ペアリングワイン

相性抜群!ニュージーランドピノ・ノワールと和食のペアリング

皆さん、おうちでワインを飲むときに合わせる食事はなんですか?日本の家庭料理でも定番にもなっている、パスタ、ハンバーグ、グラタン?ワインとのペアリングを考えて、料理を準備することもワクワクして楽しいですよね。

ただ、その為に食材を揃えて…というとそれだけで一仕事になってしまい、少し疲れてしまいますよね。

今回は、気張らず背伸びせず、試して頂けるワインペアリングをお届けします。

和食に合わせたいニュージーランド・ピノノワール

2013年、ユネスコ無形文化遺産に登録されるなど世界でも大人気の日本食。その理由を海外の友人に訪ねると、「独特な味付けがなく親しみやすい」という声を多く聞きました。他にも人気の理由は多数ありますが、和食の特徴と言えばなんといっても「出汁」や「素材の旨み」を生かした調理法ですよね。

そして、私が海外から帰国した際に改めて驚いたのは、油を使わない料理のレパートリーの多さ。脂質や糖分を多く含む西洋料理から、和食中心の食事に戻した途端スッと体重も落ちていきました。「旧世界」と呼ばれ、ワインの主要産地でもあるヨーロッパを含む西欧の食事は、バターや油をたっぷり使ってリッチに仕上げるのが特徴です。前菜に、サラダ、メインにデザートと幅広い味付けがされるので、合わせるワインの幅も広いです。

その反対に、素材の旨みを活かし、シンプルに仕上げることの多い和食はボリュームがありすぎるワインを選んでしまうと両者の良いところを打ち消してしまうことがあります。そんな繊細な和食とのペアリングで良く提案される赤ワインと言えば、「ピノ・ノワール」。他の黒ブドウとは一線を画し、繊細な酸とタンニンを持ち合わせ、エレガントな印象の味わいが特徴。ただ普段の食事と合わせるとなると、ブルゴーニュのピノ・ノワールは少しエレガント過ぎるしお値段も張るなぁ。アメリカのピノ・ノワールでは少し大味すぎるし。とそんな時に是非おすすめしたいのが、ニュージーランドのピノ・ノワール。

旧世界のエレガントさと、新世界のボリュームの中間を取ったような味わいで、素材の味を活かした和食と合わせても両者の魅力を引き立て合うことができます。お値段も普段のテーブルワインに“気持ち”乗せる程度でクオリティの高いワインを購入することができるのでおすすめです。

和食 × ニュージーランドピノ・ノワールのペアリング3選

1)煮物 × ピノ・ノワール

煮物は、切っても切れない和食の代表ではないでしょうか。季節のお野菜とお好みの食材を合わせて、通年食卓に上がるお料理ですね。お出汁とお醤油、砂糖とみりん、酒など家庭によって味付けは様々かと思いますが、お野菜や食材の旨みを活かした味わいが特徴。そんな煮物料理には果実の主張が強すぎないピノ・ノワールがおすすめです。

《おすすめワイン》

▶︎TE KAIRANGA TK Pinot Noir

・産地:マーティンボロ / 北島
・品種:ピノ・ノワール
・容量:750ml

カシスやプラムのような果実のアロマに少し土っぽさも加わります。ミディアムボディで、ベリー系の酸にタンニンが加わりバランスの良い味わいです。果実味の主張が強すぎず、甘みや苦み、酸味のバランスが良いので、煮物のように野菜の旨みを凝縮させたお出汁とも相性良く楽しむことができます。かぼちゃの煮つけなど、甘みのある食事にも合わせて頂きやすいです。

2)豚の角煮 × ピノ・ノワール

個人的に、この寒い季節に食べたくなるお料理の一つが豚の角煮です。一口食べるごとに、ご飯が何杯でも進んでしまうので食べすぎ注意ですね。みりんのコクと甘じょっぱい味、肉の旨みをダイレクトに感じる角煮には少し深みのあるピノ・ノワールを合わせましょう。

《おすすめワイン》

▶︎Allan Scott Marlborough Black Label Pinot Noir

・産地:マーティンボロ / 北島
・品種:ピノ・ノワール
・容量:750ml

プラムや熟したプルーンの果実のアロマ、口に含むとココアやカカオのようなビターを感じます。味わいに深みがあり余韻も長いこのワインは、少し手間を掛けて作ったお料理と合わせるにはピッタリの1本です。ワインのボディに厚みがありますので、角煮のような濃い味付けのものと合わせても負けない力強さを持ったワインです。ワインのビターさがお肉の脂身をまろやかにしてお互いを高め合えるペアリングです。

3)餃子 × ピノ・ノワール

餃子もいわば、日本の家庭料理の定番となっていますよね。海外でも「Dumpling」ではなく「Gyoza」と書かれたメニューをよく目にします。餃子とワインのペアリングでおすすめなのが、お酢の代わりにバルサミコ酢を合わせること。肉汁の旨み成分にバルサミコの深みが加わり、ワインとの相性もさらに上がります。餃子には、ワイン自体にも複雑味があるようなタイプが合わせやすいです。

《おすすめワイン》

▶︎Two Rivers Black Cottage Central Otago Pinot Noir

・産地:セントラルオタゴ / 南島
・品種:ピノ・ノワール
・容量:750ml

ブルーベリーやプラムの果実味、タイムなどのスパイス、コショウのニュアンスも感じます。口に含むと優しいタンニンと繊細な酸がバランスよく現れます。果実やスパイスなど複雑な味わいを持つこちらのワインは、お野菜とお肉の旨み、胡麻油で焼いた香ばしさなど様々な美味しさが凝縮された餃子との相性が抜群です。ワイン自体に少しスパイシーさを感じますので、バルサミコ酢に白コショウを振るなど合わせる調味料も工夫しながら楽しみたいです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。普段の食事も合わせるワインを少しずつ変えたり、ワインに合わせて少しずつ食べ方を変えてみたりと。それだけで日常の食卓にプラスαの楽しみが加わると思います。

ニュージーランド・ピノノワールまだ飲んだことがない!という方は是非この機会にお試しください。

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高橋 宗子

【お家で楽しむワイン提案のワインエキスパート】
ニュージーランドワイン好きが高じて、ワイナリー・ブドウ畑巡りをする為ニュージーランドへ移住。
都内ワインインポーターにて星付きレストランにもワイン紹介をしてきた経験を活かし「お家でも気軽に楽しめるワイン時間」を提案しています。 高橋 宗子の記事一覧 

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