合わせてクミンシードの量を調節してみてください。エキゾチックな香りがニュージランドのリースリングと相性抜群!

【おすすめのワイン】

▶︎フラミンガム クラシックリースリング

こちらのワインは、ニュージーランドで造られるリースリング。やや甘みを残しており、そのおかげでボディがふくよかに感じられます。スパイシーなカレーと相性抜群のリースリングです。

原産国:ニュージーランド
産地:マールボロ
品種:リースリング
スタイル:白ワイン(Off-Dry)

③オールスパイスの万能ビーフカレー × グルナッシュ

シナモン、ナツメグ、クローブの全ての香りを持つオールスパイスを使ったビーフカレー。赤ワインととても相性の良い3つの香りが牛肉もワインもどちらも引き立てます。すね肉を柔らかく煮るまでが大変ですが、挑戦する価値のあるペアリングです。

▼材料(2人前)
牛すね肉…200g
塩こしょう…小さじ1/2
玉ねぎ…1個
ニンニク…1片
水…500ml
有塩バター…10g
カレー粉…30g
薄力粉…20g
カルダモンパウダー…小さじ1/4
塩…小さじ1/2

▼作り方
① 玉ねぎは半分に切り薄切りにします。

② ニンニクは包丁の腹で潰します。

③ 牛すね肉は一口大に切り塩こしょうを振ります。

④ 鍋を中火で熱し有塩バターを溶かし2を炒めます。

⑤ ニンニクの香りが立ったら1を入れ中火で飴色になるまで炒めたら3を入れ焼き色を付けます。

⑥ 水を加え蓋をして牛すね肉がやわらかくなるまでアクを取りながら弱火で60分ほど煮込みます。

⑦ フライパンを弱火で熱し、薄力粉を入れ茶色っぽくなるまで20分ほど木べらで混ぜながら炒めます。

⑧ カレー粉、カルダモンパウダーを加え、弱火でさらに10分ほど炒め合わせたら有塩バターを加え混ぜ合わせ、ひとまとまりになったら火から下ろし⑥に入れ混ぜ合わせます。

⑨ 弱火で加熱し粉っぽさがなくなり、とろみがついたら塩を加え混ぜ合わせ火から下ろします。

⑩ お皿に盛り、粗挽き黒こしょう、パセリをかけて出来上がりです。

▼POINT
すね肉を煮込む際に赤ワインを加えてもGood!オールスパイス×牛肉×赤ワインは安定感のある組み合わせです!

【おすすめのワイン】

▶︎ボデガス・アタラヤ ラヤ

力強さと滑らかさを兼ねそろえたスペインの赤ワイン。コストパフォーマンスに優れたこのワインは、デイリーワインにぴったり。黒い果実を中心にクローブやナツメグの香りが広がり、シームレスにカレーへと繋いでくれます。

原産国:スペイン
産地:カスティーリャ・ラ・マンチャ
品種:グルナッシュ30% モナストレル30%
スタイル:赤ワイン(フルボディ)

おわりに

ワインととても関係が深く、ワインの楽しみを更に盛り上げてくれるスパイスたち。様々なスパイスを使った自分好みのスパイスカレーと一緒にワインを楽しんでみてくださいね。

ゆっくり過ごしたい週末に、ちょっと頑張った自分へのご褒美に、美味しいワインのある食卓で素敵な時間を過ごしましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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鈴木 佑馬

ワインショップ経営
JSA認定ソムリエ&WSET Level3

老舗リゾートホテルのソムリエから始まり、ワインショップ勤務、ワインインポーター勤務を経て、「ワインの楽しみをたくさんの人へ」という想いのもとに地元である千葉県木更津市にワインショップ「すずきCELLAR」を開店。
気軽に相談出来るソムリエとして、ワインの楽しみを広げていく活動をしています。 鈴木 佑馬の記事一覧 

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