ナチュラルワイン入門におすすめのワイン〜Part1〜
ナチュラルワイン入門
あなたはナチュラルワインは、お好きですか?好きじゃないとお答えの方の中に、還元臭など豆のような独特な香りが苦手という方が多くいます。
このような香りの少ない・まったく感じないナチュラルワインも沢山あるので、一面だけで好きじゃないと決めつけてしまうのは、少し勿体無いように思います。
ナチュラルワインを飲み始めると、抜栓してからまるで生き物のように味わいが変化し成長していくところがだんだんと愛おしく感じられてきたり、その心地良さに魅了されます。
またその反面、近年のナチュラルワイン人気の中で、ビオやナチュラルワインと謳えば売れてしまうので品質の低い粗悪なワインも存在していたり、過去に評価されていた生産者でも売れることから品質を落としている生産者もいたりと、ナチュラルワイン=美味しい・高品質ということでは無いということも知っておく必要があります。
今回は自然派ワインが少し気になる方や、試してみたいけれどどれを飲んだらいいのかわからないという方の為に、入門におすすめの試しやすい価格帯のナチュラルワインを紹介させていただきます。
この優しいワインの世界に足を踏み入れると、その心地良さに魅了されますよ♪
キュヴェ・風・ブラン ドメーヌ・ド・ラ・ガランス
フランスラングドックの標高350mの丘の上。強い風が吹き抜けるテロワールの中で除草剤など農薬を一切使用せず、自然な農業を行いながらブドウが栽培されています。その風の強さから『キュヴェ・風』と名付けられました。
畑の周りにはローズマリーやタイムなどのハーブが生い茂り、ブドウ畑もハーブの爽やかな香りで包まれています。そんな情景を思い起こさせる爽やかなハーブの香りがワインからも感じられます。
洋梨、オレンジピール、ハーブ、アーモンド、白い花の蜜の香りがアロマティックに香り、やや厚みがあり、ジューシーな旨みがたっぷりと感じられます。
日本向けの限定キュヴェで、普段飲みに嬉しいコストパフォーマンスの良さが魅力です。鶏ハムやサーモンのマリネにハーブを添えたものなど、香りが同調しよく合います。
▶︎キュヴェ・風・ブラン ドメーヌ・ド・ラ・ガランス* 原産国:フランス
* 産地:ラングドック
* 品種:シャルドネ
* 生産者:ドメーヌ・ド・ラ・ガランス
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
ミュラー・トゥルガウ・ロー・サルファー リンクリン
ドイツ・バーデンの地で有機栽培を行うリンクリンのワインを紹介します。1955年からカイザーストゥールと言う小さな火山の麓にて、ブドウや野菜を有機栽培にて栽培し、昔ながらの伝統的な方法でワイン造りを行っています。
グレープフルーツやリンゴ、メロン、カモミール、ほんのりと清涼感漂うハーブの香り、滑らかな口当たりに、下支えがしっかりとした酸とミネラルが旨みを伴って長い余韻へと繋がります。
何よりも内容が大事であると言う考えに基づき、ラベルもシンプルな物にしています。カブやキャベツなどの野菜のボイル、白身魚のムニエル、鶏のソテーなど家庭の料理と幅広く合わせて楽しめます。
▶︎ミュラー・トゥルガウ・ロー・サルファー リンクリン* 原産国:ドイツ
* 産地:バーデン
* 品種:ミュラー・トゥルガウ
* 生産者:リンクリン
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
ヴォークリューズ・ルージュ・シラー・メール・ナチュール ドメーヌ・ベネデッティ
イタリアからローヌへ移住し3代目のクリスチャンが息子と無農薬栽培で育てたシラーのワインは今回2度目のリリースで、親しみやすさとコストパフォーマンスの良さから人気爆発の予感。
マセラシオン・カルボニックを施したチョコレートやカシスリキュールの甘やかな香りが引き出されたチャーミングなシラーは、標高の高さから冷涼感があり、面白いことにアタックにシラーらしいタンニンを感じます。
味わいに関しては少し控えめな印象で中盤から余韻にかけてスルスルと飲み心地の良い仕上がりです。鰹のたたきや、秋刀魚の蒲焼きなどの魚との相性が良いです。
▶︎ヴォークリューズ・ルージュ・シラー・メール・ナチュール ドメーヌ・ベネデッティ* 原産国:フランス
* 産地:ローヌ
* 品種:シラー
* 生産者:ドメーヌ・ベネデッティ
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
ヴァン・クゥール・ヴァン・キュ ルージュ ピエール・オリヴィエ・ボノーム
コストパフォーマンスの高い自然派ワインの生産者として知られるピエール・オリヴィエ・ボノーム。お値段も味わいも親しみやすく、ナチュラルワイン入門におすすめの生産者の一人です。
2019年は猛暑のヴィンテージでガメイが完熟し、なんと15%以上のアルコール度数に!カベルネ・フランが12%と低めだったことから合わせてアルコール度数が14%。
柔らかくジューシーな味わいはそのままに、いつも以上に濃く力強い印象に仕上がっています。しかしながら、2品種がうまく調和し、アルコールのボリューム感を感じさせないしなやかな飲み心地です。
ダークチェリー、ブルーベリーのコンポート、カシス、ローズペタル、紫蘇、チョコレートの香り、ジューシーな果実味にしなやかな酸と力強いミネラル感、熟したタンニンがよく纏まり身体に染み込んでいきます。
相性の良い料理は、豚の赤ワイン煮込みなどお肉の煮込みがおすすめです。
▶︎ヴァン・クゥール・ヴァン・キュ ルージュ ピエール・オリヴィエ・ボノーム* 原産国:フランス
* 産地:ロワール
* 品種:ガメイ、カベルネ・フラン
* 生産者:ピエール・オリヴィエ・ボノーム
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml
ナチュラルワインを楽しんでいただけると幸いです。
《関連記事》
・ナチュラルワイン入門におすすめのワイン〜Part2〜
JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」、「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。
Haruka Kageyamaの記事一覧
新着口コミ
ワインペアリングを楽しめるお店、レストランを探す
都道府県から探す