お米とワインって合うの?~お米料理とワインのペアリング~
お米を使った料理とワインのペアリングは難しいと言われます。ただ、ご飯にちょっと味付けをして炊き込んだり、炒めたり、お米以外の具材を多めにしたり、丼ものの具材の旨味とタレが染み込んだお米であればワインとも合わせやすくなります。
今回はそんなお米料理とワインのペアリングを考えてみます。お腹も満たしてくれるお米料理。ワインとのペアリングもできたら心も満たされますね。ちょっと変わった異国のお米料理も紹介します。
お米の食感と味付けがキーワード
卵をまとってパラパラした食感のチャーハンや、サクサクした揚げ物を使ったカツ丼、天丼などはスパークリングワインを合わせるのが外れの少ない組み合わせです。
お米の甘さと旨味も伴ってくるので、コクと旨味が感じられるものが良いでしょう。残糖の少ないBrutNatureのタイプのスパークリングワインも、おすすめ。さっぱりした辛口のタイプなので、お料理の味が引き立ちます。
この「ナヴェラン カバ ダーマ エクストラ ブリュット」は、旨味も程よく、お米の粘り気や甘さにも負けません。
チャーハンであればチャーシューをたっぷり使ったり大きく切ったりして、肉感を強めにするのがおすすめです。タイのガパオライスは、ひき肉や細かく切った野菜を使うので口の中でお米と混ざり合い食べやすいので、ワインも飲みやすくなります。
こちらにはメルロやシラーを使った赤ワインや、グルナッシュを使ったロゼを合わせると、お肉の旨味や野菜の甘味、お米の甘味も引き立てられます。
外国のお米料理なら合わせやすい
ワインと合わせやすい二大お米料理と言えば、イタリアのリゾットとスペインのパエリアです。
リゾットはチーズを使うのでパスタと同じくらいワインと合わせやすいですし、魚介を使い、サフラン香るパエリアも白ワインやスパークリングワインとよく楽しまれます。
最近、スーパーでも見かけるインスタントのリゾットも、黒トリュフやポルチーニの香り高いリゾットが簡単に作れるので、手軽なランチやもう1品という時におすすめです。
ネッビオーロやピノ・ネロ(ピノ・ノワール)使った華やかで酸のある赤ワインが、お互いの香りを引き立ててくれます。
美味しそう!ちょっと変わった外国のお米料理
いつもとちょっと雰囲気を変えたいという時におすすめ。異国ムードたっぷりのお米料理をご紹介します。
せっかくワインがあるのだから、いつものお米料理にも手を加えて楽しみましょう。
◆ベトナムのレモングラス風味の炊き込みご飯「コム・タイ・カーム」
エビや鶏肉、野菜などを使って土鍋で炊き込む優しい味わいの家庭料理。味付けは鶏ガラスープ、ナンプラー、レモングラス、にんにく、砂糖、塩コショウなどを使います。
鶏肉をメインにキノコなどを入れると、日本人にも食べやすくなります。エスニック料理独特な香りを持ちつつも、爽やかな味わいなので、ソーヴィニョン・ブランを使った白ワインや、日本の甲州の上品でフルーティなタイプとも相性が良いです。
エスニック料理は、酸味、甘味、旨味、辛みなどワインに寄り添う要素が多いので比較的ペアリングしやすいです。
◆ポルトガルの海鮮リゾット「アロース・デ・マリシュコ」
ポルトガルは一人あたりの米の消費量がヨーロッパ最多、また魚介消費量は日本に次ぐ世界6位の国。
「アロース・デ・マリシュコ」はポルトガルの国民食。アサリやエビの旨味をたっぷり吸ったご飯に白ワインやトマトを加えて炊き上げます。イタリアのリゾットに比べ水分が多めなのが特徴なので、スープのような感覚で食べやすいお米料理です。
ポルトガルの微発泡ワイン「ヴィ―ニョ・ヴェルデ」も良いですが、イタリアのシチリアの土着品種グリッロを使った白ワインもおすすめ。グリッロは魚介に合うのはもちろんですが、旨味を含んだお米の甘味とも相性が良いです。
やっぱり日本料理には日本ワイン
最後に、お気に入りのペアリングをご紹介します。スーパーで買ったマグロのお刺身を使った即席鉄火丼。まぐろの下に青じそとネギを敷きました。
ワインは山梨県の「奥野田ロッソ」。2015のヴィンテージはメルロ80%、マスカットベリーA12%、カベルネフラン8%です。
スモーキーさが比較的強めですが、マスカットベリーA 特有のチャーミングな酸味もしっかり感じられました。
タンニンも少ないのでお刺身とも相性が良く、醤油やワサビ、大葉の風味を伴ったお米ともマッチしました。
ペアリングを考える時には、こういったようにスパイスの風味をお料理に足すことがカギになります。皆さんも是非、お米料理とのペアリングにチャレンジしてみてください。
新着口コミ
ワインペアリングを楽しめるお店、レストランを探す
都道府県から探す