暑すぎず寒すぎず、なにをするにも気持ちが良い新緑の季節。そんな季節には、少し早めの時間からワインを開けてさらに気分を上げたくなります！

この時期、朝晩はまだ肌寒いから赤ワイン派という人、気分は初夏！すっきり白ワイン派という方どちらもいらっしゃると思います。どちらとも決められない！という方におすすめしたいのがピノ・グリから造られるワインです。

「ピノ・グリ」という名前は聞いたことがあるけど、実際に飲んだことはない。そんな印象の方も多いかもしれません。ワインにはその土地に根付く土着品種などを含み多くのブドウの種類があり、試してみたいけどなんだかんだ味も香りもよくわからない！ワインを飲み始めたばかりの頃の私はそう思っていました。

ワインショップへ行っては、「冒険もしてみたいけどどれを選べばよいか分からない」と心の中でつぶやき、結局なんとなく聞いたことのある「シャルドネ」と「カベルネ」の２択でワイン選びをしていたことを今でも覚えています。

今回、ご紹介するピノ・グリは白ワインのブドウ品種です。白ブドウの中でも、アロマティックな香りと苦味からくるコクのある味わいが特徴。すっきり爽やかな白ワインとも、樽が効いてリッチな白ワインとも違った個性があり、まさに今の季節にピッタリなワインなんです！

ピノ・グリってどんなブドウ？

ピノ・グリは、フランス・ブルゴーニュ地方原産のブドウです。ピノ・ノワールの変異種でイタリアでは“ピノ・グリ―ジョ”、ドイツでは“グラウブルグンダー”または“ルーレンダー”と呼ばれています。

生産地域によってワインのスタイルが異なり、芳醇さボリュームを感じるタイプと酸が効いたすっきりとしたタイプがあります。いずれも黄金がかった少し濃いめの色が特徴です。

ほとんどは辛口ワインですが、ドイツのルーレンダーは甘口ワインが有名です。ロゼワインや最近流行りのオレンジワインとしても使われることが多いブドウです。

フランスやイタリア、ドイツなど旧世界のピノ・グリに加えて近頃ではアメリカやニュージーランドなど新世界でもピノ・グリが注目されています。

今回は、私が大好きなニュージーランド産ピノ・グリを２本おすすめのペアリングと合わせてご紹介します。

おすすめ！ニュージーランド ピノ・グリ2選

ピノ・グリはソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワール、シャルドネに次いで、ニュージーランド国内で4番目に生産量が多いブドウ品種です。ワインショップやスーパーのワイン売り場でもピノ・グリコーナーがあるほど人気のあるワインです。

ニュージーランドのピノ・グリは中程度のボリュームと凝縮感、そして少し酸が効いた味わいのものが多いです。ピノ・グリは白ワインの中でも味わいに厚みがあるため、野菜はもちろん魚や肉など食材を選ばず合わせることができるのでデイリーワインとして家庭で重宝されています。

洋梨やリンゴの蜜、アカシアや蜂蜜など甘美さを感じる香りとほろ苦さと落ち着いた酸の味わいが特徴です。香りからのイメージと味わいにギャップがあることが、他の白ブドウ品種と違った魅力ではないかと思います。

①Mount Riley Pinot Gris

・原産国：ニュージーランド
・産地：マールボロ / 南島
・品種：ピノ・グリ
・容量：750ml

青リンゴや洋梨のようなアロマ、レモンやライムのようなビターさと爽やかな酸も後から加わります。全体的にドライな印象ですが、スパイスのニュアンスも加わり様々な味わいの変化を楽しめる一本です！

《おすすめのペアリング》

ペペロンチーノや春キャベツのパスタなど、オイル系パスタに良く合います。パスタのオイリーさが、ピノ・グリのほろ苦さと爽やかな酸で調和されます。ワインに中程度の厚みがあるので豚肉のグリルやバーニャカウダなど少しボリュームのある味わいの料理とも良い相性です。

②East Coast Pinot Gris

・原産国：ニュージーランド
・産地：イーストコースト（マールボロ、ワイパラ、ギズボーン）
・品種：ピノ・グリ
・容量：750ml

東海岸の３つの異なる産地のブドウをブレンドし造られたワイン。白い花やリンゴの蜜、蜂蜜のような甘美な香り。口当たりはまろやかで、やわらかい酸味と苦味が余韻まで続きます。１０００円台で試せるコスパの良いニュージーランド　ピノ・グリです！

《おすすめのペアリング》

香りが華やかなので、料理の味付けが濃いものではなくシーフードのマリネや蒸し鶏などさっぱりとしたタンパク性のお料理との相性が良いです。マリネや蒸し鶏にオリーブオイルをかけて、レモンやライムを添えるとさらに抜群のペアリングになります！

まとめ

「普段あまりピノ・グリは飲まない」「どんな味かわからないから今まであまり挑戦してこなかった」そんな方は是非この機会にピノ・グリを飲んでみてはいかがでしょうか？

今回ご紹介しきれなかったロゼやオレンジワインなどまだまだピノ・グリの魅力は語り切れません！皆さんのワインライフをさらに楽しくしてくれると思います☆