Rock 'n' Roll好きに!おすすめの自然派ワイン

Rock 'n' RollとVin Nature
造り手も飲み手もロックン・ロールが好きな方が自然派ワインが好きという確率の高さを感じたことはありませんか?
エチケットのデザインなどファッション的な要素もそうですが、精神的な思想までロックン・ロールと自然派ワインは通じるものがあると感じます。
ロックン・ロールを定義するのは少し難しいですが、世に言われているのが個人個人が抱えている社会的背景への怒りと、その世界から自らを解き放つ思想を表したものということ。
自然派ワインは非効率的な生産を選び、原産地呼称にこだわらず、自らの思想を貫く姿勢に共通する精神があるのかもしれません。
今回はロックン・ロール好きにおすすめの自然派ワインを紹介します。お気に入りのロックン・ロールを聴きながら、乾杯しましょう♪
リキッド・ロックン・ロール

音楽とワインのある人生を愛するアレクサンダー・バーンと、友人のキム・ファレルが2013年に設立したリキッド・ロックン・ロール。
彼らのワインは、オーストラリアやブルゴーニュの名だたる名門ワイナリーで経験を積んだ若い二人がこれから世界へ挑んでいく挑戦的な姿勢を感じさせてくれます。

このワインは、手摘みのネッビオーロを野生酵母による発酵、 古樽で澱と共に16ヶ月熟成し、軽くフィルターをかけて、瓶詰め時に必要最低限の極少量のSO2を添加し瓶詰めされました。
イチジクのコンポートやダークチェリーの熟度の高い香りに、アニス、シナモンなど甘やかなスパイスの香り。滑らかな口当たりに、まろやかな果実味と豊富ですがよく溶け込んだタンニンが優しく纏まって余韻も長く続きます。
『クリーンなワインは良いロックン・ロールと同じ。エネルギーに溢れ、良い気分にさせてくれるだろう?』彼らの言葉通り、活力が湧いてくるワインです。
* 原産国:オーストラリア
* 産地:ヴィクトリア州
* 品種:ネッビオーロ
* 生産者:リキッド・ロックン・ロール
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
ヴィーニュ・ド・ババス(セバスチャン・デルヴュー)

セバスチャン・デルヴューは、とあるワイナリーで栽培と醸造の責任者を務めていましたが、自然派の生産者マルク・アンジェリと出会って大きな影響を受け、彼のようなワインを造りたいと気持ちを抑え切れずに退職し、パトリック・デプラとともに伝説となったグリオットを立ち上げました。今は惜しまれつつ解散し、それぞれのドメーヌでワイン造りを行っています。
SO2を一切添加せず、ハード・コアな自然派の造り手として知られていますが、彼はロック・ミュージックをこよなく愛するミュージシャンでもあります。そのため、ワインにもロックン・ロールへの愛が溢れた茶目っ気たっぷりの名前を付けています。

このワインは、樹齢63年を越えるグロローとロックン・ロールを捩った名が付けられています。ブルーベリーやクランベリーなど小さな粒の果実をすり潰した香り。スミレや紅茶、梅昆布茶のような野生酵母由来の香りも感じられます。
出汁感のある旨味エキスとチャーミングな果実感がしなやかに広がり、スパイシーな風味が余韻に良いアクセントとなっています。樹齢を重ねて自然と収量が抑えられ、根が地中深くに伸びたグロローの奥深い味わいが感じられます。
* 原産国:フランス
* 産地:ロワール
* 品種:グロロー
* 生産者:セバスチャン・デルヴュー
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
ドメーヌ・ジュリアン・ピノー

ロワールの大御所クロ・ロッシュ・ブランシュが引退の際に大事な畑を譲り、未来を託したのが若手生産者ジュリアン・ピノーです。

▶︎ブラン イズ・ディス・イット ドメーヌ・ジュリアン・ピノー
このワインは、ジュリアンがドメーヌで造る初ヴィンテージのワインで、ザ・ストロークスの1stアルバム名を冠しています。樹齢64年のソーヴィニヨン・ブランを全房のまま3週間醸した後プレスし、ストッキンジャー製の新樽で21 ヶ月発酵・熟成・SO2無添加で瓶詰め。
蜂蜜漬けのオレンジ、ホットケーキなど香ばしい香り。熟度が高くエキス分が高い果実味に、柑橘果皮の様な心地良い苦味が纏まって、身体に沁み入るような味わい。
初めてのヴィンテージに掛ける想いが伝わってくる素晴らしい完成度。魂に訴えかけるかのようなジュリアンのワインは、まるでジュリアン・カサブランカスの歌声のようです。
* 原産国:フランス
* 産地:ロワール
* 品種:ソーヴィニョン・ブラン
* 生産者:ドメーヌ・ジュリアン・ピノー
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:500ml

JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」、「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。
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