ペアリングワイン

旅するワイン!ボルドー地方の自然派ワイン

ワインを飲んで旅をしよう

今回ご紹介するのは、ワイン好きなら一度は観光に訪れたいボルドー地方です。ボルドー地方はなんと言ってもフランスを代表するワイン産地としてよく知られていますね。

旅の予習にボルドーワインとお料理を合わせて楽しみませんか?長い年月をかけて擦り合わされてきたこの地の伝統的なフランス料理とワインの相性の良さは格別です。

こちらはランプロワー・ア・ラ・ボルドレーズ。現地でもあまり目にすることができないヤツメウナギの赤ワイン煮込みです。ビストロやレストランでは通常のメニューには載っておらず、サジェスチョンというその日のおすすめメニューで運が良ければ注文することができます。こちらはポイヤックなどの熟成した赤ワインと合います。

他にもアンギーユというフランスの鰻、ポイヤックの仔羊、アルカッション湾の牡蠣、ホワイトアスパラガスなど数多くの特色豊かな食材を使ったお料理もそれぞれボルドー産のワインと良く合い、日本でも有名なお菓子カヌレはボルドー産の甘口ワインソーテルヌと相性良く楽しめます。

お取り寄せ食材とワインペアリング

ネットで購入できるボルドーや近郊のおすすめ食材と相性の良いワインを紹介します。飲食店に卸されずに余ってしまっていたり、プロが使う食材が手に入りやすくなっていますので、是非ご活用くださいね。

▶︎ホワイトアスパラガス

こちらは、ボルドー産のベストシーズンに収穫されたホワイトアスパラガス!収穫して直ぐにCAS凍結しているので、約1分ほど常温に置き、ピーラー等で皮をむき、凍結した状態のまま茹でたりフライパンで焼き上げてください。

まるでフレッシュのホワイトアスパラガス?!と間違えるほど冷凍の技術が上がっていますね。合わせるのは勿論相性抜群の繊細なミネラルと優しい果実味を感じるボルドー産の白ワインです。

▶︎シャトー・オー・マレ・ブラン

ボルドー地方のガロンヌ河とドルドーニュ河に挟まれたアントル・ドゥ・メール南部に1920年創業のシャトー・オー・マレがあります。ビオロジック栽培を行っていて、アルザスの自然派生産者マルク・テンペが修行した場所でもあります。

ステンレスタンクで発酵し、木樽で7ヶ月熟成させた白ワインからはグレープフルーツ、黄桃のコンポート、白い花やその蜜の香りが感じられ、味わいは丸みのある豊かな果実味にピュアで繊細なミネラルとまろやかな酸味が優しく広がります。

ホワイトアスパラガスのみずみずしい甘さを引き立ててそっと寄り添ってくれます。

* 原産国:フランス
* 産地:ボルドー
* 品種:セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン
* 生産者:シャトー・オー・マレ
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

▶︎バザス牛

こちらは、フランスで品質保証の証であるラベル・ルージュ認定の最高級バザス牛のランプ肉です。バザス牛は、ボルドー近郊のバザス村を中心にした限られた地域で春から夏は牧草地で放牧され、冬の期間は牛舎で肥育されます。

その歴史は古く13世紀に遡り、謝肉祭で飼育業者が神への忠誠を誓うため村の司教に牛肉を献上する際に、ブロンド・アキテーヌ種とバザス種の品種を選んで肥育したのが始まりです。一流シェフにも愛される繊維の細かさと旨味は一度食べたら忘れられない美味しさです。

合わせるワインは、是非とも紹介したいボルドーの自然派ジェラール・デスクランブの赤ワインです。

▶︎シャトー・ルネッサンス・エルヴェ・アン・バリック

こちらは、現当主のオリヴィエに譲る前に、父ジェラールが造った最後のワイン。カシスのリキュールやドライプルーン、クローブやナツメグ、針葉樹林やミントなどの爽やかで落ち着く香りに、野趣のある香りがほんのりと感じられます。

タンニンが熟成によって熟れて豊富にありながらも滑らかに変化し、滋味深く落ち着いた味わいがゆったりと広がります。こんなにも心を揺さぶられるボルドーワインがあったなんて!今のオリヴィエのワインと比べ、無骨でどこかホッとするような自然な風味が魅力的です。

赤身の肉の旨味が際立つバザス牛のランプは繊維はきめ細やかなため、タンニンがこなれた赤ワインがちょうど良いバランスでマッチします。

* 原産国:フランス
* 産地:ボルドー
* 品種:メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン
* 生産者:ジェラール・デスクランブ
* 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
* 容量:750ml

ボルドーの赤ワインと良く合う!ボルドレーズソースの作り方

牛肉や羊肉、鰻でも赤ワイン煮込みや赤ワインソースのお料理が多いボルドー地方。それもそのはず、お手頃価格のボルドーの赤ワインには赤ワインソースが良く合うのです!

今回はステーキにピッタリなボルドレーズソースの作り方を紹介したいと思います。

【材料(2人分)】
・赤ワイン…350ml
・フォン・ド・ヴォー…200ml
・バター…30g
・エシャロット…1個
・塩・胡椒…適量

【作り方】
①エシャロットをみじん切りにし、鍋にバター10gを加え、溶け始めたらエシャロットを加え、極弱火で炒めていきます。
②赤ワインを鍋に加えて弱火で1/4まで煮詰めます。
③フォン・ド・ヴォーを加え1/3まで煮詰めます。

【-お肉を焼きます-】
④ お肉を焼いたフライパンに赤ワインを50ml入れてアルコールを飛ばして旨味たっぷりの脂とお肉のジュを含ませます。
⑤ ③のソースに④のソースを加えて弱火でさっと沸かしたら一度火を止めます。
⑥ ソースを濾してから再び一煮立ちさせて、塩胡椒と冷たいバター20gを入れて素早くかき混ぜて乳化させたら完成です。

早速ステーキに添えていただきましょう!このソースはバターを使ったリッチなテイストなので、霜降りのお肉ですと少しクドイ味わいになってしまいますが、脂肪が多くない赤身の部位のお肉に凄くよく合います。是非お試しくださいね。

ボルドー産の食材は希少であまり出回らないものであったり、鮮度が大切な食材も多いです。なのでボルドー産のものが日本で手に入らなくても、日本産の食材を上手に使ってボルドー風に調理したりと工夫してボルドーワインと合わせて楽しんでみるのもおすすめです。

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Haruka Kageyama

JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」、「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。 Haruka Kageyamaの記事一覧 

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