一度食べたらハマってしまう「ハロウミチーズ」とワインのペアリング
「ワインとチーズ」は言わずもがな、切っても切れない縁で結ばれたペアリングですよね。しかし、ひとくちにワインとチーズといっても“モッツアレラとフレッシュな白ワイン”、“チェダーチーズと果実味豊かな赤ワイン”のようにペアリングの幅も無限大。
今回ご紹介するのは、まだ日本ではあまり馴染みのない「ハロウミチーズ」とワインのペアリング。一度食べたらはまってしまうこと間違いなしの新感覚チーズとワインのペアリングです。
チーズの種類
ハロウミチーズの紹介の前に、はじめにチーズの種類について簡単に押さえておきましょう。チーズの種類は、大きくナチュラルチーズとプロセスチーズの2つに分けられます。
ナチュラルチーズとは、動物の乳を固め発酵させたものをいいます。モッツアレラやゴーダ、ゴルゴンゾーラなど、チーズ専門店などで売られ、チーズそのものに名前がついたものがナチュラルチーズに当たります。
ナチュラルチーズは製法等で大きく7種類に分けられます。
①フレッシュタイプ:モッツアレラ、マスカルポーネなど
②白カビタイプ:カマンベール、ブリーなど
③青カビタイプ:ゴルゴンゾーラやロックフォールなど
④ウォッシュタイプ:マンステール、モン・ドールなど
⑤シェーブルタイプ:サント・モール・ド・トゥレーヌなど
⑥セミハードタイプ:ゴーダ、カンタルなど
⑦ハードタイプ:コンテ、チェダー、ラクレットなど
一方でプロセスチーズとは、ナチュラルチーズを原料として乳化剤などで固めたチーズのことをいいます。使われるチーズは1種類とは限らず、複数のチーズがミックスされていることがあります。
一般的に、私たちが家庭で使うとろけるチーズや、スーパーで目にする6Pチーズやさけるチーズなどはプロセスチーズに当たります。
ハロウミチーズとは?
ここからが本題のハロウミチーズの紹介です。ハロウミチーズとは羊や山羊の乳から造られるセミハードタイプのチーズ。英語では、Halloumiと表記され、日本語ではハローミチーズ、ハルミチーズなどと言われることもあります。
原産は、地中海に浮かぶ島国「キプロス」。地中海の中でも、レバノンやシリアという中東の国々に近いということもあり、中東の国々やエジプトなどで馴染みのある食材です。
ハロウミチーズの特徴は、何といっても今までに食べたことのない「モキュモキュ」といった食感と「焼いても溶けづらいこと」です。今まで食べてきたどんなチーズの代わりとも言えない新感覚のチーズです!
【ハロウミチーズの美味しい食べ方】
(基本の食べ方)
0.5mm~1cmほどの厚さにスライスし、熱したフライパンでこんがりと焦げ目がつくまで焼きましょう。ハロウミチーズは、そのまま食べてももちろん美味しいですが、色々なアレンジを効かせて楽しむこともできます。時間が経つと固くなってしまうので、熱いうちに食べるのがポイントです!
(生野菜と一緒に)
サラダにトッピングしたり、バケットに挟んでサンドイッチにしたりするのがおすすめです。ハロウミチーズは塩気が効いているので、生野菜と一緒に食べるとそれだけで味のアクセントになりますよ!最近は、ベジタリアンレストランでお肉の代わりにハロウミチーズを使ったバーガーやサンドを見かけることもあります。
(グリルした野菜やお肉と一緒に)
野菜やお肉と一緒に串焼きに。ピンチョス風にアレンジしても良いかもしれません♪また、グリル野菜に焼いたハロウミチーズをのせて食べるのもおすすめ。特にトマトとの相性は抜群です!是非お試しあれ。
(少し変わった食べ方も)
蜂蜜やシロップをかけて、甘じょっぱくして食べるのも一味違った楽しみ方でおすすめです!
ハロウミチーズとのおすすめペアリングワイン
私がハロウミチーズを知ったのは、ニュージーランド滞在時。ご存知の通り、羊の数が人口よりも多いことで知られるニュージーランド。ハロウミチーズも定番のチーズです。
小腹が空いた時に、食べたい分だけカットしてワインと一緒にアペリティフ(食前酒)として楽しむ。そんなひと時がとても心地よい時間でした。
ハロウミチーズは、噛み応えのあるしっかりとした食感ですが、割と淡泊であっさりとした味わいなので合わせるワインもすっきりとしたものがおすすめです。
・原産国:ニュージーランド
・産地:マールボロ / 南島
・品種:シャルドネ
・容量:750ml
ニュージーランドシャルドネは、北島のホークスベイやギズボーンが注目を集めていますが、南島で造られるシャルドネは果実味が豊かでニューワールドさを感じる味わいでまた違った良さがあります。
ゴールドウォーターワイナリーは、マールボロ地方の西部に位置し、小規模なワイナリーです。製造するワインのバラエティも多くはありませんが、1本1本外れのない高品質なワインが揃います。
こちらのシャルドネは、アプリコットや白桃、レモンやライムのような柑橘系の果実が感じられます。フレンチオークのほのかなトースト香もふわっと香ります。
味わいは、ある程度のボリューム感がありますが、すっきりとした酸が後から現れ、スムーズな飲み口にまとまります。ハロウミチーズをのせたサラダや、チーズサンドにこのワインを合わせれば、晴れた日のランチに持ってこいのペアリングです♪
▶︎Private Bin Rose Villa Maria
・原産国:ニュージーランド
・産地:ホークスベイ / 北島
・品種:メルロー主体
・容量:750ml
しっかりした食事と合わせるなら、ベリー系の果実味溢れるロゼワインがおすすめです。ロゼワインといっても、薄いピンク色でフレッシュなもの、コーラルピンクで割としっかりとした味わいのものなどがあります。
ハロウミチーズは塩気がしっかりと効いたチーズなので、ワインもある程度ボディにボリュームのあるものを合わせるのがおすすめです。
ヴィラマリアは、ニュージーランド国内でも大手ワインメーカーで北島、南島各地にヴィンヤードを保有しています。ヴィンヤードの規模は大きいものの、その多くの畑でオーガニック認証を受けています。
こちらのロゼは、メルローを主体としたミディアムボディの味わい。イチゴのようなフレッシュなベリー系の果実味と、カシスのように熟したベリー系の果実味を感じられます。
口に含むと、白コショウのようなスパイシーさも加わり、味わいに複雑味が感じられます。グリルしたハロウミチーズ、野菜、お肉にこのロゼを合わせれば、少しおしゃれなバーベキュースタイルにもってこいです!
まとめ
ラクレットにブッラータなど、次々に新しい流行が生まれるチーズ。次の流行はハロウミチーズになるかもしれません。一度食べたらハマってしまうこと間違いなしです!
まだハロウミチーズは食べたことがない、という方は是非おすすめのワインと合わせてお試しくださいね♪
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【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。
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