しとしとと降る⾬。カーテンを開けても、空は曇っていて気分は晴れない。低気圧で気持ちも少し落ち込んでいる。今⽇開けようと思っていたワイン、やめてしまおうかな…

それ、少し待ってください！実は「⾬の⽇だからこそ楽しめるワイン」があるんです。憂鬱な⾬の⽇が、特別な⽇に変わるワインをご紹介します。

⾬の⽇だからこそ楽しめるワイン

湿度の⾼い⽇は、⾹りが更に濃縮され、ワインの⾹りが⽴ちやすくなります。また、⾬の⽇は嗅覚が敏感になるため、幾層にも重なった複雑なワインの⾹りをさらに楽しむことができるのです。

⾬の⽇には⼟の⾹りや⾹⽔の⾹り、いつもより匂い⽴つような気がしませんか？「⾬の⾹りがする」そんな⾔葉が思わず出てしまうほど、⾬の⽇は嗅覚が敏感になっているのです。

⾬の⽇に選ぶなら⽩ワインがおすすめ

⾬の⽇はいつもより嗅覚が敏感になるうえ、湿気と低気圧で、体も重くなっているので、渋みや熟成を感じる⾚ワインは少々重すぎるかもしれません。では、どんなワインが合うのでしょうか？ズバリ「⽩ワイン」です。

⽩ワインにも複数種ありますが、今回おすすめしたいのは、「アロマを楽しめて重さを感じない爽やかな⽩ワイン」。グレープフルーツや⻘りんご、柑橘系の⾹りを楽しめるソーヴィニヨン・ブランやシャルドネがおすすめです。

たった⼀つ選ぶならこの⽩ワインがおすすめ！

▶︎メゾン・ルロワ コトー・ブルギニョン・ブラン

ロマネ・コンティの共同オーナーを努めていた、マダム・ラルー・ビーズ・ルロワ。「神の⾆」と呼ばれる、天才的なテイスティング能⼒を持った⼥性醸造家で、世界⼀有名な⼥性醸造家といっても過⾔ではありません。メゾン・ルロワのワインはどれも素晴らしいのですが、こちらの「コトー・ブルギニョン・ブラン」は値段以上のワイン。

コトー・ブルギニョンは、フランスのINAO(国⽴原産地・品質研究所)が2011年に認定したアペラシオン（原産地統制呼称）です。ブルゴーニュ地域のヨンヌ、コート・ドール、ソーヌ・エ・ロワール、ローヌの4県に加えて、ボージョレ地区の全域を含むエリアに認められる単一品種、またはブレンドによるワインです。

⽩ワインでは、アリゴテ、シャルドネ、ムロン、ピノ・ブラン、ピノ・グリの品種であればその⽐率は決まっていません。⾼品質なワインを親しみやすい価格で飲めるのは、これが⼀つの理由です。

コルクを開け、グラスに注ぐと⻩⾦⾊のワイン。そのまま⿐からゆっくりと⾹りを嗅ぐとレモン、グレープフルーツ、オレンジの爽やかなアロマ。⽔分量の多い空気に爽やかな⾹りが溶け合います。

少し時間が経つと、オレンジの果実の⾹りから⽪の⾹りへ変化。桃の⾹りも混じってきます。新鮮で、⽢い⾹り。⾬の⽇の影響もあり、桃を絞ったジューシーな果汁が周りに溢れているようです。

⼝に含んでみると、まろやかな⼝当たり。綺麗な酸で、雑味がなく、⽢みとの調和が取れたシルクのようにエレガントなワインです。

⾬降りの⽇に、なめらかで美しいシルクをまといながら、⾬⾳をBGMにワインを飲む…最⾼ですね。

ちょっと贅沢するならコレ！

▶︎メゾン・ルロワ モンタニープルミエ・クリュ

⾬の⽇、気分が落ち込んでしまうこともあるかもしれません。そんな時は、少し贅沢な⽩ワインを楽しでみるもよいかもしれません。

モンタニーは、ブルゴーニュ地⽅ですが、⽇本ではあまり知名度が⾼くありません。しかし、知名度こそ低いですが、⾼品質なワインを⽣み出す地域です。

最近は、その⾼品質さに注⽬度が⾼くなってきており、値段の⾼騰も⼗分にありえます。今はまだ価格を抑えられているため、狙い時といってもいいでしょう。

外観は、濃くなり始めた⻩⾦⾊。⾹りは透明感のある⻘りんごにグレープフルーツ、爽やかでフレッシュなアロマは、⾬の中でも⼼地よさを与えてくれます。

口に含んだ時のアルコール感は強め、塩気やスパイシーさも感じます。スワリングしてゆっくりとアロマを嗅ぐと、奥の⽅には⽩桃とアカシアの花、若々しさの中に、ふと⼤⼈の表情が⾒えます。

⾬の⽇に⼼地よいスパイス、ミネラルと綺麗な酸がルロワらしいバランスの良さを感じさせます。コトー・ブルギニョンよりもしっかりとした⾻格のワインです。

いかがでしたでしょうか。今回ご紹介をしたワインなどを飲んで、⾬の⽇にゆっくりと⽔の中に沈んでいくような感覚を味わうのも楽しいですよ。