ペアリングワイン

意外にも好相性!?カレーとのペアリングにピッタリなワイン4選

暑くなってくると、カレーが食べたくなるという方も多いのではないでしょうか?

カレーには何種類ものスパイスが含まれているため、胃腸の調子を整えたり、夏バテにも効果があったり、実は夏にはピッタリの料理だったのです。

また、カレーは手軽に作れたり、一皿でたんぱく質やビタミン、ミネラルなど、あらゆる栄養素がとれるのも魅力的ですね。

そこで、この記事では、そんなカレーを一層おいしく引き立ててくれるようなワインを4つご紹介します。ぜひ「今夜はカレー♪」という日の参考にしてください。

ゲヴュルツトラミネールの白ワイン

ゲヴュルツトラミネールとは、フランスのアルザス地方やドイツ、北イタリアなどで栽培される白ワイン用のブドウ品種です。

品種名にある「ゲヴュルツ」とは、ドイツ語で「スパイス」を意味する言葉。その名の通り、どこか白コショウのようなスパイシーな香りの感じられるワインを生み出します。

ゲヴュルツトラミネールから造られるワインの最大の特徴は、華やかでエキゾチックな香り。特にライチのような甘い香りや、バラや牡丹などの香りが鮮やかに香ります。

味わいはボリューム感のある豊かな果実味が特徴です。酸はそれほど強くなく、ワイン初心者の方でも飲みやすい味わいといえるでしょう。

ゲヴュルツトラミネールのワインのなかには甘口や極甘口に仕上げられるものもありますが、カレーに合わせるとしたら、ほのかに甘口くらいのものを選ぶと良いでしょう。さまざまなカレーとよく合いますが、特に定番のチキンカレーとよく合います。

おすすめの銘柄は『アーサー・メッツ ゲヴェルツトラミネール』。フランスのアルザス地方の造り手、アーサー・メッツが手掛ける1本です。

ライチや白いバラ、白コショウの華やかな香りがカレーのスパイシーな香りにマッチします。

マルベックの赤ワイン

マルベックは主にフランスの南西部やアルゼンチンなどで栽培される赤ワイン用のブドウ品種です。

マルベックから造られるワインは、「黒ワイン」と呼ばれるほど濃い色調を持ち、プラムやカシスのような香りに、リッチで肉厚な果実味、豊かなタンニン(渋み)が特徴的。総じて芳醇でパワフルな味わいのワインのため、カレーの濃厚な味わいに調和します。

ところで、ワインに含まれるタンニンという渋み成分は、脂がのった牛肉などのお肉とよく合います。そのため、タンニンが豊かなマルベックのワインは、カレーの中でもビーフカレーなど、脂の多い肉を使ったカレーに合わせるといいでしょう。

おすすめの銘柄はアルゼンチンの『ズッカルディ・セリエ・ア マルベック』。 リッチな果実味としっかりとしたタンニンが、特にコクの豊かなビーフカレーの味わいにピッタリと寄り添います。

タヴェルのロゼワイン

タヴェルとはフランスのローヌ地方南部に位置する、フランス3大ロゼワイン産地のひとつ。

タヴェルで造られるロゼワインは、グルナッシュやシラーなどのブドウ品種から造られており、辛口でしっかりとした味わいが特徴です。

ロゼワインのなかでは重厚感のあるタイプで、赤ワインよりの味わいと言えます。タヴェルのロゼは特にエスニック料理との相性が良いことから、タイ風カレーやインドカレーなど、独特のスパイシーな風味のあるカレーに合わせるといいでしょう。

おすすめの銘柄は『E.ギガル タヴェル ロゼ』。ローヌ地方の名門生産者、E.ギガルの手掛ける1本で、エレガントさと力強さを兼ね備えた味わいで、エスニックなカレーと見事なまでに調和してくれます。

ランブルスコ・ロッソのアマービレ

ランブルスコ・ロッソとは、イタリアのエミリア・ロマーニャ地方で造られる赤の美発砲のスパークリングワインです。

アマービレとは、やや甘口に仕上げられたもののこと。ランブルスコ・ロッソのなかでは、このアマービレのタイプが多いですが、もっと甘口のワインがお好みの方は、ドルチェのタイプを選ぶといいでしょう。

カレーと合わせると、上品な甘さがカレーの辛さとバランスよく調和すると同時に、穏やかに感じられる酸とタンニンが全体の味わいを引き締めてくれます。 特に、やや甘味を感じる豚肉を使ったポークカレーとは抜群の相性です。

おすすめの銘柄は『カビッキオーリ ランブルスコ ロッソ グラスパロッサ アマービレ』。カビッキオーリ社はイタリアでも人気の高く、日本でもさまざまなメディアで評価されている造り手です。

微発砲の爽快感と上品な甘さが、カレーの味わいと組み合わさったとき、新たな味わいを生み出してくれます。

まとめ

カレーに合うワインを4つ厳選してご紹介しました。

特に夏に食べたくなるカレーですが、年間を通してカレーが定番となっているご家庭も多いのではないかと思います。

カレーとワインを合わせるのは少々難しく感じることもありますが、なかにはピタッと合うワインもあるのです。

ぜひ皆さんも、ご自宅でカレーとワインのペアリングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

《関連記事》
夏カレーとワインのペアリング!

石関 華子

埼玉県出身、高知県在住。一児の母。
㈱三越(現:㈱三越伊勢丹)日本橋本店の洋酒担当を経て、2016年、日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの資格を取得。 現在は高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけています。
2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。 石関 華子の記事一覧 

新着口コミ

もっと見る

ワインペアリングを楽しめるお店、レストランを探す

都道府県から探す