ペアリングワイン

ご当地食材とワインのペアリング〜東京編〜

日本の食とワインを支える

国内の様々な産業を支えていくために私たちにできること。それは、今までよりも、より日本のものを楽しむこと。

日本には美味しい食産物が沢山あります。そしてワインも。それらを守るためにも、積極的に日本産を楽しんでみませんか?

今回は、東京のご当地食材と東京ワインのペアリングを提案させていただきます。

東京のワイン

日本におけるブドウ栽培の歴史に関して、鎌倉〜江戸時代に東京でも栽培されていた歴史が残っていて、ワイン醸造に関しては明治維新の後の西洋化に伴い全国的に増えていきます。

そして、東京オリンピックをきっかけにワインの消費量が伸び、日本の気候風土に合ったブドウが育てられるようになり、全国的にワインの生産量が増えます。

東京は都市が発展し、飲食店も多く開かれ、日本で最もワインを消費する都市として、世界中のワインが集まるようになりました。 そして、近年にして、都市型ワイナリーといって商店街や住宅地の一角に醸造所を設立するワイナリーが増えています。

北海道や、長野、山形、山梨などの日本中のブドウの産地から高品質なブドウを買い付けて造られた東京産のワインが生み出されています。そして、少量ながらも東京産ブドウを使用したワインも生産されています。

各ワイナリーレストランを併設していたり、見学や、ワインテイスティングができたりと観光としても楽しめる場所としてワインの魅力を広めています。

今回は、東京の昔ながらの江戸前の郷土料理と、今どきの都市型ワイナリーのワインを合わせて愉しめるペアリングを紹介させていただきます。

べったら漬け

東京名物のべったら漬け。昔ながらの製法で、米麹やザラメを使って熟成させたべったら漬けは、自然な優しい甘さが魅力です。東京都内でも様々な製造業者がありますが、一押しがこちら雅香岡田のべったら漬けです。

合わせるワインは、甲州のスパークリングワインがおすすめです。

▶︎深川ワイナリー 甲州無濾過スパークリング

東京の下町・門前仲町にある深川ワイナリーは、レストランも併設されていて、店内の窓からワイン醸造を眺めながら食事を愉しめます。山梨の契約農家・矢野貴士さんから取り寄せた甲州を皮とともに漬け込んで発酵させた瓶内二次発酵のオレンジ色のスパークリングです。

デコポンや甘夏など和の柑橘や、桃の果汁を思わせる香り、そして甲州独特の吟醸香が感じられます。マーマレードを思わせる果実味にスッキリとした酸と微炭酸の泡が広がり、余韻に感じるほろ苦さも良いアクセントになっています。

甲州の爽やかな吟醸香とべったら漬けの米麹の風味が同調し、優しい甘さを感じながらもサッパリと愉しめる組み合わせです。

* 原産国:日本
* 産地:東京
* 品種:甲州(山梨)
* 生産者:深川ワイナリー
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

煮穴子

築地の老舗寿司屋・鮨竹若とのコラボで誕生した江戸前のふっくらした煮穴子。実際に鮨竹若でも夜のみ提供されている上品な味わいの煮穴子はそのままでも、ご飯の上にのせて穴子丼にしても美味しく愉しめます。煮穴子のツメも一緒に入っているのでたっぷり付けて、ワインと合わせていただきましょう。

合わせるワインは、同じく上品な甘やかさのあるマスカット・ベーリーAのワインがおすすめです。

▶︎清澄白河フジマル醸造所 ファーマーズ・マスカット・ベーリーA・シティ・ファーム

『食中酒として日本の食卓に寄り添うワイン』をコンセプトに掲げたワイン造りをしているフジマル醸造所のワインです。この清澄白河のフジマル醸造所にはレストランも併設されていて、瓶詰めされる前の出来立てピチピチのワインもいただけます。

山梨の栽培家の方々が栽培したマスカット・ベーリーAから造られたこのワインは、淡い色合いながらも、じわじわと後から旨味が込み上げてくる薄うまワインです。ラズベリーや、イチゴのフレッシュでピュアな香り、ほんのりトマトのような青さのある香りも感じられます。

甘さは控えめで、上品な印象。優しいタンニンにスルスル飲めてしまう爽やかさがあります。煮穴子にきゅうりを添えて食べると一層相性良く愉しめるので是非お試しください。

* 原産国:日本
* 産地:東京
* 品種:マスカット・ベーリーA(山梨)
* 生産者:清澄白河フジマル醸造所
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:750ml

深川めし

日本五大銘飯にも数えられる東京が誇る郷土料理である深川めし。昔は深川一帯は海で、沢山の浅蜊が採れました。深川めしは、その浅蜊を用いて漁師たちが仕事の合間に船の上で食べた賄い飯が元になっています。

合わせるワインは、貝類や、ほんのり甘い味わいとの相性が良い優しい甘さのロゼワインがおすすめです。

▶︎東京ワイナリー 高尾ロゼ

練馬区大泉学園にある東京ワイナリーは東京で初めてオープンしたワイナリーです。日曜日のランチのみ営業する併設のワインバーでは、東京産の野菜料理を中心としたお料理に合わせて、東京ワイナリーのワインを愉しむことができます。

こちらのワインは、東京生まれの品種『高尾』を使ったロゼワインです。ブドウ栽培も醸造も都内で行われている非常に希少なワイン。

フレッシュなイチゴやピンクグレープフルーツなど爽やかさのあるフルーティな香り、優しい甘さがありながらも、フレッシュな酸とほんのりと感じる苦味が味わいを引き締めます。

浅蜊に含まれるコハク酸由来の旨味や苦味と、甘やかな味付けも同調し、より味わい豊かに感じられます。

* 原産国:日本
* 産地:東京
* 品種:高尾
* 生産者:東京ワイナリー
* 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
* 容量:720ml

古き良き江戸の味わいと、進化する東京のワイナリーのワインを合わせて東京を味わうひとときをお愉しみください。

Haruka Kageyama

JSA Sommelier
The Ritz Carlton Tokyo Azure45や、阿部誠氏が率いる「東京ぶどう酒店」や「サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス」、フランスのシャンパーニュ地方ランス「Domaine les Crayéres」にて10年以上サーヴィス、ソムリエールとして働く。
現在様々な形でワインを広めるべく雑誌やウェブメディアにて執筆中。 Haruka Kageyamaの記事一覧 

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