ペアリングワイン

ワインのプレゼントは気持ちも一緒に届けよう!

ワインを贈るというのはとてもお洒落で心のこもったプレゼントですね。でも、相手の好みが分からなかったり、気に入ってくれなかったら、なんて不安もあるのではないでしょうか。

そこで、素敵なエピソードのあるワインや、ちょっと珍しい贈り方などプレゼントワインについて考えてみました。思いを詰めて送るワインは、きっと皆さんの気持ちも届けてくれるに違いありません!

悩ましくも楽しいワイン選びのヒント

ワインを贈る相手というのは、きっとワイン好き。誰かにワインをプレゼントしようと思った時は、少なからず「この人はワインが好き」という情報が事前にあるのではないでしょうか。

それでもやっぱり、どんなワインをチョイスすればよいかは難しい問題ですね。基本的に、ワインに詳しい人もそうでない人も「フランスワイン」というと特別感がありますので選んで間違いはないと言えます。

また、長く続くワインブームの中でも赤ワインは常に人気がありますが、白ワイン以上に大きく好みが分かれるところ。お酒に強くない方にとって、フルボディーの最初のアタックは口当たりが強すぎるかも知れません。味わいや香りが開くまでゆっくり時間をかけたいワインを、そうとは知らずにごくごく飲まれる方もいらっしゃるでしょう。

そう考えると、通好みなワインは相手がワインに特に親まれている場合におすすめしたいと思います。美味しいとはいえ、安すぎたり量販店でよく見るタイプのワインは避けた方が無難ですね。逆に高価すぎると贈った相手に気を使わせてしまいますので、相手との関係性を考えて気持の押し付けにならないようにしたいものです。

たとえもらったワインが好みと違っていたとしても、自分がワインを好きな事を覚えてくれていて選んでくれたのだ、という嬉しさは、贈られる側には必ずあると思います!

場面に合うワインをプレゼントするのも粋です

例えばシチュエーションに応じてワインを選んではいかがでしょうか。プレゼントする一本になにか意味があるのも喜ばれるでしょう。

著者がワインのできた背景に興味を持つきっかけとなった「シャトー・ラグランジュ」。この畑は、16世紀の古い書物にも名前が載っているほど歴史の古いシャトーです。

1855年の第一回パリ万博で、ナポレオン3世が命じたボルドー地区のワインの格付けランキングではメドックの第3級に格付けされた実力がありました。しかし経営破たんや戦争によって区画は切り売りされてしまいます。

1983年にサントリーが買い取った時には畑は無残にも荒れ放題だったのです。その後、サントリー職員としてボルドー大学ワイン醸造学科でワイン造りを学んだ鈴木健二さんが、マルセル・デュカスさんと共に、恩師であるワイン醸造のカリスマ、エミール・ペイノー教授の協力のもと、再興に臨みました。

20年の歳月をかけて、ラグランジュはまたクオリティーを上げてゆき、最近のヴィンテージでは安定した美味しさを保っています。ラグランジュは、地に落ちた名声を取り戻すまで絶え間無く奮闘した軌跡そのもの。飲むたびに力が沸いてくるような気がします。

大変だったお仕事を労ったり、努力によって何事かを成し遂げた時に贈りたいワインの一つです。

恋ワインとして有名な一本をあえてプレゼント

とっておきのストーリーも一緒に贈りたい。そんな時に選ばれるワイン、「シャトー・カロン・セギュール」。長く語り継がれるエピソードとハートを描いたエチケットはあまりにも有名ですが、ちょっとおさらいしてみましょう。

時の城主のセギュール候は、シャトー・ラフィット・ロートシルトやシャトー・ラトゥールなどの名だたる1級畑を所有し、フランスの宮廷でもセレブ貴族達の御用達だったと言われています。

その彼をして「われラフィットやラトゥールをつくりしが、わが心カロンにあり」と言わしめた畑。1級畑に比べると階級的に劣る畑を大切に思う気持を語ったとされるこの言葉はよく知られていますが、そもそもなぜそんな事を言ったのか気になりますね!

セギュール候が所持する以前の畑は「カロン・ド・サンテステフ」と言う名前でした。5世紀以前のローマ時代にはもう葡萄の栽培が行われていたといいますから、大変歴史の長い産地です。

カロン・ド・サンテステフの持ち主ジャン・ド・ガスクが、1718年に娘をセギュール候に嫁がせる時に持参させた畑。結婚後、セギュール候はワインの名前を「カロン・セギュール」とし、エチケットを新しくハートマークに描き替えました。

「わが心カロンにあり」というのは、ワイン王子が奥様へ送った深い愛の言葉なのでした。そんなお話を添えて、プロポーズや記念日に贈ると最高の演出が期待できますね!

気をつけたいのは、スイートな外見とはうらはらに中身は力強く骨太です。本来長期熟成が期待されるワインですので、年代の若いヴィンテージはしっかり時間をかけて楽しんでくださいね。

ワインの樹木のオーナーになって、未来のワインをプレゼント

ワインボトルを贈るというプレゼントではないのですが、プレゼントとして贈るとちょっとユニークだな、と思うのがこちらです。最近数々のワイナリーで行われている、「ワインの樹オーナー制度」です。

ワインの樹、またはワイナリー自体のオーナーになることができる制度のことで、ほとんどのワイナリーでは、オーナーとしての契約期間の間に栽培体験や収穫祭など、興味深いイベントに参加することができます。

収穫祭は、ワインの新酒飲み放題もあるようですので、お近くにお住まいなら参加したいものですね!1本一口10000円から、1年満期、など規定は各ワイナリーによって様々。

ワイナリー自体へのオーナー制度を打ち出しているところも多いのですが、以下の2つは自分がオーナーとなったぶどう樹を含めた区画のワインが手元に送られます。

▶︎白川ワイナリー(福井県)

1本一口10,000円/契約期間5年間。毎年2,500円分の商品引換券が送られます。

▶︎敷島ワイナリー(山梨県)

一区画(3本)30,000円から/3年契約。規定数のワインがオーナーへ届けられます。

お子様へのプレゼントとして加入するのも記念になります。まだ未成年でも、ご両親がいつも飲んでいる「ワイン」というお酒への憧れってきっとあると思いますから、二十歳の誕生日に自分のワインで子の成長を祝う、なんてちょっとドラマティックな贈り物ですね!

少しプレゼントワインに関して書かせていただきましたが、贈る物や贈り方は千差万別です。皆さんに素敵なギフトが見つかりますように!

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TOMOKO

大学のフランス短期留学中に、早々とワインのとりこに。
現在、2軒のレストランでサービスに従事。夫、男子2児&ドーベルマンと湘南に暮らしています。
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