ペアリングワイン

ワインに合う手作りディップとおすすめワイン

日本は、本当においしいもので溢れた美食大国ですよね。

コンビニに行けば、オリジナルスイーツが並び、ファストフードも世界でお馴染みのハンバーガーショップに限らず、朝から晩まで営業する牛丼屋までバラエティが豊富です。

そして、お腹をすかせて店内に入れば、3分も待たずに温かいご飯が到着。冷凍食品やインスタント食品のクオリティも高く、綺麗な器に持って出せば、手作りと言われても疑いようがないほどの味わい。

また近頃では、輸入食材ショップも増え、海外に行かずとも世界各国の食材が手に入り、食の選択肢は世界でも類に見ない豊富さだと思います。

1,000円もあれば、満足いく食事がいくらでも手に入るので、ついつい出来あいのものを選びがちになってしまうのも頷けます。

しかし、私はやはり一から手をかけた手作りの味が大好きです。これは、家で過ごす時間を大切にするニュージーランドで改めて感じたことです。

休みの日に、手作り料理を囲んで友達とワイン片手に時間を過ごす。料理を作る時間も含めて、そのゆったりと流れる時間は、利便性や味わいのクオリティ以上に心をリラックスさせる効果がありました。

前置きが少し長くなりましたが、今回は今度のお休みに試したくなるような、ワインに合う簡単手作りディップのレシピ&合わせて楽しみたいワインをご紹介していきます。

ワインにピッタリ!ディップレシピとおすすめワイン3選

《鱈のブランダード》

ブランダードは、フランス南西部ラングドック地方の郷土料理。ワインエキスパート・ソムリエの教本で紹介されていて、作ってみたのをきっかけにその美味しさにハマってしまいました。ジャガイモと鱈を炒め、牛乳で煮込み、マッシュする簡単なお料理です。

シンプルながら、鱈の旨みが存分に味わえるので、魚介好きの日本人にも好まれる味わいだと思います。スーパーでも気軽に手に入る鱈の切り身で作ることができますので是非試してみてくださいね。

▼材料(2~3人分)
・塩鱈…2切れ
・牛乳…150ml
・ジャガイモ…1個
・玉ねぎ…1/4個
・にんにく…ひとかけ
・ローリエ(あれば)…1枚
・塩コショウ…少々
・オリーブオイル…大さじ1.5

▼作り方
① ジャガイモの皮を剥き、半分に切り3,4mmの厚さにスライスし水にさらす。玉ねぎとにんにくも3㎜程の厚さにスライスしておく。
② 鍋にオリーブオイルを引き、にんにくを炒め香りが出てきたら、ジャガイモと玉ねぎを炒める。
③ ②に皮を取り除いた鱈を加え軽く炒める。
④ ③に牛乳、ローリエを加え水分が飛ぶまでかき混ぜながら熱する。
⑤ 水分が飛びジャガイモを木べらで潰せるくらいになったら、④をフードプロセッサーで攪拌させる。
⑥ 冷ましたら出来上がり。

《合わせたいワイン》

▶︎CRAGGY RANGE CHARDONNAY

・産地:ホークスベイ / 北島
・ワイナリー:クラギ―・レンジ
・品種:シャルドネ
・容量:750ml

お魚を使った少し食べ応えのあるディップ。ワインは少し樽の効いたシャルドネを合わせてみてはいかがでしょうか。ご紹介するのは、まだ飲んだことがないという方に是非!!飲んで頂きたい、ニュージーランド・ホークスベイ地方のシャルドネです。

口に含むと、リンゴの蜜のような濃密な味わい、レモンやライムのような柑橘系の酸とビターさが加わり余韻まで続きます。フレッシュフルーティなワインではなく、ほんのりとオークのニュアンスを感じるシャルドネを合わせることによって複雑味も増し、ディップもよりリッチな味わいになります。

《赤玉ねぎのキャラメリゼ》

シンプル・イズ・ザ・ベスト!な美味しさ。砂糖を加えていないにも関わらず、赤玉ねぎそのものの甘みがキャラメリゼすることで溢れだします。

赤玉ねぎをスライスして弱火でじっくり炒めるだけ、の料理と言えるかわからないほどシンプルなものですが、ワインに、またお肉やお魚のグリルに添えても良く合います。

▼材料(3~4人分)
・赤玉ねぎ…2個
・オリーブオイル…大さじ4
・ワインヴィネガー…大さじ3

▼作り方
① 赤玉ねぎを2,3mmの厚さにスライスする。(スライサーでも包丁でもOK)
② 鍋にオリーブオイルを引き、弱火で玉ねぎをじっくり炒める。(ホーロー鍋だと放っておけるので簡単です)
③ 玉ねぎから水分が出てきたら、ワインヴィネガーを加えて水分が飛ぶまでさらに炒める。

《合わせたいワイン》

▶︎Ata Rangi Rosé

・産地:マーティンボーロ / 北島
・ワイナリー:アタ・ランギ
・品種:シラー35% / メルロ30% / ピノ・ノワール15% / カベルネ・ソーヴィニヨン10% / シャルドネ10%
・容量:750ml

赤玉ねぎの甘さが溢れるこちらのディップには、香りは華やかながら味わいは辛口のロゼを合わせてみるのはいかがでしょうか。

ブラッドオレンジやピンクグレープフルーツのようなビターさを兼ね備えた柑橘系の爽やかさ。キレの良い酸と優しいタンニンのバランス良い味わいです。ワインの優しい苦味と、ディップの自然な甘みがうまく調和します。

《きのこのペースト》

海外にいて、恋しかった日本の食材トップ3に入るのが日本のきのこ。きのこの持つ香りや食感は他の食材では代用が効かない程、複雑で旨みを伴います。

色々な種類で試したい、きのこを細かく刻んでじっくり炒めるだけの、簡単きのこペーストをご紹介します。

▼材料(3~4人分)
・きのこ…150gほど(お好きな種類で。マイタケやシイタケなど香り高いものがおすすめです)
・オリーブオイル…大さじ4
・にんにく…ひとかけ
・塩コショウ…少々

▼作り方
① きのこをフードプロセッサーで細かくします。(フードプロセッサーがなければ、包丁で細かくみじん切りでもOK)
② オリーブオイルを引いたフライパンに、スライスしたにんにくを入れ、香りが出てきたら①のキノコを加えて弱火で炒めます。
③ 段々と焦げ色がついてきたら、混ぜるを繰り返し水分が飛んでペースト状になるまで炒めます。

《合わせたいワイン》

▶︎FROMM Winery La Strada Syrah

・産地:マールボロ / 南島
・ワイナリー:フロム・ワイナリー
・品種:シラー
・容量:750ml

きのこの複雑な旨みには、ワイン自体も複雑性のあるものを合わせたいです。野性味溢れる力強いシラー(ズ)ではなく、酸とタンニンのバランスが良いエレガントなタイプのシラーがおすすめです。

スミレやユーカリなどのアロマに、丁子や白コショウのスパイスのニュアンスも加わります。口に含むと、カシスやブルーベリーのジューシーな果実味と酸、滑らかなタンニンが余韻まで続きます。

たまにはお家で自家製おつまみ

ステイ・ホームが続き、それぞれのお家時間の楽しみ方が見えてきたのではないでしょうか。

飲食店を応援するため、メインをテイクアウトしてサイドや軽食を手作りする。ワインを片手に、美味しいものを食べる。そんなリラックスした休日も良いものです。

お家ワイン時間も自分に合う楽しみ方を見つけていきたいですね!

高橋 宗子

【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。 高橋 宗子の記事一覧 

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