ペアリングワイン

残り物が変身!これさえあればシャルドネに合う「贅沢レシピ」ができる3つの最強アイテム

知らず知らずのうちに貯まってしまうのが冷蔵庫の残り物。ネット上では多くの残り物アレンジレシピを見かけます。

特にフライパンでサクっと炒める手軽なレシピは助かりますよね。しかしワイン好きとしては、もう一手間加えてペアリングを考えたメニューを作りたいところ。

とはいえ、一見まとまりのない残り物食材達をどのようにしてペアリングメニューとして完成させたら良いのでしょうか。残り物食材でも味付けのコツを知れば、同じ食材を使っていても十分ワインに合うメニューになるのです。小さなテクニックですが知っておいて損はありませんよ。

今回は白ワインのシャルドネとのペアリングにフォーカスしてお伝えします。

シャルドネの特徴を識る

ペアリングのメニューを考える上で注目したいのはそのワインの特徴です。料理とのバランスを深堀りしていくと多くの注目すべき点があります。

しかし一番分かりやすいのは「同調の法則」。同じ香りや味わい同士を組み合わせるだけで、相乗効果により味わいが豊になるペアリングの王道のテクニックです。

【樽のニュアンスの有無が肝!】

ペアリングを考える上でシャルドネの特徴を区分けするとしたら、大きく次の2つがあげられます。

---1つ目---
樽を使って熟成させ飲みごたえがあり、香りに複雑性があるもの。
[香りの特徴]
バター、ミルク、ヨーグルト、ナッツ等。

---2つ目---
樽のニュアンスが控えめ、もしくはステンレスで熟成させ、爽やかで優しく香りがシンプルなもの。
[香りの特徴]
柑橘類(グレープフルーツやレモンなど)、柑橘の皮(レモンの皮など)のような心地よい苦味、ハーブ等。

樽香るシャルドネに合う「贅沢レシピ」ができるアイテム2つ

樽香るシャルドネの特徴から同調の法則で考えてみましょう。おのずと合わせるべき食材が思い浮かびますよね。バターや牛乳などの乳製品や、ナッツ類。これらを入れるだけで手軽にペアリングができてしまいます。

*牛乳(もしくは生クリーム)
*チーズ類(パルミジャーノ/いわゆるパルメザンチーズ、ゴルゴンゾーラチーズ、モツァレラ等とろける系チーズ等)

私の冷蔵庫にはこの2アイテムが常にスタンバイしています。皆さんのご家庭にも牛乳や、チーズ(スライスチーズやおつまみチーズでもOK)は常備されているのではないでしょうか。

【冷ご飯でつくる!簡単チーズリゾット】
~樽香るシャルドネを飲む日のレシピ~

ワインライフを日々楽しむことが日課の我が家に、冷ご飯が出てしまったときの定番メニューをご紹介します。

夫「また食べたいから作って!」
私「冷ご飯が出たらね 笑」
というのが毎度の会話。

【冷ご飯でつくる簡単チーズリゾット】
(調理時間:20分)

▼材料(2人分)
・冷ご飯…お茶碗2杯程(冷凍の場合は予め解凍)
・アスパラガス…2本 (ブロッコリーやグリーンピースなど緑の野菜で代用可能です)
・玉ねぎ…半玉
・ベーコン…3枚(もしくはツナ缶1缶)
・ニンニク…1片
・固形ブイヨン…1個
・牛乳…1カップ
・粉チーズ…大3
・バター…20g
・塩…少々
・黒コショウ…少々
・オリーブオイル…少々(最後に回しかける用です)

▼作り方
① フライパン(弱火)にバターを溶かし、刻んだニンニクを入れます。

② ニンニクの香りがたってきたら、スライスした玉ねぎを入れ炒め、塩ひとつまみ加え、飴色になるまで炒めます。

③ 飴色になった玉ねぎに、2センチ幅にカットしたベーコンを入れサクッと回し炒め、好みの大きさにカットしたアスパラを入れて更にさっと炒めます(強火)。

④ 3にご飯を入れて、ご飯がヒタヒタになる程度の水を入れ、固形ブイヨンを1個入れます(中火)。

⑤ 2~3分で固形ブイヨンが溶けてくるので、少し火を弱め水分が半分以下になる程度まで煮ます(中弱火)。

⑥ その間に牛乳をレンジでぬるめに温めておきましょう。

⑦ 水気がなくなってきた⑤に温めておいた牛乳を入れ混ぜます。分量の半分のパルメザンチーズも入れてサクッと混ぜます(ここで家に、モツァレラや、とろけるチーズ、ゴルゴンゾーラなどがあればお好みで代用しても良いですよ)。

⑧ お皿にリゾットを盛り、残りのパルメザンチーズ(あればハーブも)を添えたら完成です♡

いかがでしょうか。休日のランチタイムがちょっと贅沢な食卓になりそうではありませんか?

あとは皆様のテクニックでミルクを泡立ててトッピングするも良し、マッシュルームがあれば一緒に煮込んだりするのもおススメですよ。

【簡単コンソメリゾット】
~スッキリ爽やかシャルドネを飲む日のレシピ~

樽の香りが控えめなシャルドネの特徴を考えてみましょう。合わせるべき食材が見えてきますよね。柑橘類や、香りや優しい香草などとの組み合わせが王道です。

いつもの料理にこれらを入れるだけで手軽にペアリングができてしまいます。このタイプのシャルドネの場合、私の常備アイテムはたった1つ。

*レモン(もしくはライム)

先ほどご紹介したリゾットの簡単レシピを少しアレンジするだけで、全く違うタイプのリゾットになります。リゾットのバリエーションが広がりますよね。

【冷ご飯でつくる簡単コンソメリゾット】
(調理時間:15分)

▼材料(2人分)
先ほどご紹介したリゾットの材料は基本的に同じで構いません。違うのは次の2つ。
・固形ブイヨン→(変更)→固形コンソメ(なければブイヨンでも問題ありません)…1個
・牛乳、粉チーズ、バター → なし。

▼作り方
上記レシピと変更点は次の3つ。
①のバターをオリーブオイルに変更。
④の固形ブイヨンをコンソメに変更。
乳製品がないので⑥、⑦、⑧が不要。

塩、胡椒で味を調えたら、お更にリゾットを盛り、レモンをサッと絞り回しかけます。更にカットしたレモンを添えて、お手持ちのハーブ類を添えれば完成!レモンの皮を少し削ってのせるものおススメですよ。

コンソメや塩の旨味とレモンの苦みが爽やか系シャルドネにピッタリです。もし、サフランが残っていたりしたら贅沢だけどこの際使ってしまうのも良いかもしれません。色が黄色に色づいて、とても華やかになります。

例えばこんなシャルドネ

◎樽を使って熟成させ飲みごたえがあるものの中で、私がリピートしているのはこちら。

――――――――――――――――――――
▶︎ブレッド&バター
生産者:<Bread & Butter Wines>
生産地:アメリカ › カリフォルニア
品種:シャルドネ
タイプ:白ワイン 新樽で熟成
――――――――――――――――――――

この名前のとおり、バターや焼いたパンのようなミルキーで香ばしい香りがするワインです。これからの季節は少し冷やして楽しむのが良いでしょう。

◎樽のニュアンスは無く、爽やかで香りがシンプルなもの。

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▶︎トモエ シャルドネ クリスプ
生産者:広島三次ワイナリー
生産地:日本 › 広島県
品種:シャルドネ
タイプ:白ワイン ステンレスタンクでの発酵
――――――――――――――――――――

日本のシャルドネです。クリスプという名前のとおり、ミネラル感や、レモンの皮の苦みなどがあり、スルスルと飲めてしまう爽やかなタイプです。

残り物がシャルドネに合う「贅沢レシピ」に変身するテクニック、いかがでしたでしょうか?

「牛乳」「チーズ」「レモン」は最強です!この3つのアイテムさえあれば、残り物でも十分に贅沢気分になれるペアリングメニューが完成します。

ちょっとしたコツを知って充実したワインライフを楽しんでくださいね。

Yasuyo Ito

Webライター/日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート/WEST level2 English
アパレルメーカー、広告代理店と異業種へ転職する中、プライベートではワイン愛好家歴20年。
資格取得をきっかけにワイン愛好家のコニュニティーを広げ、「ワインのある暮らし」をテーマにSNS、webメディアなどで執筆中。日本にもっとワイン好きを増やすべく、極力専門用語は使わないのがマイルール。
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