ペアリングワイン

至福のひととき♪シャンパーニュを更に美味しく楽しむコツ

シャンパーニュの魅力

シャンパーニュを飲むと心が浮き立つ。そんな感覚を感じたことはありますか?

落ち込んでいる時にはふわりと優しく元気を与えてくれて、良いことがあった時や、人生の節目にはウキウキと心が浮き立つような高揚感を与えてくれる。味わいだけではない特別な感覚を覚えると、より深くシャンパーニュの魅力にハマっていきます。

『シャンパーニュって高い割に美味しくない。スパークリングワインで充分!』

『何度も飲んでいるけれど、そこまで美味しいかわからない。』

など、本当に美味しいシャンパーニュと出逢っていない方や、魅力に気がついていない方、シャンパーニュが気になってきたという方々にオススメの楽しみ方を紹介させていただきます。

シャンパーニュをより楽しむポイント

シャンパーニュはとても繊細で、温度、湿度、グラス、空気との接触の長さや大きさなど、もっと言えば保存の状態など、非常に繊細に影響を受けて香りや味わいとなって映し出します。

拘れば拘るほど美味しいシャンパーニュを楽しむことができるので、ご自宅でシャンパーニュを飲む際には是非試してみてくださいね。

グラス

シャンパーニュの風味を存分に楽しみたいなら、細長い形状のフルートグラスは不要です。泡立ちの美しさを眺めるためなら良いですが、フルートグラスは表面積が狭いので香りが立ち難く、アルコールの揮発ばかりが強く感じられてしまうからです。そして、グラス選びはシャンパーニュの価格や色で分けずに、個性によってグラスを選びましょう。

数あるブランドの中から特におすすめなのは、シャンパーニュ地方のグラスメーカー『LEHMANN』のグラスです。このグラスは世界的なシャンパーニュのソムリエのフィリップ・ジャメスが監修したデザイン。空気と触れ合う面が広いので、それによって立ち昇った香りが窄まった口によって留まり、香りを感じやすくなります。

シャンパーニュの二つ星レストランでシェフソムリエを務めた伝説的なソムリエであるフィリップ・ジャメス。シャンパーニュを知り尽くした彼が監修したからこそ表現できたグラスのフォルムと質感です。

ムッシュジャメスの佇まいや提案の仕方、ワインサーヴはとても優しいトーンで、エレガント、そして美しかった。このグラスはシャンパーニュの魅力を引き出してくれる彼の存在を感じさせるようなグラスです。

★シャンパーニュの個性によるグラスのタイプ分けについて

ちゃんとしたレストランではよくシャンパーニュの個性に合わせたグラスを選んでくれますよね。それは、同じシャンパーニュでもグラスによって風味が全く違って感じられる為です。そのシャンパーニュの個性を生かすグラスを選ぶことが出来れば、何倍も美味しく楽しむことができます!

◎酸が強めでキレのあるスッキリ系のタイプ
細めで小さめなチューリップグラス、グラスの厚さは薄めの質感がより合っています。

◎果実味が豊かでややコクのあるタイプ
中程度の大きさのチューリップグラス、より香りを感じられるよう口が窄まっている形状が合っています。

◎熟成感が感じられ、コクが豊かなタイプ
プレステージキュヴェに多いタイプですが、空気に触れさせて香りを引き出す為にやや大きめのチューリップグラスで、こちらもより香りを感じられるよう口が窄まっている形状が合っています。因みに、今回おすすめさせていただいた『LEHMANN』のグラスはこちらのタイプです。

温度計

シャンパーニュは味わいにもよりますが、9℃から14℃くらいにかけて温度帯による味わいの変化を楽しむのがオススメです。開けたては9℃、そこから段々と温度を上げていって14℃くらいになるまでどのように風味が変化していくのかを楽しみ、そのシャンパーニュの好みの温度帯を見つけてみてください。

そして、お料理の温度に合わせて、冷たい前菜と合わせる際には冷やしめで、温かい前菜、メインディッシュなどは温度高めで合わせるとより相性良く楽しめます。

ソムリエの中には、よくボトルを触って何度くらいか感覚で提供される方が多くいますが、ボトルの外側と中身のワインでは温度が違います。ワインを上中下に分けて測ってみても温度が異なります。温度計を用いて測定するのがより正確に適温を知ることができるのでおすすめです。

こちらは『ThermoPro』の防水デジタル温度計です。僅か3-4秒で温度が測定できます。13.6cmの長いプローブもワインの瓶口から挿して温度を測るのにとっても便利です。

エアレーション

シャンパーニュは泡を楽しむものだと思っている方には驚かれてしまうかもしれませんが、ものによってはシャンパーニュのエアレーション(ワインに空気を含ませること)がオススメです。

まだヴィンテージが若く香りが閉じてしまっているシャンパーニュや、いわゆる熟成の谷の状態で香りが出てこないシャンパーニュ、泡が溶け込むくらい長期間熟成したシャンパーニュでもデキャンタを使って奥に潜んだ香りを引き出すことが出来ます。

抜栓して香りを嗅いだ際に、冷え過ぎている訳ではないのにあまり香りが感じられなかったら、是非試してみてくださいね!それによって泡は少なくなってしまうかもしれませんが、驚くほど複雑で芳醇な香りが引き出されます。

こちらは、ドイツの『Zalto』というメーカーのデンクアートシリーズのCARAFE No.25。軽量で繊細なデザインにもかかわらず、食器洗浄機対応の耐久性も兼ね備えています。表面積が広すぎず、程よく空気に触れてシャンパーニュの芳醇な香りを引き出してくれます。

シャンパーニュを飲む前のひと手間

グラスの中に15ml程のシャンパーニュを注ぎ、グラスの底の部分を軽く掴むように持ち、脚の部分を軽くつまんでグラスの内部をシャンパーニュでマスキングするために回転させます。そうした後にシャンパーニュを注ぐことによって、スワリングすることなくシャンパーニュの香りをより楽しむことができます。

一人でも多くの方にシャンパーニュの魅力を知っていただければ幸いです。

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Haruka Kageyama

JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」、「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。 Haruka Kageyamaの記事一覧 

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