ペアリングワイン

お酒に弱い人も飲みたくなるスペインワインの飲み方5種

スペインのハモン・セラーノが手に入ったときやパエリアを作ったときには、ぜひ飲み物もスペイン風に楽しみましょう。

今回はワインをたくさん飲めない方もスペインワインをじっくり楽しめる飲み方をご紹介します。

もちろん、スペインワイン以外のワインでも作れます。

サングリア クラシカ(クラシックサングリア)

サングリアは、スペインの飲み物の中で一番有名ですが、実はスペインではあまりバルやレストランに置いていません。

観光客の多いレストランではサングリアがあるようですが、実際のところサングリアは家庭でいただく飲み物です。

好みのワインに好みの味付け、フルーツでそれぞれの家庭のサングリアがあるので、ご紹介するレシピを元にあなた好みのサングリアを作ってください。

スペインのスペイン語辞書(El Diccionario de la Real Academia)によるとサングリアとは「水とワイン、砂糖、レモンとその他の果物などを混ぜたもの」 と出ています。

スペインやポルトガルで19世紀ごろに農作業の合間に飲み始めたそうです。

しかし、私が調理学校で習ったサングリアはもう少し贅沢で水ではなくオレンジジュースで割っています。

▼材料
・ワイン 1リトル(いわゆるテーブルワインと呼ばれるくらいのワイン)
・オレンジ 2個(ジュースを絞る)
・桃 2個(2cm程度の大きさに切る)
・砂糖 小さじ2
・コワントロー(好みで)
・氷

▼作り方
1.ピッチャーに氷以外の材料を全て加え、軽く混ぜて冷蔵庫へ。
2.少なくとも2時間放置し、氷を入れたグラスに注いでいただきます。

もしもっとアルコールの弱いものが良いという場合は、オレンジジュースを増やすか、炭酸水で割っても美味しいです。

サングリア・イタロ-ヘレサーナ(Sangría italo- jerezana)

基本的にサングリアは自由に作られますが、こちらはイギリスでもよく飲まれるシェリー酒を使ったサングリアです。

シェリー酒はスペイン語でヘレスと言いますが、アンダルシアの西部、へレス・デ・ラ・フロンテーラが主な産地です。

シェリー酒とイタリアのリキュール「リモンチェッロ」をプラスしてイタリアンヘレス風サングリア(サングリア・イタロ-ヘレサーナ)と名付けられました。

へレス・デ・ラ・フロンテーラのあるカディス県はお魚の美味しいエリアですが、このサングリアもお魚料理にぴったりです。

▼材料
・シェリー酒(辛口タイプ)1カップ
・セブンアップやキリンレモンなどレモン風味の炭酸飲料1カップ
・好みでお砂糖を少しだけ
・リモンチェッロ 大さじ1 好みで増量可能
・りんご 1個、オレンジ 2個、レモン 4分の1
・ミントの葉

▼作り方
1.果物をよく洗って薄い輪切り(りんごの芯やオレンジの白いところは取り除く)
2.大きめの水差しに、シェリー酒を注ぎ、次に炭酸飲料、最後にリモンチェッロ。
3.果物をプラスし、好みでお砂糖を入れ、5分以上そのままにしておきます。
4.飲み始める前に氷をたっぷり入れて、ミントの葉を飾ります。

リモンチェッロはレモンの皮をたっぷり使った南イタリアのリキュールです。

イタリアでは自宅でも作るそうですが、ボトルに入ったリモンチェッロはスペインでも人気。

日本でもいろいろなイタリア製のリモンチェッロが販売されています。炭酸水で割るだけでも美味しいです。

アグア・デ・バレンシア(el agua de Valencia)

アグア・デ・バレンシア、つまりバレンシアの水という意味です。バレンシアといえばオレンジですから、たくさんオレンジを使っています。

カバはスペインのスパークリングワインです。ハーフボトルもあり、シャンパンよりずっとリーズナブルです。

▼材料
・オレンジ 5個
・砂糖 大さじ1
・カバ(またはシャンパン)オレンジジュースの半量
・ジン(少量)
・ウォッカ(少量)

▼作り方
1.オレンジジュースを作ります。オレンジジュースを作るのが面倒なら果汁100%のジュース400cc。
2.カバとオレンジジュースを混ぜます。
3.ジンとウォッカ、好みでお砂糖を入れ、軽く混ぜます。
4.氷を入れたグラスに注ぎます。

ティント・デ・ベラーノ

ティント・デ・ベラーノは安くてスペインではバルで一番飲まれている飲み物です。作り方もシンプルで家でもよく作られています。

ペットボトル入りも売っていますが、ペットボトル入りは、思春期の若者が安く飲み会をするために利用するだけ。ワインの質が悪いのであまりおすすめできません。

もちろんワインは安いワインで良いのですが、味にも関係するので安くても好みのワインを使いましょう。

ティントは、インクで染まったという意味もありますが、赤ワインのことです。ティント・デ・ベラーノは夏の赤ワインという意味。

ガセオサ、またはシホンと呼ばれる炭酸水を赤ワインと混ぜるだけです。ガセオサは甘味料が入っていますが、シホンはガスの入った水です。

▼材料
・赤ワイン
・炭酸水(ファンタレモンなどでも可)
・レモン薄切り
・好みで氷

▼作り方
混ぜるだけ。
基本はワインと炭酸水を同量入れますが、お酒に弱い人はワインを少なめにします。

昔から飲んでいたのだと思ったのですが、作られたのは1960年代だそうです。

スペインに観光客が訪れるようになって、サングリアより安く気軽に飲めるようにとバルで提供し始めました。

オビスポ(Obispo)

最後にスペインのカクテルを紹介します。オビスポとは司教様のこと。教会にいらっしゃる司祭より上の位にあるカトリックの高位聖職者ですが、なぜこの名前が付いているのかはわかりません。

▼材料
・レモン 半個
・オレンジ 1個
・ワイン グラスに半分
・氷
・砂糖

▼作り方
1.レモンとオレンジはジュースを絞ります。
2.シェーカーに絞ったジュースとその他の材料を入れてシェークします。
3.グラスに注いでできあがり。

シェーカーが無い場合はグラスに入れてよくかき混ぜても大丈夫です。

スペインのワインの飲み方5種で会話がはずむ

軽いおつまみだけのパーティーでも楽しめるスペインワインの飲み方5種類を紹介しました。

簡単にできて、テーブルが華やぎますね。

今回ご紹介したスペインのワインを使った飲み物は、以下の5種類です。

・クラシックサングリア
・サングリア・イタロ-ヘレサーナ
・アグア・デ・バレンシア
・ティント・デ・ベラーノ
・オビスポ

果物の輪切りやハーブの葉っぱなどでおしゃれに飾ってください。

吉原 久美子

スペイン在住20年で現在アンダルシア在住。
アンダルシアにて調理師免許を取得し、スペイン中を歩き回っています。
クラシック音楽とワインを楽しむ毎日。 吉原 久美子の記事一覧 

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